女性にも人気な日本酒!獺祭(だっさい)に見る最近の日本酒事情
日本酒にそれほど詳しくなくとも「獺祭」の名前は聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?香りの良さや味わいの深さはもとより蔵元の取り組みも注目を集める要因のようです。今注目の日本酒を飲んでみませんか。
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最近の日本酒事情
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和食がユネスコの無形文化遺産に登録されたことも追い風となり、海外からも注目を浴びる日本酒。日本においても、若い世代に日本酒の魅力が見直されています。
このブームを牽引しているひとつの銘柄が「獺祭」です。「獺祭」を手掛ける旭酒造は、従来の酒造りを捨て、新たな挑戦をすることで大成功を収めました。最近では日本酒の醸造におけるさまざまな事柄が科学的に解明されてきたため、経験と勘がモノをいう杜氏集団による酒造りに代わり、大学で醸造学を学んだ若手杜氏などが増え、日本酒の可能性を広げています。まさに日本酒の新しいムーブメントがきているといえるでしょう。
「獺祭(だっさい)」とはどんな日本酒か?
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「お願いです。高く買わないでください。」2017年12月10日付の全国紙一面に旭酒造がこんな広告を出しました。転売業者などによって不当に高く値付けされた「獺祭」ではなく、きちんと品質管理された正規代理店で適正な価格で買ってほしい、と訴えたのです。
それほどまでにプレミアの付く「獺祭」は、2014年に来日したアメリカのオバマ大統領に安倍晋三首相がプレゼントしたことでも話題を呼び、ここ数年国内外で爆発的な人気を博しています。
山口県の中で負け組だった小さな酒蔵の4代目社長となった桜井博志氏は、思いきって杜氏制度を廃止し、社員自らが酒造りを行うことで、製造から販売までを一元化。山田錦100%、純米大吟醸のみに特化した製造体制を組み、経験不足はIT技術によるデータを蓄積することで補いました。そして常に安定した高品質のお酒を生み出せるようになり、大成功を収めたのです。
女性にも人気な理由
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エピソードに事欠かない「獺祭」ですが、もちろん、人気の秘密はその味わいにあります。
「獺祭」は米を50%以上磨いた純米大吟醸で知られていますが、その技術を極めたものが、「純米大吟醸 磨き二割三分」です。二割三分、つまり23%という限界まで磨く技術は日本最高峰クラスといわれ、華やかな香りと口に含んだ時のハチミツのようなきれいな甘み、飲んだ後の余韻が心地よい、すべてに優れたおいしいお酒といえるでしょう。
「真においしい酒は、誰が飲んでもおいしい」とのコンセプト通り、日本酒を飲みなれていない人はもちろん、女性に人気が高いことも納得の味わいです。