「ウォッカリッキー」はすっきりとした味わいのカクテル! アルコール度数からおいしい作り方まで
「ウォッカリッキー」の材料はウォッカ(ウオッカ/ウオツカ)とライム、ソーダ。キレのある爽快な飲み口を好む人にも人気のカクテルです。今回は「ウォッカリッキー」のアルコール度数や名前の由来、おいしく作るコツ、ベースとなるウォッカのおすすめ銘柄などを紹介します。
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「ウォッカリッキー」とは、ウォッカにライムを搾り入れ、ソーダを加えて作る定番カクテル。すっきりとした味わいが魅力です。
「ウォッカリッキー」とは?
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まずは「ウォッカリッキー」というカクテルの基本情報からみていきましょう。
「ウォッカリッキー」はウォッカとライム、ソーダ(炭酸水)で作るカクテル
ベースとなるウォッカに、ライムジュースと無糖のソーダをプラスして作るカクテル、それが「ウォッカリッキー」です。
ウォッカをベースとしたメジャーなカクテルには、ウォッカとトニックウォーターで作る「ウォッカトニック」や、ウォッカとジンジャーエールで作る「モスコミュール」、ウォッカとオレンジジュースで作る「スクリュードライバー」、ウォッカとグレープフルーツジュースで作る「ソルティドッグ」など、ほどよい甘味のあるタイプもありますが、「ウォッカリッキー」には甘味のある割り材を使いません。
料理やおつまみの味にあまり干渉せず、口のなかをさっぱりとさせてくれる飲み物を選びたいとき、また甘いカクテルが苦手な人も飲みやすい、おすすめの飲み方です。
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「ウォッカリッキー」はさわやかな味わいが魅力
「ウォッカリッキー」のベースとなるウォッカは、麦やトウモロコシなどの原料を糖化・発酵させて蒸溜し、白樺などの活性炭でろ過するお酒。連続式蒸溜機で繰り返し蒸溜して純度を高め、さらにろ過することで原料由来の風味や雑味を取り除くため、無色透明でクリアなスピリッツになっています。
そんなウォッカにライムとソーダのみを加えた「ウォッカリッキー」は、すっきりとしたキレのある飲み口が特徴。キリッとクリアなウォッカにライム独特のさわやかな酸味とはじける炭酸の清涼感が加わって、渇いたのどをリフレッシュさせてくれるおいしさです。
「ウォッカリッキー」のアルコール度数
「ウォッカリッキー」のアルコール度数は、使用するウォッカの銘柄や、ウォッカとソーダの比率によって変わってきます。
というのも、市販されているウォッカはおおむね40〜60度ですが、なかにはポーランド原産の「スピリタス」のようにアルコール度数が96度と極端に高い銘柄もあるのです。
たとえばアルコール度数40度のウォッカを使い、ウォッカ:ソーダを1:4にした薄めの「ウォッカリッキー」を作ると、アルコール度数は8度程度に。ウォッカ:ソーダを1:2にして濃い目の「ウォッカリッキー」を作ると、アルコール度数は約13度になります。
「ウォッカリッキー」はウォッカとライム、ソーダの割合やレシピが厳格に決められているカクテルではなく、おおざっぱな分量で作ってもおいしいのが魅力のひとつでもあります。その日の気分や飲む人の好みに合わせて、気軽にたのしみましょう。
「ウォッカリッキー」の「リッキー」って何? ライムの代わりにレモンでもOK?
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カクテルには「フィズ」や「コリンズ」「サワー」「トニック」など、使う材料や作り方などによっていくつかのスタイルがあり、「ベースとなるお酒(蒸留酒、スピリッツ、リキュールなど)」+「スタイル名」がそのままカクテルの名前になっているケースがよくあります。
「ウォッカリッキー」もそのひとつです。「ウォッカリッキー」の「リッキー」とは、ベースとなるお酒にライムを入れ、無糖のソーダ(炭酸水)で満たすスタイルのこと。フレッシュライムを使って搾ったあとの果実をそのままグラスに落とし、飲む人がマドラーで果肉をつぶしながら好みの酸味に仕上げる、というたのしみ方もあります。
「ウォッカリッキー」をはじめリッキースタイルのカクテルは、ライムの代わりにレモンを使ってももちろんOK。フレッシュライムやフレッシュレモンがなければライムジュースやレモンジュースでもおいしく作れます。
ちなみに「リッキー」というスタイル名の由来は、1880年代の始め、ワシントンD.C.の「シューメーカー(Shoomaker’s)」というバー&レストランで、常連だった「ジョゼフ・カイル・リッキー(カーネル・ジョー・リッキー)」なる人物がウイスキーベースでこの飲み方をオーダーしたことが始まりだとか。
「リッキー」スタイルは、ウォッカをはじめ「ジンリッキー」や「ラムリッキー」「テキーラリッキー」、またウイスキーやバーボン、ブランデーなどさまざまなお酒でたのしむことができます。
「ウォッカリッキー」のおいしい作り方
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「ウォッカリッキー」の概要を押さえたところで、ここからは「ウォッカリッキー」をおいしく作るためのノウハウを紹介しましょう。
「ウォッカリッキー」のレシピとおいしく作るコツ
「ウォッカリッキー」の基本レシピは以下のとおりです。
<材料>
ウォッカ…45ミリリットル
ライム…1/2個
ソーダ(炭酸水)…適量
氷…適量
<作り方>
1. グラスにライムを搾り、そのままグラスに落とす。
2. 氷とウォッカを入れ、好みの量のソーダを注ぎ、軽く混ぜればできあがり。
※ウォッカとソーダの比率は1:2〜1:5程度で好みに合わせて調節しましょう。アルコール度数は1:2だと約13度、1:5だと約7度になります(ライムや氷が溶けた水分は計算に入れていません)。
先述のように、ライムはレモンに替えてもOKです。カクテルや料理用のライム果汁やレモン果汁で代用する場合は、大さじ1杯(15ミリリットル)くらいを目安に好みで調節を。ゆず、かぼす、シークワーサーなど、いろいろな柑橘を使った「ウォッカリッキー」にトライしてみるのもたのしそうです。
「ウォッカリッキー」はシンプルな材料でかんたんに作れるカクテルですが、よりおいしさを追求したいときは次のようなポイントにこだわってみましょう。
◇フレッシュライムを使う場合は表面をよく洗い、果皮の苦味が出ないよう搾りすぎに注意する。
◇氷は比較的溶けにくい市販の割り氷を使う。
◇ソーダ(炭酸水)は、炭酸が抜けないようなるべく氷に当たらないグラスの端からゆっくり注ぎ、混ぜすぎないこと。
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「ウォッカリッキー」におすすめのグラスは?
「ウォッカリッキー」はお店によっていろいろなグラスが使われています。家で飲むなら普通のタンブラー(いわゆるコップ)でも、ロックグラスでも、お気に入りのグラスで大丈夫です。
しいておすすめを挙げるなら、「コリンズグラス」「ゾンビグラス」「トールグラス」などと呼ばれる、細長く背の高い円柱形のグラスです。容量は300〜360ミリリットルくらいで、上に向かって広がっている形のタンブラーなどと比べると開口部が狭いため、炭酸の気泡が抜けにくいのが特長です。
ちなみにコリンズグラスの「コリンズ」とは、ベースとなるスピリッツに柑橘果汁と砂糖を加え、ソーダで満たすカクテルスタイルのこと。同じくゾンビグラスの「ゾンビ」とは、数種のラム酒をベースにしたアルコール度数が高めのカクテルのこと。どちらもよく使われるカクテル名がグラスの呼び名になったもので、コリンズグラスとゾンビグラス、トールグラスはじつは同じものです。
「ウォッカリッキー」のベースにぴったりなウォッカは?
リカーショップやスーパーのお酒売り場、ECサイトなどで比較的入手しやすい、「ウォッカリッキー」におすすめのウォッカ3銘柄を紹介します。
スミノフ ウォッカ
出典:キリンホールディングス株式会社ホームページ
「スミノフ」は1864年の誕生から150年以上の時を経て、今や世界有数の販売量を誇る正統派ウォッカです。3回の蒸溜のあと、白樺活性炭によるろ過を10回も繰り返し、雑味や濁りを徹底的に除去。そのクリアなテイストはどんな割り材の風味も引き立て、「ウォッカリッキー」をはじめ、さまざまなカクテルの味わいをランクアップさせてくれます。
国内販売元:キリンビール株式会社
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アブソルートウォッカ
bogubogu / Shutterstock.com
スウェーデン南部・オフスの蒸溜所で、地元産の良質な冬小麦と自社源泉から汲み上げる良質な天然水を使い、持続可能な農業や製造工程にもこだわった「アブソルート ウォッカ」。穀物やドライフルーツを思わせるほんのり甘い香味と、なめらかで芳醇なテイストは、「ウォッカリッキー」など甘味のないカクテルも、まろやかな飲み口に仕上げてくれます。
国内販売元:ペルノ・リカール・ジャパン株式会社
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ジャパニーズクラフトウオツカ「HAKU」
出典:サントリー株式会社ホームページ
原料は国産米100%。3種の蒸溜機で造り分けたテイストの異なる原料酒を匠の技でブレンドし、竹炭でていねいにろ過した日本ならではのクラフトウオツカ。それが「HAKU」です。米の持つ自然な甘さとふくよかな香り、豊かで洗練された味わいは、冷やしてそのまま飲みたくなるおいしさ。「HAKU」ベースの「ウォッカリッキー」なら、ライムをゆずに替えても合いそうです。
製造元:サントリー株式会社
公式サイトはこちら
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「ウォッカリッキー」のソーダをジンジャーエールに替えると、+ライムで「モスコミュール」、+レモンで「ウォッカバック」というカクテルになり、トニックウォーターに替えると「ウォッカトニック」になります。「ウォッカリッキー」が気に入ったら、さまざまなアレンジにトライしてみてください。