ワインは冷やすのが正解? 常温がおいしい?

ワインは冷やすのが正解? 常温がおいしい?
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ワインを飲む際、冷やすべきかそのまま飲むべきか、悩んだことはないでしょうか。ワインは、種類によって適温が異なります。目安を知っておけば、ベストな状態でワインをたのしめるでしょう。今回は、ワインの種類ごとの適温や冷やし方を解説します。

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白ワインは冷やす、赤ワインは冷やさないもの?

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ワインの適温については、「白ワインは冷やすもの、赤ワインは常温で飲むもの」というイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。一般的に、白ワインは赤ワインよりも低い温度が適していますが、種類によっても適温の目安は異なります。

ワインタイプによる適温はあくまでも一般的な傾向で、世の中には多くの例外的なワインも存在しますので、絶対ではありません。

せっかくのワインをおいしい状態でたのしむために、ワインの種類やタイプ別の適温の目安を知っておきましょう。

白ワインのおいしい温度

白ワインの魅力であるフレッシュな果実味や酸味は冷やすことで引き立つため、白ワインは赤ワインよりも冷やして飲むのが一般的です。とはいえ、一言で白ワインといっても、その味わいによって適した温度は異なります。

◇ふくよかなボディの白ワイン……約11~13度
ブルゴーニュ産のシャルドネ種から造られ、新樽で熟成された特級ワインやカリフォルニアのシャルドネ、ローヌ地方の上品な味わいの白ワインなどは、高めの温度のほうが複雑さやふくよかさをたのしめます。

◇フレッシュでフルーティーな辛口白ワイン……約7~9度
リースリング種やソーヴィニヨン・ブラン種のようなフレッシュでフルーティーな味わいの辛口の白ワインは、しっかり冷やしたほうがフレッシュさと酸味が引き立ちます。

◇甘口・極甘口の白ワイン……約4~8度
甘口の白ワインは、やや強めに冷やすことで甘味がすっきりと感じられるでしょう。酸味が穏やかな甘口の白ワインは6~8度、貴腐ワインのような極甘口の白ワインは4~6度くらいが適温の目安です。

赤ワインのおいしい温度

渋味やコクが特徴の赤ワインは、冷やしすぎると渋味や酸味が強調されてしまいます。そのため、低温よりもやや高めの温度のほうがコクとまろやかさが感じられますが、温度が高すぎてもアルコールが強く感じられおいしく味わえません。赤ワインは、渋味とコクがバランスよく感じられる温度で飲むのがおすすめです。

◇フルボディ……約16~18度
カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、メルロー、ネッビオーロなどのブドウ品種を使った渋味が強くコクのあるワインは、少し高めの温度が適しています。

◇ミディアムボディ……約15~17度
ピノ・ノワール、グルナッシュ、テンプラニーリョなどを原料とする、渋味がやわらかで飲み口がスムーズなワインは、15~17度程度がおいしく味わえます。

◇ライトボディ……約12~14度
ガメイ、ジンファンデル、マスカットベーリーAなどのフルーティーで軽やかな赤ワインは、やや低めの温度にすると引き締まった味わいになるでしょう。

その他のワインのおいしい温度

ロゼワインやスパークリングワインにも、おいしく味わえる適温があります。それぞれ目安を確認しておきましょう。

【ロゼワイン】
白ワインと赤ワインの中間的な性質を持つロゼワインは、辛口か甘口かで適温の目安が異なります。

◇辛口のロゼワイン……約10~12度
近年注目されているローヌやプロヴァンスなどのコクと爽やかさを併せ持つ辛口のロゼワインは、10~12度程度がおいしく味わえます。

◇甘口のロゼワイン……約6~9度
甘口のロゼワインは、辛口よりもさらに冷やしたほうが、すっきりとおいしく感じられるでしょう。

【スパークリングワイン】
スパークリングワインはよく冷やすことで気泡が抜けにくくなり、酸味が引き立ちます。

◇辛口のスパークリングワイン……約6~8度
辛口のスパークリングワインは、6~8度程度まで冷やすことで、さわやかな酸味とフレッシュ感が引き立つでしょう。

◇甘口のスパークリングワイン……約4~6度
甘口のスパークリングワインは、さらにしっかりと冷やすことで酸味が引き出され、甘味と酸味のバランスのよい味わいになります。

◇シャンパーニュなど……約8~12度
複雑でふくよかな味わいを持つシャンパーニュ(シャンパン)などは、少し高めの温度のほうが、より味わいの複雑さを感じられます。

ワインにおける「常温」の考え方

このように、ワインの適温はワインの種類やタイプによって異なります。気をつけたいのは、赤ワインの適温を表現するときなどに使用される「常温」という言葉の意味です。

日本でも、よく「赤ワインは常温で飲むもの」といった表現を耳にしますが、赤ワインに適した「常温」は伝統的なワイン産地であるヨーロッパの「常温」を指しています。高温多湿な日本の「常温」とは異なるため注意が必要です。日本で赤ワインを飲む場合には、室内の温度のままではなく、少し冷やしたほうがよいことが多くあります。

なお、ワインを保存するときの一般的な温度は、13度前後といわれていて、ワインセラーなどもこのくらいの温度に設定されています。ワインセラーなどで保存しているワインを適温にするためには、そのときの室温やワインの種類に応じて少し温度を上げる、または冷やすなどのひと手間を加えるのがおすすめです。

ワインを冷やすことで変化する味わい

ワインは、冷やすことで酸味がシャープになります。フレッシュ感が強まり、甘味はすっきり感じられるようになるでしょう。また、とくに赤ワインでは、タンニンによる渋味や苦味もより強く感じられるようになります。

逆に、温度が高いと、酸味がぼやけ、甘味が強く感じられるようになります。渋味や苦味は和らぎ、まろやかな口当たりに。香りもよく広がるため、複雑でふくよかな味わいを持つワインの場合は、その特徴がより引き出されるでしょう。

ワインを飲む際には、このような温度によるワインの味わいの変化を踏まえて温度を調整するのがコツですが、最適な温度を見つけ出すためには多くの知識や経験が必要です。

そのためにワインのプロフェッショナルであるソムリエが必要とされているんですね。

ワインのおいしい冷やし方

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ワインを冷やすには、どのような方法があるのでしょうか。ここではワインを冷やす方法と、冷やす際のポイントを紹介します。

冷蔵庫に入れる

ワインを冷蔵庫に入れることで、手軽に冷やすことができます。冷蔵庫を使用する場合は、なるべく開け閉めの際に温度が変化しやすい入口付近やドアポケットに置かないようにしましょう。また、ワインに臭いがつかないよう、臭いの強いもののそばに置かないこともポイントです。

なるべく短時間で冷やしたい場合は、湿らせた布巾をボトルに巻き付けて冷蔵庫に入れるとよいでしょう。

ワインクーラーを使用する

ワインを冷やすには、ワインクーラーを使用するのもおすすめです。金属製やアクリル製などの容器にワインを瓶ごと入れ、氷水を張って冷やすワインクーラーなら、開栓したワインを保冷することもできます。

ワインクーラーを使用する際は、ワインのラベルが隠れるくらいまで氷を入れてから水を入れます。時間を短縮したい場合は、ワインボトルを回したり、塩を入れたりするとより素早く冷やせます。

ワインクーラーは氷水を用いるものが一般的ですが、保冷剤を用いるなど氷水を使用せずに冷やせるものもあります。また、デザインが豊富でおしゃれなものも多いため、インテリアアイテムとしてテーブルを華やかに演出できますね。

「アイスクーラースリーブ」を使用する

ワインを素早く手軽に冷やすためには、ル・クルーゼ「アイスクーラースリーブ」などのワイングッズも便利です。「アイスクーラースリーブ」は事前に冷凍庫で凍らせておき、飲む直前にボトルに被せて使用します。

「アイスクーラースリーブ」は氷水の用意が不要で、保管時や使用時に場所を取りません。また、アウトドアでも使用できるのが便利な点といえるでしょう。

商品名:アイスクーラースリーブ
販売元:ル・クルーゼ ジャポン株式会社
公式サイトはこちら

ワインを冷やす時間の目安

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冷蔵庫やワインクーラーを使ってワインを冷やす際、どのくらいの時間冷やせばよいのでしょうか。一般的な目安として、冷蔵庫の場合は15分で約1度、氷水を張ったワインクーラーの場合1分で約1度下がるといわれています。

この目安で計算すると、たとえばワインの温度を20度下げたい場合には、冷蔵庫で5時間、氷水を張ったワインクーラーで20分が目安になります。

ワインの種類やタイプごとの適温を参考に、冷やす時間を調整するとよいでしょう。温度を正確に測るには、市販の温度計を使用するのもよい方法です。

ワインを冷やすときのNGポイント

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ワインを冷やす方法として避けたいもののひとつが、「冷凍庫に入れる」という方法です。冷凍庫で冷やしすぎるとワインの成分が変化して味わいが損なわれる可能性があるほか、容器の破損や液漏れのおそれもあります。どうしても冷凍庫を使って早く冷やしたいという場合には、タイマーをセットするなどして必ず時間を確認し、冷えてきたら冷蔵庫に移すなど工夫しましょう。

また、「ワイングラスを冷やす」という方法もおすすめではありません。冷蔵庫から取り出したグラスに水滴が生じることで、ワインを薄めてしまう可能性があるためです。また、冷蔵庫内の臭いがグラスについてしまうことも考えられます。

ワインはデリケートな飲み物であるため、不適切な方法で冷やすと味わいを損なう可能性があります。せっかくのワインを台無しにすることがないよう、適切な方法で調整しましょう。


ワインを冷やすか冷やさないかは、ワインの種類やタイプによって異なります。適温の目安や正しい冷やし方を踏まえて、ベストな状態でワインをたのしみたいですね。

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