ウイスキーのたのしみを広げる「チェイサー」活用法
ウイスキーのたのしみ方を広げるチェイサーの意味と効果をご存知ですか?舌をリセットする役割から、さまざまなバリエーションまで、チェイサーの魅力と賢い活用法をご紹介。適正飲酒の観点でも必見の情報です。
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「チェイサー」の語源は、ウイスキーを「追いかける」ように飲むことから
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チェイサーを英語表記にすると「chaser」で、「追いかける」という意味があります。「chase」の日本語訳は「追跡」ですから、口に含んだ後に後を追うように飲むことから、この名前で呼ばれるようになりました。
お酒の席で、アルコールの隣にミネラルウォーターやお茶、炭酸水を置いている人がいますが、それらが「チェイサー」です。
強いお酒を飲むと胃が荒れてしまうこともあるので、他の飲み物で中和します。バーで出してくれるものは、もう少し深い意味があるのが関心深いところです。ウイスキーをもっとおいしくたのしむための役割について、詳しく紹介していきます。
チェイサーのはたらきは、舌をリセットさせること
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チェイサーの大きな役割のひとつが、舌をリセットさせることです。
お酒のおいしさは、口に含んだときの豊かな香りや舌に触れたときの鮮烈な旨味など、いろいろな要素が混じり合うことで生まれます。しかし、残り香がある状態で次の1口に進んでも、本当のおいしさがわからなくなってしまうため、チェイサーでリセットするというワケです。
せっかくの味や香りも、舌や鼻が慣れてくると、感覚がマヒしてきて、存分に堪能できません。そこで、チェイサーによって口のなかをニュートラルな状態に戻してあげることで、繊細な香りや風味までたのしめます。
いわば、チェイサーはいつでも最初の1口のおいしさを維持するために必要な存在なのです。
チェイサーは水だけじゃない! さまざまなチェイサーをたのしもう
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チェイサーは水でなければいけないというわけではなく、好きなものを注文しましょう。
ウイスキーより度数が低いものなら、ビールなどアルコールでもかまいません。「IPA」などのクラフトビールは香りが強くてチェイサーには不向きですから、クセがないものを選びましょう。麦を原料にしているだけにウイスキーとの相性も良く、通好みの選択といえます。
意外なところだと、甘めのウイスキーのチェイサーとして、牛乳を飲む人もいます。寒い時期なら、温かい麦茶をチェイサーにするのも良いでしょう。
炭酸水にレモン果汁やミントを入れたチェイサーは、口のなかをさっぱりさせたいときにおすすめです。辛口のジンジャーエールをチェイサーにすると、香りをリセットする効果が高く、ウイスキーの種類を変える前に適しています。
女性におすすめしたいチェイサーは、フルーティな飲み物「シードル」です。ウイスキーとフルーツは相性が良く、口当たりがやさしく感じるメリットもあります。オレンジピールを効かせた大人向きのシードルもありますから、自分用のチェイサーとしてお気に入りを探してみましょう。
自宅でウイスキーを飲むときにも、ミネラルウォーターや炭酸水をチェイサーに準備すれば、お店にいるような気分で優雅にお酒をたのしめますよ。