日本生まれのカクテル「バンブー」の魅力を紹介!
「バンブー」というカクテルを知っていますか? 「バンブー」はその名のとおり、まっすぐに伸びる竹を想起させる、キリッとクリアな味わいのショートカクテルです。今回は、世界各国で愛されている、日本生まれのカクテル「バンブー」の魅力に迫ります。
- 更新日:
目次
- 日本発のカクテル「バンブー」の基礎知識
- 世界中で愛されるカクテル「バンブー」の魅力とは?
- ショートカクテル「バンブー」を作ってみよう
日本発のカクテル「バンブー」の基礎知識
Sofiaworld/ Shutterstock.com
「バンブー」は横浜生まれのカクテル
日本語で「竹」と名づけられた「バンブー」は、シェリーとドライベルモットに、オレンジのビターズ(苦味酒)で風味をつけたカクテルです。日本生まれのカクテルとして、広く海外でも知られていますが、考案者は日本人ではなく、いまはなき横浜グランドホテルの支配人兼バーテンダー、ルイス・エッピンガー氏といわれています。
ドイツ出身のエッピンガー氏は、明治時代の1889年にサンフランシスコから来日。翌1890年、アメリカで人気のあったカクテル「アドニス」をヒントに、新たなカクテルを生み出しました。
イタリア発祥のスイートベルモットをフランス発祥のドライベルモットに替えた「バンブー」は、スッキリとした爽やかな味わいで、横浜を訪れる外国人客から高い評価を受けたそうです。
「バンブー」の名前の由来
「バンブー」というカクテル名は、日本生まれのカクテルとわかりやすく、かつシンプルでクセのない爽やかな味わいが「竹」のイメージとピッタリ合うことからつけられたといわれています。
横浜グランドホテルのバーで話題となった「バンブー」は、とくに各地のイギリス人に好評で、横浜からシンガポールやマドラス、ボンベイ(現ムンバイ)を経由し、ヨーロッパ、さらにはアメリカへと広がっていきました。
「バンブー」が誕生した明治時代は、文明開化により海外文化が日本に入ってくると同時に、日本文化が来日した外国人によって世界に広められた時期でもあります。日本らしい名前のカクテルは、当時の海外で興味を引いたことでしょう。
世界中で愛されるカクテル「バンブー」の魅力とは?
Maksym Fesenko/ Shutterstock.com
「バンブー」の味わい
バンブーは、キレのある辛口のカクテルです。ひと口飲めばスッキリさっぱりした味わいをたのしめ、あとを追いかけるようにシェリーの香りが鼻から抜けていきます。
バンブーの爽やかなキレは、辛口のドライベルモットによるもの。クリアでキレのある酸味と軽い苦味は、熟成した日本酒にも通じるところがあるといわれています。アルコール度数も16度前後と、一般的な日本酒と同じくらいです。
もうひとつ「バンブー」に爽やかなキレをもたらすのが辛口のシェリーです。銘柄によってかなり味わいに差があるので、どのシェリーを使うかで印象が変わるのがおもしろいところ。この点も「バンブー」の魅力といえるでしょう。