特別なときに! 手の届くシャンパンおすすめ3銘柄

結婚式やパーティー、会社の創業記念など華やかな場面で栓を開けることの多いシャンパン。少しお高いお酒、という印象ですが、銘柄を選べば普段自宅で飲むこともできます。日常に起こる少し“特別な日”に飲むシャンパンを紹介します。
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シャンパンとはどんなお酒?

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発泡性のあるワインをすべてシャンパンと思っていませんか? シャンパンはスパークリングワインのなかの1カテゴリーであり、すべてのスパークリングワインがシャンパンという訳ではありません。
シャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方で造られるスパークリングワインのこと。つまり、フランスのシャンパーニュ地方以外で造られるスパークリングワインや、他国のスパークリングワインはシャンパンではありません。もちろんそれだけではなく、フランスのワインの法律に規定された条件を満たしたものでなければシャンパンとは名乗れません。
シャンパンは、使用できるブドウ品種が限られており、基本は「シャルドネ」「ピノ・ノワール」「ピノ・ムニエ」の3種類です。これらをブレンドして造られるものが定番ですが、白ブドウのシャルドネだけで造られるものは「ブラン・ド・ブラン」、黒ブドウのピノ・ノワールとピノ・ムニエから造られるものは「ブラン・ド・ノワール」と呼ばれます。
また、スパークリングワインの製法は大きく分けて2つあり、瓶入りワインに糖分と酵母を加えて瓶内二次発酵させ、その時に生じた炭酸ガスを瓶内に封じ込める方法と、ワインに直接炭酸ガスを吹き込む方法があります。シャンパンは前者で、「トラディッショナル方式(シャンパン方式)」と呼ばれる、非常に手間ひまと時間がかかる製法で造られるのも特徴です。
その他にも最低15ヵ月の熟成期間やアルコール度数など、細かい決まりを満たしていなければ「シャンパン」とは呼べないため、とても貴重なお酒なのです。
以下に世界的に有名なシャンパンをいくつか紹介します。
世界でも人気の「モエ・エ・シャンドン モエ アンペリアル」

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1743年に設立されたモエ・エ・シャンドン。ルイ15世の愛妾だったポンパドゥール夫人やヴィクトリア女王もこよなく愛し、ヴェルサイユ宮殿をはじめ、華やかな社交界でふるまわれたこのシャンパンは、その品質の高さからあっという間に世界中にその名を知られるシャンパンへと成長していきます。モエ家と旧知の仲だったナポレオン1世との親交の証として「アンペリアル=皇帝」の名前がつけられ、ナポレオン生誕100周年にあたる年に初めて出荷されました。スポーツの表彰式でシャンパンを開けるパフォーマンスや、祝福のアイコンとして有名なシャンパンタワーも、モエ・エ・シャンドンが始めたのがきっかけ。日本に初上陸したのは1903年で、現在でもその芳醇さとエレガントさで人気のシャンパンです。
シャンパン通に人気の「ヴーヴ・クリコ イエローラベル」

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1772年に設立されたメゾン「クリコ」。マダム・クリコが現在でも使われている動瓶台を考案したことからヴーヴ・クリコはその後急激に発展し、マダム・クリコはシャンパーニュ界の「偉大なる女性(ラ・グランダム)」と呼ばれるようになりました。その後、当時では珍しい黄色のラベルを採用することでその改革心を示し、イエローラベルはヴーヴ・クリコの際立った特徴のひとつとなったのです。
2010年にはバルト海の難破船でシャンパーニュボトルが発見され、145本のうち47本がヴーヴ・クリコのシャンパーニュボトルでした。2世紀もの長い間海底に沈んでいたのにも関わらず中身の保存状態は極めて良好で、それは創設当初からヴーヴ・クリコのシャンパーニュが申し分のない品質であったことを証明するものとなりました。
力強さとバランスの良さ、程よい酸味で多くのファンを魅了しています。
マリーアントワネットも愛した「パイパー エドシック ブリュット」

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カンヌ国際映画祭の公式シャンパーニュ・メゾンとしても有名なパイパー・エドシックは1785年に創業されました。「王妃にふさわしいシャンパーニュを」という強い思いをもって造られたこのシャンパンは宮廷で人気を博すようになり、マリーアントワネットへも献上されました。
フレッシュで上品な香りとフルーティーな味わいはあの偉大な女優マリリン・モンローをも夢中にさせ、ファッションデザイナーのジャン=ポール・ゴルチエが装飾ボトルをプロデュースするなど華やかな世界と切っても切れない関係にあるのです。
華やかなシーンにふさわしい貴重なシャンパンの数々を、特別な日にみんなで開けたいですね。
