なぜワインにチーズが合うの? ワインに合うチーズ選びのポイントも紹介

なぜワインにチーズが合うの? ワインに合うチーズ選びのポイントも紹介
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ワインとチーズは定番の組み合わせ。どちらも種類が豊富なため、ペアリングに迷うかもしれませんが、ポイントさえ押さえれば至高のマリアージュを堪能できます。今回は、ワインとチーズが合う理由やワインに合うチーズの種類、ワインとチーズのマリアージュのポイントなどを紹介します。

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ワインとチーズは相性抜群の組み合わせ。豊富な種類のなかからとっておきのペアリングを見つけるために、まずはチーズの基本をおさらいしておきましょう。

ワインとチーズはなぜ合うの? 赤ワインでも白ワインでもOK?

赤ワインと白ワインとチーズ

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ワインと料理のマリアージュを語るうえで欠かせないのがチーズですが、そもそもワインとチーズはなぜ合うのでしょうか。

ワインとチーズはどちらも発酵食品。一般的に、発酵食品同士は味の相性がよく、ペアリングのコツさえつかめばおいしさが増すといわれています。チーズに含まれるタンパク質がワインの渋味を和らげたり、チーズの塩味がワインの甘味を引き立てたり、両者の酸味が互いの奥深い味わいを引き出したりと、相乗効果で互いの魅力を際立たせることも。あります

チーズと相性がよいのは、赤ワインや白ワイン、ロゼワインなどのスティルワインだけではありません。チーズの種類によっては、スパークリングワインや酒精強化ワイン(フォーティファイドワイン)、フィレーヴァードワインなどとも絶妙に引き立て合います。

世界中で作られるチーズの種類は1,000種以上あり、ワインも驚くほど種類が豊富。組み合わせを間違えるとチーズの香りにワインの魅力がかき消されてしまったり、互いの負の要素が強調されたりするおそれもありますが、至高のマリアージュを体験できる可能性もあります。ここで紹介するペアリングのポイントを押さえて、ワインとチーズが奏でるハーモニーをたのしんでください。

ワインに合うのはどんなチーズ?

ワインに合うチーズとは

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チーズにはたくさんの種類がありますが、すべてのチーズがワインに合うわけではありません。まずはワインと合わせやすいチーズの種類と特徴をみていきましょう。

チーズはおもに「ナチュラル」と「プロセス」の2種類

チーズは大きく「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」の2種類に分けられます。それぞれの特徴をかんたんに紹介します。

◇ナチュラルチーズ
牛や山羊、水牛などの生乳に、乳酸菌や酵素などを加えて固めたもの。または、それを熟成させたもの。

◇プロセスチーズ
1~2種類の「ナチュラルチーズ」を粉砕し、加熱して溶かしたものを、再び乳化・成型したもの。

なお、日本では「食品衛生法」に基づく「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」第二条17〜19において、チーズを定義しています。詳しくは以下にて確認できます。

(参考資料)
e-GOV 法令検索|乳及び乳製品の成分規格等に関する省令

ワインと相性がいいのはナチュラルチーズ

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ワインと相性がよいのはナチュラルチーズ

日本の食卓ではどちらかというと「プロセスチーズ」が主流ですが、本場ヨーロッパでは、チーズといえば「ナチュラルチーズ」を指します。ワインと合わせるのも、おもに「ナチュラルチーズ」です。

生乳から作られる「ナチュラルチーズ」は、大きく非熟成タイプと熟成タイプの2種類に分けられます。非熟成タイプのチーズを「フレッシュタイプ」といい、総称して「フレッシュチーズ」と表現します。熟成タイプのチーズはさらにいくつかのタイプに分類されます。
代表的なタイプとそれぞれの特徴をみていきましょう。

【非熟成タイプ】
◇フレッシュタイプ
生乳を乳酸菌や凝乳酵素で凝固させ、ホエイ(乳清)を排出したもので、さわやかな味わいとなめらかな口当たりが魅力です。

フレッシュチーズ

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【熟成タイプ】
◇白カビタイプ

表面に白カビを繁殖させ、熟成させた白カビタイプはクリーミーな味わいが魅力。熟成が進むほど香りが強くなります。

◇青カビタイプ
日本では「ブルーチーズ」の呼び名で知られるこのタイプは、チーズ内部に青カビを繁殖させ、中から熟成させます。青カビによる独特の風味や香り、強い塩味が特徴。青カビの量によって香りや味わいの強さが異なります。

◇ウォッシュタイプ
熟成させる際に表面を塩水やアルコールなどで洗うことから「ウォッシュタイプ」といわれます。表面は独特な香りがある一方、中身はクリーミーでコクがあるのが特徴です。

熟成タイプのチーズ

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◇シェーヴルタイプ
山羊乳を原料とするチーズの総称。独特な香りとさわやかな酸味が特徴で、季節や熟成期間によって味わいや食感が変わります。

◇セミハードタイプ(非加熱圧搾タイプ)/ハードタイプ(加熱圧搾タイプ)
水分を多く抜いて、固く仕上げたチーズ。加熱せずにプレスしたものを「セミハードタイプ」、加熱してプレスしたものを「ハードタイプ」と呼びます。いずれも保存性が高く、熟成が進むほど旨味やコクが増します。

なお、「プロセスチーズ」もワインと合わないわけではありません。香りや味にクセが少ないため、軽やかな白ワインをはじめ、デイリーワインなどと合わせるとよいでしょう。

ワインとチーズのマリアージュのポイント

ワインとチーズのマリアージュのポイント

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ワインとチーズの相性をたのしむには、組み合わせのコツがいくつかあります。ここでは、ワインと「ナチュラルチーズ」を合わせるときのポイントをみていきましょう。

ワインとチーズの産地を合わせる

フランスをはじめとするヨーロッパの諸地域では、土地ごとに個性豊かなチーズが作られ、ワインとともにたのしまれてきた歴史があります。そのため、原産地が同じ、あるいは近い地域のワインとチーズは、相性がとてもよい傾向にあります。

ワインとチーズの熟成の度合いを合わせる

熟成の度合いを合わせるのもよい方法です。フレッシュでフルーティーなワインには、熟成期間の短いチーズを、しっかりとしたコクのあるワインには熟成期間の長いチーズを合わせるとよいでしょう。

ワインとチーズのマリアージュ

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香りや味わいに共通点があるものを合わせる

香りや味わいに共通した要素を持つワインとチーズもよく合います。たとえば、酸味を感じるワインには酸味のあるチーズを、樽で長期熟成させたワインには香ばしいロースト香のあるチーズを合わせるとよいでしょう。

また、香りや味の強弱を合わせるのもおすすめです。濃厚なワインには香りや味わいが強めのチーズを、軽やかなワインにはクセの少ないチーズを合わせてみましょう。

反対の特徴を持つものを合わせる

たとえば、塩味が強いブルーチーズと甘味のあるワインなど、反対の要素を持つもの同士を合わせると、両者の長所が引き立って魅力的になる組み合わせもあります。

どんなワインが合う? チーズのタイプ別おすすめワイン

ワインとチーズの組み合わせ

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「ナチュラルチーズ」のタイプ別に、ペアリングしてみたいワインを紹介します。

フレッシュタイプ|クリームチーズ、モッツァレラ、カッテージチーズなど

熟成していないフレッシュタイプのチーズには、クリームチーズやモッツァレラ、カッテージチーズ、マスカルポーネなどがあります。日本生まれの「さけるチーズ」もフレッシュタイプの仲間です。

このタイプのチーズには、フレッシュで軽い味わいの白ワインや、スパークリングワインなどがよく合います。

白カビタイプ|カマンベール、ブリ・ド・モーなど

白カビタイプの代表的なチーズとして、フランス生まれのカマンベールやブリ・ド・モー、ヌーシャテル、シャウルスなどが挙げられます。

このタイプのチーズは、ふくよかな味わいのシャルドネの白ワインや、渋味が控えめなミディアムボディの赤ワインなどと好相性です。

青カビタイプ|ゴルゴンゾーラ、ロックフォールなど

青カビタイプでは、世界3大ブルーチーズとして知られるイタリアのゴルゴンゾーラ、フランスのロックフォール、イギリスのスティルトンが有名です。

刺激の強いブルーチーズには甘口の白ワインがよく合いますが、果実の凝縮感のあるフルボディの赤ワインを合わせるのもおすすめです。

さまざまなナチュラルチーズ

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ウォッシュタイプ|エポワス、モン・ドールなど

ウォッシュタイプの代表格といえばフランス・ブルゴーニュ地方のエポワスですが、フランスとスイスの国境付近にある山の名前を冠したモン・ドールやアルザス地方原産のマンステール、ノルマンディ地方のリヴァロなども有名です。

ウォッシュタイプにはチーズの個性に負けない赤ワインがおすすめですが、甘味やコクのある白ワインもよく合います。

シェーヴルタイプ|ヴァランセ、クロタン・ド・シャヴィニョールなど

古い歴史を持つ山羊乳のチーズは、形や大きさが多種多様。四角錐の形状が珍しいヴァランセ(バランセ)や小さな円柱形のクロタン・ド・シャヴィニョル、細長い円筒形のサント・モール・ド・トゥレーヌなどがあります。

相性がよいワインは、酸味のあるさわやかな白ワインや、渋味の強くないフルーティーな赤ワインなどです。

セミハードタイプ/ハードタイプ|ゴーダ、ラクレット、コンテなど

セミハードタイプの代表格には、日本でも親しまれるオランダのゴーダ(ゴーダチーズ)やフランス最古のチーズといわれるカンタルなどが挙げられます。

一方、ハードタイプハードタイプには、スイスの伝統料理でおなじみのラクレットやさまざまな食べ方でたのしめるフランスのコンテが挙げられます。ほかにも、ミモレットやパルミジャーノ・レッジャーノ、グリュイエールなどが有名です。

このタイプのチーズには、しっかりとしたコクのある白ワインや熟成した赤ワインなどがよく合いますが、セミハードやハードタイプのチーズは、削って食べたり溶かして食べたり、そのまま食べたりと、食感や質感を変えることで、さまざまなワインと合わせられます。そのまま食べてもおいしいコンテなどは、ペアリングに困ったときの万能チーズとしても人気を集めています。

ワインとチーズのマリアージュを堪能するアレンジ術

チーズ盛合わせと赤ワイン

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ワインとチーズはそのままでも十分おいしい組み合わせですが、チーズにフルーツやナッツ、ハチミツなどを添えると、いっそうおいしくたのしめます。

フルーツやハチミツはチーズの塩味を和らげてくれるだけでなく、ビタミンなどの栄養を補ってくれるのもうれしいポイント。またナッツやクラッカーは、チーズの味に変化を持たせてくれる名脇役です。

多彩なチーズとともにドライフルーツやナッツ、クラッカーを盛り合わせた「チーズプラトー(盛り合わせ)」を用意するだけでもチーズの魅力を存分に味わえますが、調理やスライスなどチーズをかんたんにアレンジすることで、幅広いバリエーションがたのしめます。

おすすめは、スライスしたモッツァレラ、トマト、バジルに、オリーブオイルを回しかけた「カプレーゼ」や、チーズをミニトマトやオリーブの実などと一緒に串刺しにした「ピンチョス」など。とろけるタイプの「プロセスチーズ」をフライパンや電子レンジで加熱して、せんべいのようにパリパリにするだけでも、ワインの味を引き立てるおつまみになりますよ。

ワインとチーズは相性抜群の組み合わせですが、闇雲に合わせても双方の魅力を堪能することはできません。ワインに合うチーズを選ぶ際はマリアージュのポイントを意識して、相性のよい組み合わせを選びたいものです。

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