焼酎グラスの幅広さと、グラスごとの特徴を知ろう!
焼酎グラスにお酒を満たすと、心も一緒に満たされる。そんな愛すべき焼酎グラスに出会えたら、いつもの晩酌が特別なものになるはず。一人ひとりに最適な焼酎グラスを選んでもらえるよう、さまざまな焼酎グラスと、飲み方に合った使い方を紹介します。
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焼酎グラスの多彩な種類
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焼酎グラスと、ひとくちにいっても、たくさんの種類があります。
焼酎グラスの素材も、陶器のものや、ガラス製のもの、ステンレス製のものなどがあり、形も、飲み口の広いものや、飲み口のすぼんでいるもの、底が浅いものや深いものなど、多種多様です。
ふた昔前までは、焼酎グラスを手にするのは、ある程度、年齢のいった男性がほとんどでした。しかし最近では、女性を含めた若者のあいだでも焼酎人気が高まっています。そのため、機能性だけでなく、見た目もたのしませてくれる、オシャレな焼酎グラスがたくさん作られており、プレゼントとしての人気も高まっています。
たとえば、光のあたり方で焼酎グラスの色が違って見えたり、焼酎を入れることで、焼酎グラスの色が変化するものなど、お酒を飲むのがよりたのしくなるうえに、インテリアにもなるような美しい焼酎グラスも登場しています。
こうしたオシャレな焼酎グラスは、焼酎だけでなく、ビールやワイン、あるいはコーヒーやデザートまで、幅広く使えるのも魅力。アルコールはちょっと苦手、という人にも喜ばれるプレゼントになりますね。
焼酎グラスを飲み方で選ぶ
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焼酎グラスには多くの種類があるので、いざ、購入しようとすると、どうしても迷ってしまうでしょう。初めてマイ焼酎グラスを購入するのであれば、まずは、自分の好みの飲み方にあった焼酎グラスを選ぶのが無難というもの。そこで、焼酎の飲み方ごとに、どんな焼酎グラスが適しているかをみていきましょう。
焼酎の飲み方も、焼酎グラスに負けないほどたくさんありますが、シンプルに焼酎の香りや味わいをたのしみたいなら、やはりストレートがおすすめです。
焼酎は、蒸溜によってアルコール分だけを抽出して造る「蒸留酒」のため、日本酒やビールなどの醸造酒にくらべてアルコール度数が高くなります。このため、そのままストレートで飲む場合は、「お猪口(おちょこ)」のような小さめのグラスで飲みたいもの。じっくり香りと味を感じることができ、しかも少しずつ飲めるので飲みすぎの予防にもなります。
焼酎グラスに氷を浮かべてロックで飲むのが好きな人は、大きめなグラスでゆったりとたのしむのが定番です。焼酎グラスを傾けるたび、氷がガラスに触れて「カラン」と音を立てるのも、とても雰囲気がよいものです。「音」の面では劣りますが、おすすめなのは、ガラスが二重になっている「ダブルウォール」。二重構造で断効果があり、グラスの表面に水滴がつかないため、テーブルや手を濡らすことがありません。
ちなみに、ロックで飲むときは、先に氷を入れた焼酎グラスのフチそって焼酎を入れると、キレのあるおいしい焼酎が飲めます。
お湯割りで温かく、あるいは水割りで冷たく飲みたい! という人には、「サーモス」などステンレス製の真空断熱タイプの焼酎グラス(タンブラー)がおすすめです。保温・保冷効果にすぐれているため、好きな温度を維持したまま、焼酎をおいしくいただけます。
ステンレス製の焼酎グラスはオシャレ感にとぼしいと思われがちですが、最近では、デザイン性にすぐれた高級なステンレスグラスもあります。水割りで飲むにも結露がでない、お湯割りを手で持っても熱くならないなど、さらには割れにくいなど、使い勝手がよいのも評価ポイントです。
焼酎グラスの変わりダネ
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焼酎グラスには、これまで紹介してきた一般的なものだけでなく、ユニークなものも少なくありません。
たとえば写真のような、器に足のついた高台杯。かつて、遠路を馬で旅する際に、馬上で酒を飲みやすいよう工夫されたもので「馬上杯」とも呼ばれています。今や馬上で焼酎をたのしむ機会はありませんが、この高台杯のメリットは、焼酎がテーブルと接しないため、熱燗で飲む際に冷めづらくなること。熱燗党にはおすすめの焼酎グラスといえます。
また、お猪口のなかでも少し変わった形をしているのが「そらきゅう」です。「球磨焼酎」で知られる熊本県に見られるもので、円錐形で底がとがっているため、焼酎を注いだら机に置くことができず、すぐに飲み干さないといけません。「ソラ!」と注がれたら「キュウ!」と飲むしかないことが、その名の由来だとか。
さらには、とがった底に穴が開いているバージョンもあって、こちらは底の穴を抑えながら飲むのだとか。大勢で飲むときは、こうした遊び心あふれた酒器で飲むのも場が盛り上がります。
さらに、焼酎の本場・鹿児島など九州には目盛りがついた焼酎グラスもあるそうです。これは、水割りやお湯割りを、自分の好みの割合でたのしむための工夫なのだとか。一般的に、焼酎と水やお湯との割合は6:4が標準ですが、目盛りを参考に少しずつ割合を変えることで、自分好みの割合が見つかるというわけです。
焼酎グラスを使うなら、焼酎と同じ産地のものを
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焼酎グラスを選ぶうえで、おすすめの方法が、好きな焼酎の産地にあわせて、その地ならではの焼酎グラスを選ぶこと。とくに、焼酎文化の中心地・九州では、各地にそれぞれ特徴ある焼酎グラスがあります。
たとえば、佐賀県の唐津焼や有田焼、長崎県の波佐見焼、鹿児島県の薩摩焼など、各地の名産として知られる陶器製のお猪口は、同じ産地の焼酎をたのしむにはぴったりです。
焼酎グラスではありませんが、芋焼酎の本場・鹿児島県には「ジョカ」、球磨焼酎が有名な熊本県には「ガラ」という、それぞれ独自の形をした陶器製の徳利があります。いずれも直火で温めることができ、芋焼酎や球磨焼酎を燗でたのしむにはもってこいの酒器です。
また、ガラス製の焼酎グラスにも、各地に名産品があります。沖縄県の琉球ガラス製グラスは、泡盛にピッタリ。鹿児島のガラス細工「薩摩切子(さつまきりこ)」も繊細な色合いがたのしめます。また、異国情緒豊かな長崎県にはステンドグラス風の焼酎グラスも。
こうした九州各地の名産品は、各県産の焼酎に付属品として販売されていることもあり、焼酎を通じて、その産地の文化を触れることにもつながります。
焼酎グラスおすすめの逸品
出典:有田焼 三光堂
焼酎グラスの選び方を紹介してきましたが、最後に、おすすめの逸品を紹介します。佐賀県の名産品、有田焼の「匠の蔵シリーズ 至高の焼酎グラス」です。
この焼酎グラスは、約400年の歴史をもつ有田焼の窯元が集結し、焼酎をいっそうおいしく飲めるよう共同開発したもの。製作にあたっては、先人たちが暮らしのなかにさまざまな形で利用してきた「竹」をヒントにしているのだとか。
竹は保温性がよく、節があるため手の指にかかって持ちやすいなどの利点から、古くより器として利用されてきました。「匠の蔵シリーズ 至高の焼酎グラス」では、この竹の利点をデザインに取り入れることで、持ちやすく、保温性にすぐれた焼酎グラスに仕上がっています。
写真に紹介したのは、外側全面と内側のフチに、それぞれプラチナと金で覆った「至高の焼酎グラス プラチナ彩」と右「至高の焼酎グラス金彩」。お好みの焼酎をリッチな気持ちでたのしめる、ぜいたくな焼酎グラスです。
このほかにも、赤富士と雲を大胆なタッチで描いた「至高の焼酎グラス 赤富士」など、さまざまな意匠の焼酎グラスがラインナップされています。
いずれも、お湯割りや水割り、ロックなど、どんな飲み方でも至福の一杯を味わえ、焼酎ファンが手放せなくなると評判の焼酎グラスです。
製造・販売元:有田焼 三光堂 オンラインショップ
公式サイトはこちら
焼酎グラスは、好みの銘柄や飲み方に合ったものを使って、よりおいしく焼酎を飲みたいもの。あなただけの焼酎グラスで、日常を少しだけ特別なものにしてみてはいかがでしょう。