「兼八(かねはち)」麦チョコのような香ばしさをもつ幻の麦焼酎【大分の焼酎】

「兼八(かねはち)」麦チョコのような香ばしさをもつ幻の麦焼酎【大分の焼酎】
出典 : Africa Studio/Shutterstock.com

「兼八」は、初めて飲む人にも懐かしさを感じさせる麦焼酎。製造量がとても少ないため、“幻の麦焼酎”と呼ばれることもある逸品です。その人気の秘密は、麦チョコを思わせる香ばしさと、深みのある味にありました。

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「兼八」は麦本来の香味を引き出した逸品

「兼八」は麦本来の香味を引き出した逸品

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「兼八」は、大正8年(1919年)から大分県宇佐市で酒蔵を営む四ツ谷酒造の代表銘柄。創業以来、代々受け継がれてきた伝統の製法で、麦本来の香りと味を余すところなく引き出した本格派の麦焼酎です。

大麦を原材料とする麦焼酎が多いなか、兼八は裸麦(ハダカムギ)と裸麦麹を使用しています。裸麦は味噌や麦茶、麦こがしなどの原料としても知られる大麦の一品種。最近では“美肌食材”として、女性からも注目を集めていますが、大麦にくらべてデンプン質が少なく、ミネラルが多いため、焼酎造りの現場では扱いにくい原料とされています。しかし四ツ谷酒造では試行錯誤の末、蒸溜に一工夫加え、また熟成期間を調整することで、裸麦本来の香りや味を最大限に引き出すことに成功しました。

こうして生まれたのが、麦チョコを思わせる懐かしい風味とロースト感のある香りをもった麦焼酎「兼八」。香ばしさとなめらかな口当たり、ほどよいコクが楽しめる個性豊かな逸品に仕上がっています。

「兼八」の味わいを左右する酒蔵のこだわり

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「兼八」を手がける四ツ谷酒造が追い求めるのは、普遍的なおいしさ。食文化の変化に応じて人々の味覚が変わっても、本能的に懐かしさを感じられるような、うまい焼酎を造りたい。そんな想いを胸に、現在は4代目と5代目の当主が二人三脚で焼酎造りに専念しているといいます。

兼八の奥深い味わいを支えているのが、四ツ谷酒造がこだわり抜いてきた蒸溜技術です。
焼酎の質は、蒸溜機の特性や蒸溜操作によって大きく変わります。四ツ谷酒造では、自家製の常圧蒸溜機を使い、代々受け継がれてきた技とバランス感で、蒸気を入れるタイミングや冷却温度を微調整しています。
こうしてできあがった原酒をじっくりと熟成することで、他社の商品とは一線を画す、個性豊かな麦焼酎が生まれるのです。

「兼八」の入手方法は?

「兼八」の入手方法は?

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「兼八」を造る四ツ谷酒造は、家族中心の小規模な焼酎蔵。製造量はとても少ないため、入手が難しいといわれています。ネットオークションでは、何年も前に販売終了となった「兼八 10年貯蔵」という名酒が高値で出品され、「本物か? 」との声まで浮上しているほど。

「兼八」の製造元である四ツ谷酒造では、店売りや直送などの小売販売を手がけていません。また、製造が追いつかないため、問屋との取引も行っていません。したがって「兼八」を購入するには、四ツ谷酒造と直接取引をしている正規特約店のサイトへアクセスするか、電話で在庫を確認して店舗へ買いに行く必要があります。

四ツ谷酒造では、すべての特約店を公式サイト上に掲載しています。なかには期間限定で販売している特約店や、ネット通販が可能な特約店もあるので、ネットオークションなどに釣られることなく、じっくりチェックしてみてください。

「兼八」の定番はアルコール度数25度の麦焼酎ですが、42度の希少な原酒「兼八 原酒」も人気です。「兼八」の麦チョコ風味が好きな人にはたまらない1本なので、チャンスがあればぜひ試してみてください。

製造元:四ツ谷酒造有限会社
公式サイトはこちら

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