ビールの原料、大麦とホップの種類からビアスタイルを考える

ビールの原料、大麦とホップの種類からビアスタイルを考える
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大地と水の恵みをいかして造られているビール。そんなビールに欠かせない原料と言えば、大麦とホップです。これらの種類の違いによって、さまざまなビールのスタイルがあります。いくつか代表的なものを紹介しましょう。

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原料によって変化するビアスタイル

Vaclav Mach/ Shutterstock.com

ビールのスタイルは、大きく分けて3つの発酵方法で分けられます。低温で発酵するスッキリした「ラガー(下面発酵ビール)」、下面発酵より高めの温度で発酵する香り高い「エール(上面発酵ビール)」、野生酵母で造る「自然発酵ビール」です。最近では、下面酵母を常温で発酵させた上面酵母と下面酵母を併用する方法などで作られている「ハイブリッド・ビール」も登場しています。

ここでは、代表的なビアスタイルと原料を紹介します。
まずは、ラガースタイルから。
◆ピルスナー(ボヘミアンピルスナー)
透明感のある黄金色とホップの苦味とスッキリした爽快な喉ごしが特徴。現在、日本で飲まれてるビールの原型です。上品な香りのアロマホップを使用し、ホップの爽やかな香りとほのかな甘味が万人受けするビールです。

◆アメリカン・ラガー
麦芽の風味やホップの苦味が弱く、クセのないさっぱりとした味わいの淡い金色のビールです。麦芽以外の副原料にお米やトウモロコシを使用していて軽い口当たりを生み出しています。

そして、エールスタイルです。
◆ヴァイツェン
通常は大麦の麦芽を使うのですが、ヴァイツェンは50%以上の小麦麦芽も使います。小麦は大麦に比べタンパク質が多い上に、ろ過しないため白く濁っているタイプが主流。バナナのような香りが特徴です。

◆スタウト
麦芽化しない焙煎した大麦を使用した濃色ビール。ローストした大麦が独特な香りと苦味を生み出しています。アルコール度数も若干高めで、強く濃厚でコクのある味わいです。

最後は自然発酵ビールです。
◆ランビック
大麦だけでなく、発芽させていない小麦を使用し、殺菌力の強いホップを大量に加えています。そのため、古くて苦味成分が揮発したホップを使って苦くなりすぎない工夫がされています。フルーティーな香りと酸味の強い味が特徴です。

このように、麦芽やホップの違いによってビールのスタイルは変わります。原料を意識しながら飲んでみると、味わいや香りの感じ方も変わってきて、よりたのしめそうですね。

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