「ウイスキーコニサー」を受けてウイスキーへの知識を更に深めよう
ウイスキーにはさまざまな味わいがあります。原料の違いや熟成年数の違い、造られる国の違い、蒸留の方法の違い、樽の違い、いろいろな要素が組み合わさって一杯の完成されたウイスキーとなるのです。そんなウイスキーの魅力にどっぷりハマった人へおすすめする資格認定試験があります。
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ウイスキーコニサーとはどんな資格?
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「コニサー(connoisseur)」とは、鑑定家、目利き、くろうとなどの意味があります。
ウイスキーの資格認定試験には、ウイスキー検定というものがありますが、ウイスキーコニサーは、さらにウイスキーへの知識を深めたい人のための資格認定試験です。
2004年にスタートした「ウイスキーコニサー資格認定制度」は、ウイスキー評論家の土屋守氏が代表を務める会員制の愛好家団体であるウイスキー文化研究所が主催し、ウイスキーに関心のある、あるいはウイスキーに関りのあるすべての人を対象にした認定制度で、職業を問わず20歳以上であればだれでも受験できます。
ウイスキーコニサー資格認定制度は、3つの段階を踏んで取得していきます。第1段階の「ウイスキーエキスパート」から始まり、「ウイスキープロフェッショナル」、そして「マスター・オブ・ウイスキー」が最終段階にあたります。上位資格に進むにつれ、もちろん試験の難易度も上がります。
第一段階のウイスキーエキスパート試験はウイスキーに興味があり、専門知識を身につけたい人のための基礎知識を問う筆記試験です。年1回10月頃に実施されます。
第二段階のウイスキープロフェッショナル試験は、エキスパート資格保有者を対象にしたより深い知識を問う試験で、記述を含む筆記試験と官能試験(テイスティング)を実施します。難しい試験ですが、バーテンダーや酒類販売業などに携わる人が本資格を活かして活躍されています。年1回5月頃に実施されます。
第三段階のマスター・オブ・ウイスキー試験は、プロフェッショナル資格保有者を対象にしたウイスキーコニサー資格認定試験の最終段階にあたり、最高レベルの難易度を誇ります。試験は、一次試験のオリジナル研究論文(未発表に限る)審査と、二次試験の筆記試験、口頭試問、官能試験(テイスティング)を経て認定されます。年1回秋~冬にかけて実施されます。
資格に必要な知識
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ウイスキーコニサーの資格認定試験は、酒類全般の知識、モルトウイスキーの製造、グレーンウイスキーの製造、テイスティング、ウイスキーを使用したカクテルのほか、ウイスキーについてもスコッチウイスキーを中心に、アイリッシュ、アメリカン、カナディアン、ジャパニーズ、その他の国々の蒸留所について、歴史年表や地図を交えて覚えておく必要があります。
広く浅くではなく、広く深く覚えなければならないことが多いので難しく感じてしまうかもしれませんが、ウイスキー文化研究所から資格認定試験のための教本が出版されているので、試験対策にぜひ活用してみてください。
ほかにも資格認定試験別に過去問題集も出版されているので、こちらも合わせて利用するとより効率よく覚えられるでしょう。
大切なのは頭でっかちになってウイスキーの知識を詰め込むことではなく、ゆっくりとウイスキーを味わい、その魅力に感銘を受ける感性を磨くことです。一番の試験勉強は、じつはウイスキーに日々触れることなのかもしれません。
ウイスキーコニサー資格認定制度(ウイスキー文化研究所サイトはこちら)
https://scotchclub.org/whiskyconnoisseur/