ワインクーラーとは?役割と種類や使い方、ワインセラーやシャンパンクーラーとの違いまで徹底解説

ワインクーラーとは?役割と種類や使い方、ワインセラーやシャンパンクーラーとの違いまで徹底解説
出典 : Kaiskynet Studio / Shutterstock.com

ワインクーラーとは、ワインを急速に冷やしたり、冷えたワインの冷たさを保つために使う道具のこと。ここでは、ワインクーラーの役割や形状、種類、ワインセラーとの違い、使い方、選び方などを紹介します。また、同じ名前のカクテルについてもみていきます。

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まずはワインクーラーの概要からみていきます。

ワインクーラーとは?

ワインクーラーとは

mariakray / PIXTA(ピクスタ)

ワインは温度によって香りの立ち方や味わいが変わるため、おいしくたのしむためにも温度管理がとても大切です。ワインを冷やして飲みたいときに使うワインクーラーについて、細かくみていきましょう。

ワインを冷やす小さなバケツ?

ワインクーラーとは、ワインを瓶のまま冷やすための容器のこと。冷やすときだけでなく、冷たい状態をキープするときにも使われます。

氷と水を入れてワインボトルごと沈めて冷やすバケツ型のものが主流で、「ワインバケツ」と呼ばれることもあります。

バケツ型やバッグタイプなど形状はさまざま

ワインクーラーというと、レストランなどでワインを注文したときに出てくるバケツ型の容器をイメージする人が多いかもしれませんが、保冷剤が入ったカバーを巻きつけるタイプや、氷と水を入れて運べるトートバッグ型のカジュアルなものなど、多様な形状のワインクーラーが存在します。

同じバケツ型でも氷や水を使わないものや、保冷に特化した断熱型のものなど、タイプはさまざまです。

ワインクーラーとワインセラーの違い

家庭用ワインセラー

Erena.Wilson / Shutterstock.com

ワインを適温に保つというと、ワインクーラーのほかにワインセラーの存在も思い浮かびます。どちらもワインをおいしくいただくために重要なものですが、ワインクーラーとワインセラーはどのような違いがあるのでしょうか。
ワインセラーとワインクーラー、それぞれに明確な基準が設けられているわけではありませんが、用途や機能面に違いがあります。
おもな違いをみていきましょう。

◆用途の違い
飲む直前にワインを冷やしたり、冷やしたワインを保冷したりするときに使うのがワインクーラーで、ワインの長期保管に使われるのがワインセラーです。

◆機能面の違い
ワインクーラーは冷却・保冷機能に特化しているのに対して、ワインセラーはワインの品質を保ち、熟成に適した環境を維持するための温度・湿度管理機能がついているのが特徴です。
ただし、「ワインクーラー」と称した商品のなかにも、温度管理機能を搭載したものがあり、両者の違いを明確にすることはできません。

ワインクーラーとシャンパンクーラー、アイスペールとの違い

氷のバケツで冷やしたワインボトル

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ワインクーラーはワインだけでなくシャンパンを冷やしたり適温に保つときにも使われることから、「シャンパンクーラー」と呼ばれることもあります。シャンパンクーラーの基本的な用途や形状はワインクーラーと同じです。ただし、シャンパンのボトルはワインボトルよりも太めのものが多いため、少し大きめものを選ぶケースが多いようです。

ワインクーラーはワインやシャンパンだけでなく、ビールや日本酒の冷却・保冷にも使えます。ボトルを冷やすということで、総称して「ボトルクーラー」と呼ぶこともあります。

ワインクーラーと似たものに、「アイスペール」という容器があります。
アイスペールとは、氷を入れるために使うバケツ型の容器のこと。飲食店ではお酒を飲む際に、アイストングやマドラーと一緒に出てくることがあります。サイズの大きいアイスペールはワインクーラーとしても代用できます。

ワインクーラーの使い方

バケツ型のワインクーラー

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ここでは、一般的なバケツ型ワインクーラーの使い方をみていきましょう。

まず、ワインクーラーに氷をたっぷり入れ、そこに水を加えます。つぎに、ワインをボトルごとその中に入れて浸します。氷水のラインは、ボトルを入れたときに、全体の7〜8割が水につかるくらいが目安。水を入れることで氷が溶けて水温が下がるので、冷蔵庫よりも効率的にワインを冷やすことができます。

栓を開けていない状態であれば、頃合いをみて逆さにすると、均一に冷やせます。適温になったら引き上げ、濡れたボトルを拭いてからワインをグラスに注ぎます。

冷却時間の目安は、1℃下げるのに約1分。ワインは種類やタイプごとの適温が異なるので、ベストな状態でたのしめるよう、冷やす前に確認しておきましょう。

ワインクーラーの選び方

屋外で冷やしたワインをたのしむ

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ワインクーラーには多様な種類があり、材質や形状、サイズもさまざまです。ここでは、選び方のポイントをみていきます。

【タイプで選ぶ】
ワインクーラーは、バケツ型や保冷カバー型など、いくつかのタイプにわけられます。おもなタイプを紹介します。

◆バケツ型(氷と水を使用するタイプ)
氷と水を使う一般的なワインクーラー。冷えていないワインを冷蔵庫より早く冷やすことができますが、結露でテーブルが濡れるというデメリットもあります。サイズや材質が豊富。

◆バケツ型(氷と水を使わないタイプ)
材質や構造で保冷効果を高めたバケツ型ワインクーラーもあります。氷や水が不要なので結露の心配はありませんが、ワインの冷却には向きません。

◆保冷カバー型
保冷剤が入ったカバーでボトルを覆うタイプ。冷蔵庫などで冷やしたワインの保冷に使います。氷を使わないうえ、場所も取らないのでアウトドアに最適。

◆その他
温度調節機能がついた電動式のワインクーラーや、保冷バッグとして使えるものなど、さまざまなワインクーラーがあります。アウトドアでは、クーラーボックスをワインクーラー代わりに役立つこともあるようです。

氷を使わないワインクーラーもある

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【用途で選ぶ】
ワインを冷やしたいときは、氷や水を使うバケツ型や温度調節機能がついたワインクーラーを、あらかじめ冷やしておいたワインの冷たさを保つときは氷を使わないワインクーラーが便利です。

【サイズで選ぶ】
サイズのバリエーションの豊富さで群を抜くのが、氷や水を使うバケツ型。ボトル1本がちょうど収まるくらいの細い筒状のものもあれば、イベントやパーティーで使うワインクーラーになると、ひつつの容器で2本、3本と同時に冷やせるタイプもあります。

省スペースを優先するなら、バケツ型のなかでもボトルが1本だけ入る筒型のものや、保冷カバーを選ぶとよいでしょう。

ステンレス製のワインクーラーとワイン

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【材質で選ぶ】※氷と水を使うバケツ型の場合
ワインクーラーのなかでもバケツ型のものは、ステンレス製、アクリル製、ガラス製、木製など材質のバリエーションが豊富です。

定番とされるステンレス製は錆びにくく手入れがしやすいのが特徴で、アクリル・ガラス製はクリアな見た目が人気です。なかでもアクリル製は軽くて持ち運びにも便利なので、アウトドアでの利用にも適しています。木製のものはバケツというよりは桶のような風情で、上品で落ち着いた印象に。

機能性はもちろん重要ですが、食卓を華やかに彩るデザイン性にも注目すると、ワインクーラー選びがたのしくなりそうですね。

「ワインクーラー」という名のカクテルもある

ブラッドオレンジを使ったカクテル

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「ワインクーラー」という名のカクテルがあるのを知っていますか?

「ワインクーラー」は、ワインをベースにしたカクテルで、赤ワインまたはロゼワインにオレンジジュースとグレナデンシロップ、ホワイトキュラソーを混ぜて作ります。アルコール度数は12パーセント程度。フルーティーでアルコール度数も少なく、清涼感があって飲みやすいのが特徴です。

ワインの飲みごろを逃さず、また食卓を華やかにする意味でも、ワインクーラーが一役買ってくれることは間違いないでしょう。ワインのポテンシャルを最大限に活かすために、お気に入りのワインクーラーを選んで、生活に取り入れてみてください。

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