ビールにまつわる名言の数々
ビールにまつわる名言は、数多くあります。ビールの歴史は紀元前4000年にまでさかのぼると言われ、非常に長きにわたって愛され、人々の生活に定着した存在となっているからこそ、これほど多くの名言が生まれてきたのでしょう。今回は、そんな名言の数々を紹介します。
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ビールにまつわる名言【格言・ことわざ編】
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ビールの本場・ドイツに伝わるビールの格言
ビールにまつわる名言のなかから、まずは長い歴史を通じて人々の間に語り継がれてきた格言やことわざについて紹介します。
ビールの本場と称されるドイツでは、ビールの素晴らしさや魅力について数多くの格言やことわざが伝わっています。そのなかから代表的なものをいくつか紹介します。
“ビールが造られるのは、人々が飲まねばならないからだ”
“朝、昼、晩、夜、汝はビールを飲むべし。然らずんば軽蔑されん”
“ビール1本と塩キャベツは医者から金貨を奪い取る”
“サルヴァトール(強いビールのこと)の前に座ったら、あらゆる心配は消え失せる”
ドイツではビールにまるわる小咄も
ちなみに、格言ではないですが、ドイツではちょっとした小咄も広く知られているようです。
医者「私はあなたがビールを一杯飲むたびに、必ずリンゴ一個を食べることをお勧めします」
患者「しかし先生、私はそんなにたくさんのリンゴは食べることができません」
さまざまな国に伝わるビールに関する格言やことわざ
ビールにまつわる格言やことわざは、ドイツだけではなく、さまざまな国に残っていて、今に伝えられています。
“ビールがなければ誰も山や砦で歌わない/谷ではジョッキにビールがなければ誰もがお腹ぺこぺこだ”
ローマ時代のゲルマン民謡
“よいビールはビール自身でほめ称えている”
オランダのことわざ
“私たちはもはや奥地に進むことはできない。食料は底をつきはじめた。とりわけビールが”
メイフラワー号がプリマスに到着したときの言葉
“気高いビールはワインの魂とパンの力を受けるに十分値する”
チフォリ醸造所の銘文
このように、さまざまな時代のさまざまな国に伝わる格言やことわざから、ビールがいかに人々にとって大切なものであったかを伺い知ることができます。
ビールにまつわる名言【偉人編】
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偉人たちの偉業の影にビールあり
ビールにまつわる名言は、世界史を彩る歴史的人物によっても数多く残されています。ここでは、その代表的なものを紹介します。
“ビールを飲む者は床に就くのが早い。長く眠る者は罪を犯さない。罪を犯さない者は天国に行ける。よってビールを飲もう!”
宗教改革を指導したことで知られるマルチン・ルターの言葉です。彼はビールの愛飲家としても有名で、この名言からもそのことが伺われます。なんだか屁理屈にも聞こえますが…。
“ワインのなかには知恵がある。ビールのなかには自由がある。水のなかにはバクテリアがいる”
アメリカ建国の英雄にして、雷の研究で有名な発明家でもあったベンジャミン・フランクリンの名言です。既存の固定観念に縛られず、自由な発想で発明をするにはビールの助けが必要だったのかもしれません。
“自らの運命に勇気をつけるために、一杯のエールを”
数奇な運命から処刑される運命となった16世紀のスコットランド女王メアリー・スチュアートが残した言葉。「エール」はイギリス伝統のエールビールのことで、なかなか壮絶な名言です。
“ビールを飲むことはよい食事をするようなものだ”
近代哲学の祖として知られ、『純粋理性批判』などで難しい哲学理論を展開しているイマヌエル・カントですが、ビールについての言葉はいたってシンプルです。
“ビールはアルコールではない”
明治時代の啓蒙思想家として知られる福沢諭吉は、かなりのお酒好きだったようで、大阪適塾時代から自らを「牛のように飲み、馬のように食べる」と評していたのだとか。欧米に渡航した後はビール党となり、自宅にはビールを常備していたそうです。そして、断酒中にもビールだけは止めずに飲みそのときに出たのが紹介した言葉。名言というよりは“迷言”と言えるかもしれません。
ビールにまつわる名言【作家・アーティスト編】
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ビールは作家やアーティストの創作の原動力?
作家やアーティストにとって、ビールは大きなインスピレーションの源になっているようで、さまざまな名言が残されています。
“僕らの本はゴミだらけ。偉くするのはビールだけ。ビールは僕らをたのしませてくれる。本は僕らを苦しませる”
詩劇『ファウスト』や小説『若いウェルテルの悩み』で有名な作家ゲーテが残した言葉。作家の創作の苦悩をひしひしと感じることができます。そんな作家の苦しみを慰めてくれるのがビールだったのでしょうか。
“ホップと葡萄/いま葉のさかり花ざかり/飲み助どもには/嬉しいテント!”
フランスを代表する象徴派詩人として、ランボーとの交流でも知られるポール・ヴェルレーヌの詩の一節。詩人ならではの詩的な表現が魅力的な名言です。
“ビールが手に入りましたら、ほんのひと樽ばかり分けてくださいませんか。ご存知のように、大好きなものですから”
モーツァルトの手紙より。言わずと知れた大作曲家も、ビールには目がなかったようです。
“うまいエールの頼みなら、私はズボンを売りはたき、靴も質屋に持っていく”
スコットランドの国民的詩人ロバート・バーンズの言葉ですが、ここまでくるとさすがにマズいような気もします。
“ビール一杯といのちの保証さえ手に入れることができれば名誉なんかくれてやってもいいんだけど”
『ヘンリー五世』より。このほかにも、シェークスピアはその戯曲のなかで、ビールにまつわるさまざまな名言を残しています。
ビールにまつわる名言【著名人編】
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ビールにまつわる名言は今も生まれ続ける
次に紹介するのは、比較的最近のミュージシャンやタレントなどの有名人が残したビールにまつわる名言です。
“俺が恋に落ちたことがあるのはビールと鏡だけ”
イギリスで始まったパンクムーブメントを先導したバンド、セックス・ピストルのベーシストだったシド・ヴィシャスの言葉。音楽スタイルと同様に傍若無人で、その破天荒なライフスタイルを伺わせるシドならではの言葉です。
“牛乳は赤ん坊の飲み物だ。大人になったら、ビールを飲まなくてはならない”
映画『ターミネーター』で一躍有名となり、カリフォルニア州知事も務めたアーノルド・シュワルツェネッガーの言葉。いかにも“シュワちゃん”の言いそうな名言です。
“ときどき僕は今までに飲んできたビールの量を反省する。そしてグラスを見つめてビール工場で働く労働者のことや、彼らの希望や夢について考える。もしこのビールを飲まなかったら、彼らは失業して希望や夢は粉々になってしまう。自己中心的に自分の肝臓のことだけを考えるより、このビールを飲んで希望や夢を叶えさせたほうがいいのだと自分に言い聞かせるんだ”
日本ではあまり知られていませんが、アメリカではユーモアあふれる著作で有名なジャック・ハンディの言葉。酒飲みの言い訳もここまでくれば立派です。
“ビールは人生のトラブルの原因であり解決である”
アメリカの人気アニメシリーズ『ザ・シンプソンズ』に登場するホーマー・シンプソンの言葉。アニメにしては随分と含蓄のある明言です。
“1日は24時間…ビール一ケースは24本。これが偶然だろうか?”
最後に紹介するのはアメリカの人気コメディアン、スティーブン・ライトの言葉。これぞ至極の名言です!
いろいろなビールにまつわる名言を紹介しましたが、皆さんのお気に入りの言葉は見つかりましたか。これを機会に、オリジナルの名言を考えてみるのも面白いかもしれませんね。