リキュールのおいしい飲み方【マラスキーノ編】

リキュールのおいしい飲み方【マラスキーノ編】
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マラスキーノは、サクランボをベースに造られる果実系リキュール。19世紀前半に誕生したといわれていて、以来、世界中で愛され、数多くのカクテルに活用されてきました。そんなマラスキーノの特徴や、たのしみ方を紹介しましょう。

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マラスキーノは皇帝も好んだチェリーリキュール

マラスキーノは皇帝も好んだチェリーリキュール

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「マラスキーノ」は、その名の由来である「マラスカ種」という種類のサクランボを原料として造られるリキュール。
マラスカ種は、アドリア海沿岸に広がるクロアチアのダルマチア地方を中心に栽培される、ブラックチェリーの一種です。

サクランボのお酒と聞けば、誰もが赤い色合いを思い浮かべるでしょうが、マラスキーノは原料を蒸溜して造られるため、無色透明です。
その製造工程は非常に複雑で、砕いた種子から造る蒸溜液と、果実の絞り汁を発酵・蒸溜したもの混ぜ合わせ、さらにスピリッツを加えて熟成させます。深みのある風味とともに、製造工程でサクランボの種子が砕かれることによって生まれる、アーモンドのような芳香も魅力です。

マラスキーノの起源は定かではありませんが、元祖と伝わっているのは、1821年に創業したイタリアの老舗リキュールメーカー、ルクサルド社のもの。
ときのオーストリア皇帝は、同社のマラスキーノをこよなく愛して、その製造を独占する権利を与えたのだとか。現在は同社以外にも、オランダのボルス社をはじめ、各国のリキュールメーカーから商品が販売されていて、広く世界で親しまれています。

ちなみに、リキュールの世界におけるマラスキーノの定義には諸説あります。
ひとつは、サクランボを原料とするリキュール「チェリーブランデー」の一種とするもの。一方で、チェリーブランデーはスピリッツ(蒸溜酒)にサクランボを浸け込んで造るお酒で、マラスキーノは製法が異なるため、独自のジャンルに区分されるとの説もあります。

リキュールのおいしい飲み方【チェリーブランデー編】

マラスキーノはダイキリのアクセントに絶好

マラスキーノはダイキリのアクセントに絶好

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マラスキーノをほんの少し加えるだけで、完成度が高まるとされているカクテルが、ラムベースの代表的カクテル「ダイキリ」です。

ダイキリは、1918年、カリブ海に浮かぶ島国キューバで考案されました。生みの親は、今も同国で人気を集めているバー「ラ・フロリディータ」のオーナーで、バーテンダーでもあったコンスタンティノ・リバライグア・ヴェルト氏。
生涯で100万杯以上のダイキリを作ったという伝説をもつヴェルト氏が太鼓判を押したのが、マラスキーノを加えるというアレンジなのだとか。

ダイキリのスタンダードな作り方は、3対1の割合のホワイトラムとライムジュースまたはレモンジュース、シロップ小さじ1をシェークして、カクテルグラスに注ぐというものですが、材料にマラスキーノ小さじ1を加えてみましょう。
伝説のバーテンダーが「完璧」と評したという、味わいの変化をたのしめることウケアイです。

マラスキーノでたのしむ「セブンス・ヘブン」2タイプ

マラスキーノでたのしむ「セブンス・ヘブン」2タイプ

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マラスキーノを使った有名なカクテルのひとつに、ジンベースの「セブンス・ヘブン」があります。

セブンス・ヘブンを直訳すると「7番目の天国」ですが、これは宗教に由来する言葉。キリスト教やイスラム教などでは、天国には7つの階層があるとされているそうですが、「7番目の天国」が最上の階層であることから、「最高」や「最上」という意味なのだとか。

このカクテルは、薬草を使って造られるフランス産ワイン「デュボネ」を使う「No.1」と、グレープフルーツジュースを加える「No.2」の2種類のレシピがあり、「No.1」はヨーロッパ系、「No.2」はアメリカ系とも呼ばれています。

「No.1」の作り方は、3対2の割合のドライ・ジンとデュボネ、マラスキーノ4、5滴、アンゴスチュラビターズ2、3滴を軽くかき混ぜてから、カクテルグラスに注ぎます。
「No.2」は、4対1の割合のドライ・ジンとマラスキーノ、グレープフルーツジュース小さじ1、氷をシェークして、カクテルグラスに注ぐと完成です。

いずれも仕上げに、ミント・チェリーを飾るのが定番。チェリーの鮮やかな緑色がグラスに浮かび、とてもキレイ!

マラスキーノといえば、カクテルや菓子の飾りに活用されている砂糖漬けの「マラスキーノ・チェリー」も有名。これには、マラスカ種とは異なる種類のものが使われますが、お酒にしても、砂糖漬けのチェリーにしても、マラスキーノはカクテルの世界には欠かせない存在です。

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