琥珀色のウイスキーもスピリッツの仲間! ブラウンスピリッツとホワイトスピリッツをたのしもう
スピリッツにはジンやウォッカなどさまざまな種類がありますが、色によって大きく2つに分けられることを知っていますか? 今回はスピリッツの色にフォーカスして、スピリッツの定義や色による違い、ウイスキーとの関係性について見ていきましょう。
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ウイスキーもスピリッツ? スピリッツの基本を学ぼう
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そもそもスピリッツってどんなもの?
スピリッツとは、蒸溜酒全般を指す言葉です。スピリッツは、穀物などの原料に酵母を加えて発酵させ、できたもろみを蒸溜して造ります。
スピリッツに分類されるお酒には、ウイスキー、ブランデー、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラ、焼酎などがあり、さまざまな地域で独自のスピリッツが造られています。
なお、イギリス発祥のジン、ロシア発祥のウォッカ、カリブ海諸島発祥のラム、メキシコ発祥のテキーラは「世界4大スピリッツ」と呼ばれています。
日本の酒税法上のスピリッツとウイスキーの関係
ウイスキーは、世界的に見ればスピリッツの一種ですが、日本では、ウイスキーとスピリッツは別のものとされています。
日本の酒税法ではスピリッツを、「ウイスキーやブランデー、焼酎を除く、エキス分2%未満の蒸溜酒」と定義しています。
つまり、同じ蒸溜酒であっても、ウイスキーやブランデー、焼酎はそれぞれ独立したお酒として分類されているというわけです。
ウイスキーのような琥珀色のスピリッツも! スピリッツの色の違いとは?
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ブラウンスピリッツとホワイトスピリッツの違い
スピリッツは、色の違いによって大きく「ブラウンスピリッツ」と「ホワイトスピリッツ」の2種類に分けられます。
ブラウンスピリッツとは、その名のとおり褐色の色味がついたスピリッツのこと。「ダーカースピリッツ」とも呼ばれます。色の正体は蒸溜後の樽熟成によるもので、樽の成分が原酒に溶け出し、神秘的なブラウンカラーが付与されています。また、樽由来のフレーバーが加わって、熟成された味わいをたのしめるのも特徴です。
一方のホワイトスピリッツは樽貯蔵が行われず、無色透明なまま瓶詰めされます。そのため、原料の旨味や個性がダイレクトにたのしめるスピリッツに仕上がっています。
ブラウンスピリッツ・ホワイトスピリッツにはどんなお酒が分類される?
ブラウンスピリッツには、ブランデー、コニャック、ダークラム、ゴールドラム、テキーラ(アホネ)などが含まれます。ウイスキーも蒸溜後に樽で熟成させるので、ブラウンスピリッツです。
対する「ホワイトスピリッツ」には、ウォッカ、ジン、テキーラ(ブランコ)、ホワイトラム、焼酎などが含まれます。
なお、同じ種類のお酒でも、樽熟成したものはブラウンスピリッツに、しないものはホワイトスピリッツに分類されます。
ブラウンスピリッツとホワイトスピリッツのたのしみ方
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ブラウンスピリッツの飲み方
ブランデーやウイスキーなどブラウンスピリッツを飲む場合、樽熟成ならではの香味と色味をじっくりと味わえる、ストレートやロックなどの飲み方がおすすめです。熟成された味わいや芳醇な香り、余韻などをたっぷり堪能できるでしょう。
また、ウイスキーなら、ソーダや炭酸水で割るハイボールや、水割り、お湯割り、ウイスキーカクテルなどでもおいしくたのしめます。
ホワイトスピリッツの飲み方
ジンやウォッカなど、樽熟成の工程がないホワイトスピリッツは、ブラウンスピリッツに比べてクセが少ないのが特徴です。そのため、果汁やジュースなどさまざまな割材で割って飲むと、おいしくいただけます。
また、ジンベースのジントニックや、ウォッカベースのモスコミュールなど、カクテルのベースに使われるのもおもにホワイトスピリッツなので、カクテルレシピを試してみるのもおすすめです。
もちろん、テキーラのようにストレートで飲むこともあります。
ウイスキーなどの「ブラウンスピリッツ」と、ジンなどの「ホワイトスピリッツ」の特徴を理解すれば、お酒を飲むのがもっとたのしくなりそうですね。ただ、ブラウンもホワイトもアルコール度数の高い蒸溜酒なので、飲みすぎには注意しましょう。