カナディアンウイスキーとは?ライ麦を主原料としたウイスキーをブレンド!
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カナディアンウイスキーとはどんなお酒か
カナディアンウイスキーは、5大ウイスキーのなかでも、軽快な味わいが特徴。ライ麦が主原料のフレーバリーウイスキーに、トウモロコシが主原料の雑味のないマイルドに仕上げたベースウイスキーを合わせます。穀物由来のライトでマイルドな風味は初心者にも飲みやすいウイスキーのひとつです。
カナダのウイスキー造りは1776年アメリカが独立宣言をした時期に、独立を嫌った一部のイギリス系住民が五大湖周辺に移住し、穀物栽培をしたのがきっかけでした。その後、アメリカの禁酒法時代にカナダは酒の輸出を禁止せず生産を拡大、アメリカ市場に広く浸透していきました。
カナディアンウイスキーのライトな味わいは、カクテルにも欠かせないウイスキーとなっています。
カナディアンウイスキーの定義
カナディアンウイスキーにも、ほかのウイスキーと同様、法的定義があります。
1・穀物を原料に、麦芽などの糖化、酵母などで発酵し、蒸留したもの。
2・700リットル以下の木樽で3年以上熟成させること。
3・アルコール度数40%以上で瓶詰めすること。
4・カラメルまたはフレーバリングの添加をしてもよい。
フレーバリングとは、香味を付与するために添加が許されているカナディアンウイスキー以外のスピリッツやワインのことです。
カナディアンウイスキーは、フレーバリングウイスキーとベースウイスキーをあわせたカナディアンブレンデッドウイスキーがほとんど。スピリッツやワイン以外に、酒精強化ワインやバーボン、フルーツブランデーなどが添加されることもあります。
カナディアンウイスキーの代表格といえば、「カナディアンクラブ」。バニラのような甘い香りと柑橘系の香りが特徴。味は、甘味とともに爽快感もあります。ロックもいいけれど、初心者にはソーダ割りが飲みやすい。甘味のあるソーダで割るのもおいしいですよ。
その他「クラウンローヤル」「アルバータ」「ブラック・ヴェルベット」「マックギネス」などが有名です。
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カナディアンウイスキーの映画のような逸話
アメリカの禁酒法時代、カナディアンウイスキーは「トラック1台分でシカゴ郊外に16軒家が買える」といわれるほど、引く手あまたな存在でした。当時、誕生したのがハイラム・ウォーカー社の「ゲートボトル」。ハイラム・ウォーカー社の門をデザインした扁平形のボトルでした。この形は、シカゴのマフィヤの大ボス、アル・カポネが「山道を車で運んでも割れないボトルを!」と発注したものだそうです。
ハイラム・ウォーカー社には、このほか密輸の受け渡しなどが書かれた暗号電報や密輸に使われた秘密の地下トンネルの入り口など、当時の繁盛ぶりがわかる貴重な資料が残されているそうです。
禁酒法時代のカナディアンウイスキーの味は、夢のような味に感じされたことでしょう。
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