ベルギービール代表の「セゾンビール」と「ホワイトビール」って?

ベルギービール代表の「セゾンビール」と「ホワイトビール」って?

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ベルギービールの歴史

中世以降、周辺の国々に翻弄されてきた国ベルギー。その影響もあり、オランダ語、フランス語、ドイツ語と3つの言語を公用語に持つ多民族国家です。様々な国や人々が行きかい、文化を取り入れていった歴史から、ビールも多種多様な味わいを持つものが生まれたといわれています。国土面積も人口も九州より少ない小国なのに、その数は1000種類以上!フルーツやハーブ、スパイスなど地域ごとの特産品を使った独自のビールを生みだしました。

さらに、19世紀になるまでは主流だった野生酵母による自然発酵ビール(ランビック)を醸造していたことも、独自のビール文化を生んだ一因でしょう。

ちなみに、「ランビック」という名称はブリュッセルで作られたものにしか認められていません。それ以外の地域で作られた自然発酵ビールは「ランビックスタイル」と表示されています。

修道院ビールとはどんな味?

ベルギーの代表的なビールのひとつに「シメイ」というビールがあります。これは、修道院で作られたビールです。ベルギーには、ほかにも修道院で作られたビールがあるのですが、そもそもなぜ、修道院でビールが作られていたのでしょうか?

理由はいくつかあります。修道院では、修行のため断食をする習慣があり、断食期間中の栄養補給としてビールが作られていました。断食中でも水分を摂ることは許されていたので、栄養のあるビールを飲んでいたのだそうです。

修道院では、収入源としてチーズや酒などを作って販売していました。そのひとつがビールです。また、修道院を訪れる人へのもてなしとしてビールを振る舞ったともいわれています。

修道院内に醸造所を持つ、トラピスト会の修道院内で作られているビールのみを「トラピストビール」と呼びます。この名前を名乗ってよいビールは世界中で11カ所のみ(日本ビール検定公式テキスト2016年6月改訂版より)。シメイ、オルヴァル、ウェストマール、ロシュフォールなどが有名です。トラピスト会以外の修道院でライセンスを得て作ったビールは、「アビィビール(修道院ビール)」と呼ばれ区別されています。

ビール売り場などで良く目にするシメイを醸造するスクールモン修道院は1850年に創設され、1862年にビールの醸造を開始しました。トラピストビールの中で初めて一般に市販されたのがシメイです。

赤、白、青3色のラベルにわかれていて、アルコール度数も異なります。白ラベルはやや淡色でドライ。赤と青は濃色で、モルトの味がしっかりしたスパイシーな味わいのビールです。

Marc Venema/shutterstock.com

フルーティーな味わいのセゾンビール

セゾンビールは、ベルギーの農家で夏の畑仕事のときに喉を潤すために、農閑期に作られた自家用ビールが始まり。セゾンとは「季節」という意味です。セゾンビールは上面発酵ビール(エール)で、3月に仕込み夏まで貯蔵します。夏場の半年間、品質を保つために、瓶内で二次発酵したり、ホップを多めにしたり、スパイスを加えたりと工夫されています。そのため、個性的な味が際立っています。

色合いは黄金色から濃い銅色まで様々あり、フルーティーで豊かなホップの香りが特徴です。

artjazz/shutterstock.com

人気のベルギーホワイトビール

ベルギーのビールといえば、まっさきに頭に浮かぶビールが「ヒューガルデン」などのホワイトビールという人が多いかもしれません。白く濁りを持ったビールを飲んだことがあるのではないでしょうか?

ベルギーホワイトビールは、小麦を麦芽化せずに使用して作られている上面発酵ビール(エール)。オレンジピールやコリアンダーなどの原料を使うため、オレンジの甘酸っぱい香りとスパイシーさが独特な味わいを作り上げています。

おいしく飲める適温は約9度。ベルギービールには珍しく冷やして飲みます。そのため、現地ではグラスの手の温もりが伝わりにくい分厚いグラスでサービスされます。日本でも、特に女性に大人気ですね。

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