「サングリア」はスペイン発祥のお酒! その魅力や種類、正統派レシピ、酒税法上の注意点を紹介します

「サングリア」はスペイン発祥のお酒! その魅力や種類、正統派レシピ、酒税法上の注意点を紹介します
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「サングリア」は、ワインにフルーツやスパイスを漬け込んだスペイン生まれのお酒。日本の法律上、本格的な自家製サングリアをたのしむことはできませんが、フルーティーな味わいを堪能する方法はあります。今回は、サングリアの魅力や正統派レシピ、国内でのおいしい飲み方を紹介します。

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「サングリア」ってどんなお酒?

サングリアはフルーティーで飲みやすいフレーバードワイン

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サングリアとはどのようなお酒なのでしょうか。ここでは定義や種類などの基本情報をみていきます。

「サングリア」とは

サングリアとは、ワインにフルーツやスパイス、甘味料などを加えたフレーバードワインのこと。フルーティーで飲みやすく、冷やしても氷で割ってもたのしめることから、ワイン好きはもちろん、ワインやお酒を飲み慣れていない人にも好まれています。

気になるアルコール度数は作り手によって異なり、市販のサングリアのアルコール度数は7%前後です。

厚生労働省が「健康日本21」のなかで提示するワインのアルコール度数の目安は12%ですが、サングリアはワインに氷やフルーツ、ジュースなどを加えて作られるため、多くの場合は12%よりも低くなります。

鮮やかな見た目や好みの味わいを追求できるのもサングリアの人気の秘密

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「サングリア」の種類

サングリアはもともと、赤ワインをベースにレモンやオレンジなど柑橘類の果汁を混ぜて、ブランデーやスパイスなどで風味をつけたものでした。

これが世界中に広がり、赤ワインだけでなく白ワインやスパークリングワインを使ったサングリアも登場。今では、ベースに使うワインや果実の種類、風味づけに使うスパイスの組み合わせ次第で無限のバリエーションがたのしめるお酒として親しまれています。

なお、白ワインをベースとしたサングリアは「サングリア・ブランカ」、スパークリングワインをベースに作るサングリアは「スパークリング・サングリア」などと呼ばれています。

ワインの種類はもちろんですが、近年は合わせる果物の種類も多様化。イチゴやリンゴ、パイナップル、キウイ、桃、ブルーベリーなど、さまざまなフルーツをブレンドすることで、鮮やかな見た目や好みの味わいを追求できるのも、サングリアの人気の秘密といえそうです。

「サングリア」のルーツと語源

サングリアはスペイン発祥のお酒。詳しい記録は残されていませんが、その歴史は19世紀にまでさかのぼるといわれ、スペインでは国民的なお酒として親しまれてきました。

サングリアの語源は、スペイン語で「血」を表す「Sangre(サングレ)」。ベースとなる赤ワインの色が血の色に似ていることから、この名で呼ばれるようになったそう。

「サングリア」の正統派レシピ

サングリアの正統派レシピ

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サングリアはどのように作られているのでしょうか。本場スペインで使われる材料やレシピをみていきましょう。

「サングリア」の材料

サングリアはもともと、開封して日が経ったり、保存状態がよくなかったりと、ベストの状態でないワインをおいしく飲めるように創意工夫したのがはじまりといわれています。漬け込む果物の種類や量に決まりはなく、冷蔵庫にあったフルーツを組み合わせたり、缶詰が使われたりすることもあります。

また、果物の代わりにシロップやハチミツを加えたり、フレッシュジュースやソーダをミックスしたりと、組み合わせのバリエーションは無限大。幅広い味わいがたのしめるのもサングリアの魅力といえるでしょう。

本場スペインの正統派レシピとは?

サングリアに明確な定義はありません。正統派のレシピは赤ワインがベースになりますが、決まったレシピは存在しないので、自由にアレンジをたのしめます。

基本の作り方はいたってシンプル。フルーツを数種類チョイスして適度な大きさにカットし、ワインに漬け込むだけとかんたんです。

シロップやハチミツなどの甘味料をプラスしたり、風味づけにシナモンスティックなどのスパイスやブランデー、コアントローなどの果実系リキュールを加えたりする場合もあります。

数時間から1日ほど冷蔵庫で冷やす間にフルーツの味がほどよくしみ出て、おいしいサングリアに仕上がります。ただし、日本の家庭では、本場スペインで飲まれているようなサングリアを作ることはできません。詳しくは次章で解説します。

「サングリア」を日本でたのしむうえでの注意点

サングリアを自宅で作るには酒税法の壁がある

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サングリアは手軽に作ってたのしめる印象がありますが、日本では酒税法違反に問われるリスクがあります。

「サングリア」を自宅で作るには酒税法の壁がある

サングリアはワインとフルーツを用意すれば自宅でもかんたんに作れますが、本場スペインのレシピで作ると、酒税法違反に問われる可能性があります。

まず前提として、日本でお酒を造るには酒類製造免許(酒造免許)の取得が義務づけられています。

サングリアはアルコール発酵などの知識がなくてもワインにフルーツなどを加えるだけでかんたんに作れますが、日本の法律では、お酒にほかの飲み物や材料を混ぜ合わせる「混和」という作業が、お酒の製造とみなされる可能性があります。もちろん酒造免許を持たずにお酒を製造して販売すれば、酒税法違反になります。

自家製サングリアは酒税法違反?

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「梅酒」は可、「サングリア」は要注意、その違いはどこに?

自家製梅酒を作ったことがある人には納得しがたい話かもしれませんが、お酒とほかのものを混和して梅酒などの果実酒を作る行為は、以下のような条件を満たしている場合に限って例外的に認められています。

◇自分で飲むためのお酒であること
◇アルコール分20度以上、かつ酒税が課税済みの酒類を用いること
◇お酒に混和する物品が以下の物品に該当しないこと


(1)米、麦、あわ、とうもろこし、こうりゃん、きび、ひえ、もしくはでん粉またはこれらのこうじ
(2)ぶどう(やまぶどうを含む)
(3)アミノ酸もしくはその塩類、ビタミン類、核酸分解物もしくはその塩類、有機酸もしくはその塩類、無機塩類、色素、香料または酒類のかす

国税庁「お酒に関するQ&A(よくある質問)」/自家醸造

梅酒のベースに使われるホワイトリカー(甲類焼酎)のアルコール度数は35度程度。お酒に混和する梅も上記に該当しないことから、自家醸造が例外的に認められていることがわかります。

一方、サングリアのベースとなるワインのアルコール度数は20度未満。つまり、サングリアを作る行為は上記の条件に該当しないため、自家製であっても酒税法に抵触するおそれがあるのです。

もちろん、ここにも例外はあります。国税庁のホームページの「お酒に関するQ&A(よくある質問)」によると、「(消費者自らが)消費の直前に混和する場合のみ、製造行為としない」という記述がありますが、サングリアを直前に混ぜ合わせたのでは、フルーツの味がしみ出る前に飲み切ることになります。

つまり、日本の家庭では、本場スペインで親しまれているような自家製サングリアを作ることはできないと考えるべきでしょう。

酒税法|e-Gov 法令検索

「サングリア」を日本でおいしく味わうには?

サングリアを日本でおいしく味わうには?

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日本の家庭では本場スペイン流のサングリアを作ることはできませんが、酒税法の範囲内でたのしむ手段はあります。

「サングリア」の市販品をたのしむ

市販のサングリアをたのしむのも一手です。本場スペインのレシピや酒造メーカーならではの製法で作られた市販品が続々と登場していて、赤ワインベースをはじめ、白ワインベース、スパークリングワインベースと種類もさまざま。

アルコール度数10%未満の比較的飲みやすいものも多く、商品によって使っている果物やスパイス、風味づけに使用しているお酒も異なるので、いろいろ飲み比べてみてください。

以下では、おすすめの商品を紹介します。

サントリー「バルで飲んだサングリア Fruits & Wine」

サントリー「バルで飲んだサングリア Fruits & Wine オレンジ&ベリー&赤ワイン」

出典:バルで飲んだサングリア Fruits & Wine ブランドサイト

果実を皮と一緒にまるごと凍らせ、砕いてワインに入れる「果実まるごと製法」で作られた、果実感たっぷりのサングリア。「オレンジ&ベリー&赤ワイン」は、さわやかなオレンジの味わいとベリーのほどよい酸味が広がる香り豊かな一品。濃いめに仕上げているので、氷で冷やしてたのしめます。
アルコール分:7%

製造元:サントリー株式会社
ブランドサイトはこちら

メルシャン「ギュギュッと搾ったサングリア」

メルシャン「ギュギュッと搾ったサングリア」

キリンホールディングス株式会社提供

果実本来の苦味やピール感が感じられる「混濁果汁」を使用することで、家庭で手搾りしたような果実感を実現。よりフレッシュでリアルな香味を引き出しています。

ラインナップは、赤ワインベースの「オレンジ&カシス Mix」、白ワインベースの「グレフル&パイン MIX」、ロゼワインベースの「ピーチ&マンゴーMix」の3種類。スパークリング派には、「はじけるギュギュッと搾ったサングリア Sparkling」もおすすめ。
アルコール分:6%

製造元:メルシャン株式会社
ブランドサイトはこちら

ワインを扱うお店に行けば、本場スペインから輸入したサングリアなども豊富なバリエーションのなかからチョイスできます。インターネット上でも流通しているので、飲み比べをたのしんでみてはいかがでしょう。

飲む直前に作るサングリア風フルーツカクテルなら酒税法に触れないので安心

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「サングリア」風フルーツカクテルを作ってみよう

サングリアのカラフルなビジュアルとフルーティーな味わいをたのしむなら、サングリア風フルーツカクテルがおすすめです。

カクテルも提供の仕方によっては酒造免許や酒類小売業免許などが必要になりますが、短時間で飲むことを前提に消費の直前に作る自家製カクテルは酒税法に触れないため、安心してたのしめます。

<サングリア風フルーツカクテルの材料>
赤ワイン…適量
炭酸水…適量
好みのフルーツ…適量
レモン、オレンジなど柑橘類の搾り汁…適量
シロップ(砂糖でもOK)…適量
氷…お好みで適量

<サングリア風フルーツカクテルの作り方>
1. ボウルなどの器に細かくカットしたフルーツと柑橘類の搾り汁、シロップを混ぜて、冷蔵庫で冷やします。
2. 赤ワインや炭酸水はあらかじめ冷やしておきます。
3. 飲む直前に1と氷をグラスに入れ、赤ワインと炭酸水を加えて軽くかき混ぜます。

フルーツは何種類加えてもかまいません。あらかじめハチミツ漬けにして、果実の風味を引き出しておくのも一手です。シナモンスティックやペパーミントなどのハーブを添えたり、ブランデーやコアントロー、ビターズなどのお酒を加えたりしてもいいですね。

ワインの代わりにノンアルコールワインを使えば、妊娠中や授乳期の人、お酒が苦手な人も安心して味わえるので、ぜひ試してみてください。

サングリアならではの味わいとSNS映えするビジュアル両方をたのしみたい人は、市販のサングリアをベースにサングリア風フルーツカクテルを作ってみてはいかがでしょう。いろんな組み合わせに挑戦して、サングリアの魅力を堪能してください。

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