アイスワインは最高峰の甘口ワイン! おすすめの飲み方や銘柄を紹介

アイスワインは最高峰の甘口ワイン! おすすめの飲み方や銘柄を紹介
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アイスワインは自然凍結したブドウから造られる甘口のワインです。芳醇な甘さと豊かな香りを持ち希少性の高いアイスワインは、最高峰のデザートワインといわれています。今回は、アイスワインの特徴や飲み方のポイント、生産国ごとの特徴や代表銘柄などを紹介します。

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目次

  • アイスワインとは?
  • アイスワインのおいしい飲み方
  • アイスワインの生産国と代表銘柄

アイスワインとは?

アイスワインとは?

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アイスワインは奇跡的な偶然が生んだ甘口のデザートワイン

アイスワインは、自然凍結した状態のブドウから造られる甘口のデザートワインです。18世紀末、ドイツ北部のフランコニア地方の農民が霜により凍ってしまったブドウを捨てずにワインを造ったところ、豊かな香りと強い甘味を持つワインが生まれたそう。この出来事を機にアイスワインの製造が開始され、その製法は地理的に隣接したオーストリアにも伝わりました。

アイスワインが本格的に産業化されたのは1960年代以降のことです。1980年代にはドイツの一部の生産者がより安定した生産地を求めてカナダに移住し、カナダのオンタリオ州ナイアガラ・オン・ザ・レイク地方でもアイスワインの製造が開始されました。

「アイスワイン」という名称は国際的な登録商標となっていて、ドイツ、オーストリア、カナダ産で一定の基準を満たすワインにのみ使用されます。

アイスワインと貴腐ワインの違い

アイスワインと同じく極甘口のデザートワインとして貴腐ワインがありますが、両者は製法や味わいが異なります。

貴腐ワインは貴腐菌が付着して水分が蒸発した「貴腐ブドウ」から造られるワインで、蜂蜜のような濃厚な甘さと複雑な味わいが特徴です。

一方、凍結によって果汁が凝縮されたアイスワインには豊かな果実味と酸味があり、甘口でありながらさっぱりとした味わいとなっています。

人工的な製法でアイスワインに似た甘さを実現したワインも

アイスワインのブドウの収穫時期は通常のブドウより遅く、12月から2月ごろの極寒の季節に作業が行われます。そのため、ブドウが霜や食料を求めてやってくる野生生物の被害に合うリスクがあるうえ、凍結したブドウを手摘みで収穫するなどの過酷な作業を伴い、収穫量が限られてきます。

こうした収穫の困難さに加え、凍結したブドウ一房からはスプーン一杯程度の果汁しか採れません。そのため、アイスワインは非常に希少価値が高く、通常のワインよりも価格が高めとなっています。

近年は、アイスワインに似た甘口の味わいを人工的に生み出す製法も採用されています。「クリオ・エクストラクション法」と呼ばれるもので、自然凍結したブドウを使わず通常のブドウを人工的に凍らせて甘さを出します。この製法で造られるワインはアイスワインのような甘口の味わいを持ちながらも、比較的手ごろな価格で入手可能です。

アイスワインのおいしい飲み方

アイスワインのおいしい飲み方

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