アメリカのクラフトディスティラリーに注目!
いまアメリカでは「クラフトディスティラリー(小規模蒸溜所)」(小規模ウイスキーメーカー、クラフトウイスキーメーカー、クラフトジン蒸溜所など含む)がどんどん設立され、その個性豊かなコンセプトやストーリー・デザイン性や香り・味わいが注目されています。日本で購入できる銘柄もいくつかご紹介!
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クラフトディスティラリーとはなにか?
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ビールの世界で注目を集めているクラフトビール。原料や水、本場ドイツやアメリカなどで学んだ技術を使い、小さな醸造所で少量しか造られないビールは、クチコミなどでたいへんな人気です。
じつはウイスキーも、ウイスキー愛好家の注目を集める「クラフトディスティラリー」というものがあります。「クラフトディスティラリー」の明確な定義は存在しませんが、「手造り(クラフト)で少量生産を行う蒸溜所のこと」と覚えておくとよさそうです。
アメリカではなんと1600以上のクラフトディスティラリーが操業中で、その半分以上がウイスキーの生産をしているといわれ、長い歴史を持つ蒸溜所もあるそうです。
そのなかで、日本でも手に入るクラフトディスティラリーのウイスキーを紹介します。
シカゴ初の蒸溜所「コーヴァル」
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禁酒時代以降に、シカゴで初めて設立された蒸溜所が「コーヴァル」です。原料はすべて有機栽培で作られたオーガニックを使用。酵母や酵素もオーガニック認定のものを使う徹底ぶりです。オーガニックの原料が活きる香りが豊かに仕上がるように、すべての工程を蒸溜器と電子機器とを連動させながら蒸溜する、最新鋭の技術を駆使しています。
「コーヴァル バーボン」は、2014年 にインターナショナルウイスキーコンペティションで金賞を受賞するなどその実力はウイスキー愛好家の中でもよく知られた存在です。
KOVAL公式サイト:https://www.toko-t.co.jp/products/whisky/koval/
伝統を受け継ぐ「ミクターズ」
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「ミクターズ」は、1753年にペンシルバニア州に創業したアメリカでもっとも古い蒸溜所で、アメリカ独立戦争時には「ミクターズ」のウイスキーで体を温めたという逸話があるほどです。一時期閉鎖されていましたが、ケンタッキー州ルイヴィルで復活し現在にいたっています。
品質のよい原料をさらに厳選し熟成させたウイスキーは、高級ウイスキーのひとつとして地元の人だけでなく世界のウイスキー好きに愛されています。
ミクターズ公式サイト:https://whisk-e.co.jp/product_types/michters/
テキサスにある「バルコネズ」
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2008年にテキサス州ウェーコに設立された比較的新しい蒸溜所。高架下の溶接工場を改装し、蒸溜器やタンクなどすべてを自分たちで製作し、思い描いていた通りの工場を完成させるこだわりようです。
原料一つひとつも、自分たちでじっくり吟味し目の届く範囲で蒸溜を行っているため生産も少量。見つけたら、いち早く手に入れたほうがよさそうです。「バルコネズ ワン テキサス シングルモルト」は、バナナやハチミツのような香り、焦した砂糖のような濃厚な味わいが特徴です。
蒸溜所の技術やこだわりの垣間見えるクラフトディスティラリーのウイスキーを、ぜひ試してみたいですね。