ワインセラーは理想的なワインの貯蔵庫
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ワインセラーとワインクーラーの違い
「お気に入りのワインをダースで買った」「高級ワイン、まだ若いから少し寝かせて熟成させたい」。ワインを好きになり知識がついてくると、こういう場面が出てきます。自宅でワインを熟成させる時に気を付けたいのが保存環境。ワインには急激な温度変化や高温が大敵です。保存環境が悪いと、せっかくの高級ワインの品質が劣化してしまうことも。冷蔵庫は乾燥しているので、1ヶ月も置くとコルクが乾燥してしまうし、コルクを通して庫内の食品の臭いなどがワインに移ることもあるので、おすすめできません。
そこで必要なのがワインセラーやワインクーラー。これらはワインを最適な温度(14~18度前後)、適度な湿度に保ってくれます。最近では家庭用のものもたくさんあり、手軽に入手できます。一般的には加湿機能がある商品をワインセラー、ないものをワインクーラーと呼びます。
日本の四季とワインの熟成について
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ワインは熟成することで風味や味わいを増していきます。様々な要素によって飲みごろは違ってくるため、すぐにたのしめるものから、10年でようやく飲みごろを迎えるワインもあります。
通常、ワイナリーで飲みごろまで熟成させることはほとんどなく、生産地から出荷された後、お店を経て、最後はワインを購入した私たち自身で適切に管理する必要があります。
このように飲みごろを見極めてじっくり待つのもワインのたのしみのひとつですが、変化に富む日本の四季はワインにとって理想的な環境とはいえません。生産者のカーヴと同じ温度、1日の温度変化が限りなく少ない場所が理想です。
太陽の光が差し込まず、安定した温度で、コルクを守る適度な湿度があり、カビを防ぐ新鮮な空気対流も必要です。また静かで振動がないことも大切です。そのため、ワインの熟成には条件の整ったワインセラーが必須となります。
自宅用ワインセラーの選び方
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では、実際に家庭用のワインセラーを買う場合、どのように選べばよいでしょうか。まずは長期熟成用なのか、デイリーワイン用なのかを考えます。デイリー用なら簡易的なワインクーラーでもよいでしょう。
いずれにしてもどれくらいの本数のワインを収納するかが重要です。ワインセラーのカタログを見て、収納できるワインの本数を確認しましょう。ワインを好きになればなるほど、本数はどんどん増えてしまうもの。スペースが足りなくなって2台目を買うよりは、少し大きめのセラーを選ぶとよいでしょう。また、ワインを詰めたセラーは相当な重さになりますので、丈夫で水平な床は必須。設置場所も購入前に考えておきましょう。