「グレンドロナック」は、シェリー樽で熟成されたクラシックなハイランドモルト

「グレンドロナック」は、シェリー樽で熟成されたクラシックなハイランドモルト
出典 : アサヒグループホールディングス

スコットランドのなかでも古い歴史を持つ「グレンドロナック」。伝統的な製法で造られるハイランドモルトで、シェリー樽熟成による芳醇な香りや甘くフルーティーな味わいが魅力です。今回は「グレンドロナック」の歴史や特徴、ラインナップなどを紹介します。

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グレンドロナック蒸溜所の歴史と立地

グレンドロナック蒸溜所の歴史と立地

出典:アサヒグループホールディングス

「グレンドロナック」蒸溜所の歴史と現在の所有者

「グレンドロナック」は、1826年にジェームズ・アラダイス氏が創業した、グレンドロナック蒸溜所を代表するシングルモルトスコッチウイスキーです。「グレンドロナック」とはゲール語で、「ブラックベリーの谷」を意味します。

グレンドロナック蒸溜所は、スコットランドのなかでも最古級の歴史を持つ蒸溜所です。火災で全焼したり、1996年から2002年まで一時閉鎖されたり、所有者が何度も変わるなど、波乱に満ちた歴史を歩んできましたが、いまも人気蒸溜所のひとつとして稼働を続けています。

2008年にザ・ベンリアック・ディスティラリー社が経営権を取得してからは、同社がスコットランドに所有している、ベンリアック蒸溜所、グレングラッサ蒸溜所とともに、「ベンリアックファミリー」のひとつに数えられています。

なお、ザ・ベンリアック・ディスティラリー社は、2016年にアメリカのブラウン・フォーマン社の傘下に入ったため、現在グレンドロナック蒸溜所の所有者も同社となっています。

グレンドロナック蒸溜所の立地と分類

グレンドロナック蒸溜所は、東ハイランドとスペイサイドのちょうど境界辺りにある街、ハントリー郊外の、フォーグの渓谷に建つ蒸溜所です。

グレンドロナック蒸溜所のウイスキーは、かつては「スペイサイドモルト」に分類されることもありましたが、近年は、ハントリーより東側を東ハイランドと見なすことが一般的になっているため、「ハイランドモルト」に分類されることが多くなっています。

「グレンドロナック」の特徴とは?

「グレンドロナック」の特徴とは?

出典:アサヒグループホールディングス

「グレンドロナック」の最大の特徴はシェリー樽熟成

「グレンドロナック」のいちばんの特徴は、原酒の貯蔵・熟成に高価なシェリー樽が使われていることです。100%シェリー樽で仕上げられる「グレンドロナック」は、ドライでナッツのような香りが織りなす芳醇なフレーバーや、フルーティーな甘味、ふくよかで厚みのある風味をたのしめるハイランドモルトとして、ウイスキー通の間でも高い人気を誇ります。

「シェリー樽熟成のエキスパート」と称されるグレンドロナック蒸溜所は、創業当時からスパニッシュオーク製のシェリー樽を使った熟成に力を注いできました。辛口のオロロソシェリー樽と甘口のペドロヒメネスシェリー樽の2つを使い分け、バランスのよい独自の味わいを追求し続けています。

「グレンドロナック」は昔ながらの製法によって生まれる

長い歴史を持つグレンドロナック蒸溜所は、昔ながらの伝統製法にこだわる蒸溜所としても知られています。1996年まではフロアモルティングで製麦を行い、スコットランドの蒸溜所のなかでも最後となる2005年まで、石炭による直火焚きで蒸溜を行っていたことでも有名です。

ハイランドを代表するシングルモルト「グレンドロナック」は、クラフトマンシップを大切に、製麦からノンチルフィルター、かつノンカラーリングでボトリングされるまで、熟練の職人たちによって手間暇かけて造られています。

「グレンドロナック」の評判

「グレンドロナック」は、19世紀にロンドンで販売されるとたちまち人気に火がつき、蒸溜所は設立当初から高い名声を得ていたといわれています。その評判はいまも健在で、とくにシェリー樽系のウイスキーを好む愛飲家に、贔屓にされることが多いようです。

なお、「グレンドロナック」は2008年以降、シェリー樽100%のシングルモルトとして好評を博していますが、それよりも前に造られたオールドボトルも、酒質が違うことからウイスキーラバーに注目されています。

「グレンドロナック」は、とくに台湾で人気があるといわれ、過去には台湾市場向けのプレミアムな商品が限定発売されたこともありました。

また、「グレンドロナック」の原酒は、ブレンデッドウイスキー「ティーチャーズ」のキーモルトとしても知られ、注目されています。

「グレンドロナック」のラインナップ

「グレンドロナック」のラインナップ

出典:アサヒグループホールディングス

「グレンドロナック」の銘柄

グレンドロナック蒸溜所で製造されている、「グレンドロナック」の銘柄を紹介しましょう。

【グレンドロナック 12年】

辛口のオロロソシェリー樽と極甘口のペドロヒメネスシェリー樽で熟成させた、フラッグシップ商品。フルーティーさとビターのバランスに優れていて、甘くクリーミーなバニラのような香り、チョコレートやレーズンのような風味、ナッツのような余韻をたのしめます。ハイランドモルトの入門編としてもおすすめです。

【グレンドロナック 15年】

グレンドロナック蒸溜所のスタイルともいえる、アンダルシア産のペドロヒメネス樽とオロロソシェリー樽をブレンドした商品。熟した木イチゴやダークチョコレートミント、オレンジビターなどの重なり合う香りをアクセントに、はちみつ漬けのアプリコットや熟れたいちじくなどの芳醇な味わいと、包み込まれるような余韻をたのしめます。

【グレンドロナック 18年】

オロロソシェリー樽100%の18年もの。オレンジピール、マーマレードのようなビターさと、シェリー樽由来の甘味が見事に調和しています。変化する複雑なフレーバーと、長く続く余韻をじっくりとたのしめる、プレミアムアイテムです。

【グレンドロナック 21年】

オロロソシェリー樽とペドロヒメネスシェリー樽のハーモニーをたのしめる、フルボディな1本。オロロソ由来のコクのある苦味と、ペドロヒメネス由来の甘味が見事に調和していて、濃厚な味わいを堪能できます。

【グレンドロナック トラディショナリーピーテッド】

創業者が残した伝統的な製法をもとに、ピート(泥炭)を焚いた麦芽(ピーテッド麦芽)を使用し、オロロソとペドロヒメネスの2種類のシェリー樽で追熟して仕上げられています。ピート香によってさらに引き立てられた、シェリー樽由来の芳醇な香りや味わいをたのしめます。

「グレンドロナック」のおすすめの飲み方

シェリー樽熟成の香りや味わいを存分にたのしむためには、まずはストレートで飲むのがおすすめです。ドライでナッツのような香りがもたらす芳醇なフレーバーや、レーズンのようなフルーティーさ、ダークチョコレートのようなビター感などをじっくりと味わってみてください。

そのあとで、ロックで飲んだりソーダで割ったりと、さまざまな飲み方を試してみて、好みの飲み方を見つけてみるとよいでしょう。

また、オロロソシェリー樽とペドロヒメネスシェリー樽を使用した12年や15年、オロロソシェリー樽のみで仕上げた18年などを飲み比べてみるのもおすすめです。

クラフトマンシップを重視し、クラシックな製法でていねいに造られる「グレンドロナック」。「シェリー樽のエキスパート」が造るハイランドモルトの味わいを、ぜひたのしんでください。

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