ステーキとウイスキーの素敵な関係
ステーキとウイスキーを一緒に味わうことは、日ごろ少ないかもしれません。でも試してみると、人気の“ステーキにワイン”という組み合わせに劣らないおいしさに気づくはずです。今回はステーキとウイスキーの相性について探ります。
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ステーキとウイスキーの相性は?
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ステーキにウイスキーを合わせる際の、代表的な使い方のひとつが、「ステーキソース」です。ステーキソースの風味づけにウイスキーを加えると、すっきりとした甘味の大人の味わいに。とくにバーボンを使えば、バニラのような甘い香りが肉の香ばしさを際立たせます。
ステーキソースの素材としてポピュラーなウイスキーは、食事とともにたのしむ「食中酒」としてステーキと合わせても、もちろん相性がよいはず。ウイスキーがステーキの生臭みや脂っこさをおさえてくれるので、肉の味わいがよりシャープに。さらにウイスキーのコクや芳醇さが肉の旨味をいっそう引き出します。
ステーキとウイスキーを組み合わせる場合は、ステーキ肉の調理にもひと工夫を。肉料理の仕上げに、ブランデーなどアルコール度数の高いお酒を加えて火をつけ、一気にアルコール分を飛ばして風味づけをする「フランベ」という調理法があります。これをウイスキーで代用して肉を焼き上げれば、ステーキとウイスキーの風味がぴったりマッチ。
肉を焼く前にウイスキー少量と一緒にジッパー式保存袋に入れて、下味をつけておくのもおすすめです。
ステーキと好相性なウイスキーの銘柄
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ステーキと相性のよいウイスキーの銘柄をいくつか紹介しましょう。まずステーキの代表格、牛肉と一緒にたのしむなら、やはりバーボンウイスキーがおすすめ。スモーキーさのなかに甘味を感じさせるスコッチのシングルモルトも合います。いずれも豊かなコクが肉の旨味と調和します。
シングルモルトは子羊の肉「ラム」のステーキにもぴったり。銘柄を問わずラム肉の匂いをやわらげ、食べやすくしてくれます。なかでもハイランド・モルトのスパイシーな風味は、ラム肉の個性的な風味に負けることなく、ステーキの味を引き立てます。
鹿や猪など「ジビエ」と呼ばれる野生動物の肉にも、ウイスキーは好相性です。たとえば、アイランズ・モルトのようなピートの効いたスモーキーな香りが特徴のウイスキーは、野生動物特有のクセに思いのほか合います。
ウイスキーと好相性なステーキ肉
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ウイスキーはどんな肉のステーキにも合わせやすいお酒ですが、ビーフステーキならサシの多い霜降り肉よりも、赤身肉を選びたいもの。霜降りの脂肪の濃厚な甘味は、ウイスキーの風味をスポイルしてしまいがち。ポークステーキの場合も、脂身の少ないロース肉がおすすめです。
ウイスキーと合わせるなら、ジビエにトライしてもいいかもしれません。ジビエを初めて食べる場合、クセが比較的少ない鹿肉が無難でしょう。脂身も少なく、ウイスキーの芳醇さも映えます。
ところで最近は、スーパーでも鴨肉を見かけるようになりました。ステーキではありませんが、鴨肉のローストとウイスキーも好相性。しっかりとした肉の味が軽やかになり、食べ飽きません。
ウイスキーは食後にたのしむイメージが強いお酒ですが、その香りやコクはステーキの旨味と見事に合います。肉やウイスキーの銘柄、ロックや水割りといった飲み方も好みで変えて、ぴったりのコンビを探してみてください。