長崎の焼酎【雪洲(せっしゅう)】壱岐焼酎の伝統が息づく麦焼酎

長崎の焼酎【雪洲(せっしゅう)】壱岐焼酎の伝統が息づく麦焼酎
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「雪洲」は麦焼酎発祥地・壱岐島にある7つの酒蔵のひとつ、重家(おもや)酒造の看板銘柄。長崎県産の原料と昔ながらの製法にこだわり、人の手でていねいに造られた「雪洲」は、やわらかな米の甘味と、ほのかな麦の香りが調和した絶品です。

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「雪洲」とは、壱岐島の別名を冠した壱岐焼酎

「雪洲」とは、壱岐島の別名を冠した壱岐焼酎

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「雪洲」とは、麦焼酎の発祥地として知られる壱岐島の別名です。壱岐島は九州の北、玄界灘に位置する人口3万人弱の小さな島。上から見ると亀の甲羅のような形をしていますが、山が少なく砂浜が広いため、海側から見ると雪のように見えることから、「雪洲」と呼ばれるようになったのだとか。

壱岐島は、古くから長崎県内でも有数の穀倉地。比較的温暖な気候に育まれる米や麦、豊富な地下水に、大陸から伝わった蒸溜技術を取り入れ、古くからどぶろく造りが盛んに行われてきました。なかでも清酒よりも安上がりな麦焼酎は、島民のあいだに広く普及。独自の進化をとげ、1995年にはWTO(世界貿易機関)によって産地呼称を認められ、世界が認めるブランド「壱岐焼酎」へと成長していきます。

この島の古い呼び名を冠した「雪洲」もまた、壱岐焼酎を代表する銘柄のひとつ。壱岐の風土や自然を愛し、島を誇りに思う気持ちをたっぷりと込めて、1本1本、ていねいに手造りされた麦焼酎です。

「雪洲」は伝統的製法で仕込み、貯蔵熟成した焼酎

「雪洲」は伝統的製法で仕込み、貯蔵熟成した焼酎

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「雪洲」は壱岐島の南東に建つ小さな蔵、重家(おもや)酒造の看板銘柄です。大正13年(1924年)に初代・横山確蔵氏による創業以来、約90年、四代にわたり、家族経営による小規模な焼酎造りを続けています。

原料となる米と麦は、いずれも地元・壱岐で育った良質なものを厳選して使用。手作業でていねいに洗ったあとは、壱岐の天然水に浸して水分を吸収させ、創業当初から使われている木製の「こしき」で蒸し上げます。これを伝統の「かめ壺」で仕込み、微減圧蒸溜したのち、ホーロータンクやかめ、樽に詰め、じっくりと熟成させた後にブレンド。完成した麦焼酎をビン詰めし、ラベルを貼ってようやく出荷となりますが、そのすべての工程が蔵人による手作業だといいます。

「雪洲」は蔵が守り続けた伝統的な製法で醸される完全手造りの壱岐麦焼酎。やわらかな米麹の甘味と麦の香りが絶妙に調和した飽きのこない味わいは、島民のみならず、日本中の麦焼酎ファンを魅了しています。

「雪洲」のおいしい飲み方

「雪洲」のおいしい飲み方

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「雪洲」の白麹ならではのすっきりとした軽快な味わいは、料理のお供にもうってつけ。どんな料理にも合う、万能な食中酒といっても過言ではありません。

「雪洲」には25度、35度、40度のタイプがありますが、アルコール度数が高いものほど、米の甘味がたのしめます。35度、40度の「雪洲」を飲むには、ロックがおすすめ。大きめの市販の氷をひとつ落として、氷が溶けるにつれて変化する味わいをたのしみましょう。

食事のお供にする場合は、お好みの割り方で。ストレートはもちろん、ロックや水割り、お湯割りでも、季節を問わずたのしめます。さまざまな飲み方で、米の甘味と麦の香りの絶妙なハーモニーを堪能してください。

「雪洲」には、手造りの製法とともに蔵に代々受け継がれてきた壱岐島愛が詰まっています。島を代表する文化のひとつでもある「壱岐焼酎」はもちろん、島の風土や自然、島民の人柄を国内外の人々に知ってもらいたい――蔵元のそんな思いを感じ取りながら、味わいたいものです。

製造元:重家酒造株式会社
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