辛口の日本酒が好き! でも辛口ってどんな味?
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日本酒の辛口と甘口
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お酒をオーダーしたり、飲んだりしているときに「少し甘口で」「辛口が好き」などと言うことがあります。ワイン、日本酒などいろいろなお酒で味わいを表現するときに使う言葉です。でも、実際に味わってみると辛口、甘口だけでは表現しきれない複雑で奥深いものを感じることでしょう。
この複雑な味わいを言葉で的確に表現できるようになるには、ある程度の鍛錬が必要。まずは、自分がおいしいと思った日本酒が辛口か甘口かを表現できるようにしましょう。
ちなみに、日本酒のラベルには、酸度と日本酒度が記載されています。じつはこのふたつを理解することで、ある程度の味わいを想像できます。
酸度は日本酒に含まれる有機酸成分の数値で、「淡麗かどうか」の目安になります。酸度が高いほど味が引き締まり辛く濃く感じ、酸度が低いと甘く淡く感じます。
日本酒度は日本酒の比重を表し「甘いか辛いか」の目安。水をゼロとし、比重の重いものをマイナス、軽いものをプラスで表します。日本酒度のマイナスの値が大きいほど糖分やエキス分が多く甘口、逆にプラス値が高いほど辛口となります。
自分の日本酒の味わいを見極める舌はもちろん、酸度や日本酒度もチェックして好みの日本酒を探しましょう!
辛口日本酒を飲む「春鹿」
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辛口の日本酒と聞いて、どんな味わいを想像しますか? 引き締まっていて濃い味わい…。その代表格が「春鹿」です。
1884年奈良の地に創業、室町から江戸中期にかけて全国に名をはせた奈良酒、南都諸白の伝統を受け継ぎ、切れのよいまろやか日本酒を醸造している今西清兵衛商店。代表銘柄の「春鹿」は、奈良の日本酒の中でも有名です。
「春鹿純米酒 超辛口」はその名の通り、日本酒度がプラス12とかなりの辛さ。辛さの中にしっかりした深みとコクがあり、後味のキレはこれこそ「辛口!」という味わいです。
辛口日本酒を飲む「刈穂」
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1913年創業の刈穂酒蔵が造る「刈穂」。こちらも、辛口の日本酒といえば、名の上がる銘柄です。「刈穂」の名は、飛鳥時代、天智天皇の和歌「秋の田のかりほの庵の苫をあらみ我が衣手は露にぬれつつ」に由来しているそうです。
「刈穂 山廃純米 超辛口」の日本酒度もプラス12度と大辛! 長期低温発酵と山廃仕上げによってキレとコクを併せ持つ、バランスのよい日本酒です。こちらも、「辛口だ」と感じる引き締まった味わい。お店で見つけたらぜひ、試してみてください。