日本酒の1合ってどのくらいの量? カロリーから酒器まで徹底解説

日本酒の1合ってどのくらいの量? カロリーから酒器まで徹底解説
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「日本酒1合」は、どのくらいの量か知っていますか? 今回は日本酒の1合に注目して、1合は何ミリリットルなのか、純アルコール量やカロリーはどのくらいあるのかといった基本情報を紹介します。日本酒を健康的に飲むための参考にしてくださいね。

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日本酒の1合とは?

日本酒の1合とは?

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日本酒1合の「合」という単位

「1合」の「合(ごう)」は、日本でかつて使われていた「尺貫法(しゃっかんほう)」の体積の単位で、現在は、おもに日本酒や米を計量するときに使われています。日本酒によく使われる尺貫法の単位は、「合」のほかに「升(しょう)」や「勺(しゃく)」があります。明治時代に「1升=約1.8039リットル」と定められ、その10分の1の量が「合」、「合」の10分の1量が「勺」と定義されました。

◇合(ごう)
1合=約180ミリリットル。ワンカップタイプの日本酒の多くが1合サイズです。
◇升(しょう)
1升=約1,800ミリリットル(約1.8リットル)。よく見かける1升瓶には、文字通り1升分の日本酒が入っています。
◇勺(しゃく)
1勺=18ミリリットル。おもに、テイスティングに用いる「きき猪口」や「徳利(とっくり)」のサイズを表すのに使われています。

日本酒1合の純アルコール量は?

日本酒を1合飲んだ場合、どのくらいのアルコールを摂取することになるのでしょうか。お酒の純アルコール量は、以下の計算式で求めることができます。

お酒の量(ミリリットル)×アルコール濃度×アルコール比重(0.8)=純アルコール量(グラム)

アルコール度数15%の日本酒を1合(180ミリリットル)飲んだとすると、「180×0.15×0.8=21.6」で、純アルコール量は21.6グラムとなります。

日本酒1合が健康的な飲酒量?

厚生労働省が提示しているガイドラインでは、節度ある適度な飲酒量として、「純アルコール量で1日平均20グラム程度」と定義しています。

また、日本では昔から、基準となる飲酒量を「単位」でとらえ、「1単位(純アルコール量約20グラム)=日本酒1合」を目安としてきました。

では、お酒の種類ごとに1単位の目安量を確認してみましょう。

◇日本酒(アルコール度数15%):1合(180ミリリットル)
◇ビール(アルコール度数5%):中瓶1本(500ミリリットル)
◇ワイン(アルコール度数14%):1/4本(約180ミリリットル)
◇焼酎(アルコール度数25%): 0.6合(約110ミリリットル)
◇ウイスキー(アルコール度数43%):ダブル1杯(60ミリリットル)


公益社団法人アルコール健康医学協会「飲酒の基礎知識」より

ただし、上記はあくまでも目安なので、飲みすぎには注意しましょう。

日本酒1合のカロリーは? 太りやすいってホント?

日本酒1合のカロリーは? 太りやすいってホント?

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日本酒1合のカロリーを他のお酒と比較すると…

文部科学省が発表している「日本食品標準成分表」によると、日本酒(普通酒)のカロリーは、100グラムあたり約109キロカロリー。1合に換算すると、約165キロカロリーです。

日本酒は米を原料とする醸造酒のため、「カロリーが高い」「太りやすい」といったイメージを持っている人も多いかもしれません。実際のところはどうなのか、ほかのお酒と比較してみましょう。

各お酒の基準飲酒量1単位(純アルコール量約20グラム)のカロリーの目安は以下のとおりです。

◇日本酒(普通酒)180ミリリットル=約165キロカロリー
◇ビール(淡色)500ミリリットル=約200キロカロリー
◇ワイン(赤・白)180ミリリットル=約130キロカロリー
◇焼酎(甲類)110ミリリットル=約230キロカロリー
◇焼酎(乙類)110ミリリットル=約160 キロカロリー
◇ウイスキー 60ミリリットル=約140キロカロリー

日本酒1合の糖質は高い? 低い?

近年、ダイエットなどでよく話題になる「糖質」。「日本食品標準成分表」によると、日本酒1合の糖質は、普通酒で約8.8グラム、純米酒で約6.5グラム、本醸造酒で約8.1グラムと、造りによって糖質の量が違います。

なお、お酒の基準飲酒量1単位(純アルコール量約20グラム)の糖質の目安は以下のとおりです。

◇日本酒(普通酒)180ミリリットル=8.8グラム
◇ビール(淡色)500ミリリットル=約15.5グラム
◇ワイン180ミリリットル=赤:約3.2グラム、白:4.2グラム

※蒸溜酒である焼酎やウイスキーに糖質は含まれていません。

ちなみに、ごはん茶碗1杯(150グラム)に含まれる糖質は約55グラム。これと比較すると、お酒の糖質はそれほど多くはありません。揚げ物など脂質の多いつまみを控え、高たんぱく低脂質の肴を選んで、適量を飲んでいればあまり気にすることはないでしょう。

日本酒1合と酒器の関係

日本酒1合と酒器の関係

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日本酒の1合徳利

日本酒1合がちょうど入るサイズの酒器の代表といえば、1合徳利です。徳利に入れ替えて飲めば、風情を感じられるうえ、適量とされている1合分のお酒を、じっくりとたのしむことができるでしょう。

しかし、徳利はすべて1合徳利というわけではありません。徳利には、「8勺徳利(はっしゃくとっくり)」「8勺燗(はっしゃくかん)」という、1合の8割にあたる容量約150ミリリットルのものもあります。

お店で飲む場合、八勺徳利のほうが一回り小さいとはいっても、徳利の容量が1合か8勺かは、慣れている人でなければなかなか気づかないかもしれません。なお、メニューなどに「正一合」と書かれている場合は、8勺ではなく、1合で提供していることを指しています。

何杯飲めば日本酒1合?

1合徳利のようにわかりやすい場合もありますが、酒器によって容量はさまざまです。日本酒を1合分飲みたいときは、以下を参考にしてみてください。

【お猪口】

一般的に使われているお猪口は、だいたい2勺(約35ミリリットル)くらいのサイズです。お猪口5~6杯で1合と考えておけばよいでしょう。

【桝】

桝にもさまざまなサイズがありますが、お店などで提供される桝は、縦約6.4×横約6.4×深さ約4.5センチメートルの 1合サイズが一般的。1杯=1合なので、わかりやすいですね。

【ワイングラス】

近年、日本酒をワイングラスで提供することが増えていますが、だいたい125ミリリットルを目安にしているお店が多いよう。その場合、およそ1杯半が1合に相当します。

最近は小さな酒器で少量ずつ提供するお店も増えています。メニューに容量が記載されている場合が多いので、「複数の銘柄を組み合わせて1合分飲む」というたのしみ方もできますよ。

日本酒に限らず、お酒は健康的においしく飲みたいものですね。人によって適量は異なりますが、まずは日本酒1合を目安に、たのしんでみてはいかがでしょう。

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