魚の旨味が詰まった「骨酒」とは?作り方とたのしみ方ガイド

魚の旨味が詰まった「骨酒」とは?作り方とたのしみ方ガイド
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魚の骨で旨味を引き出す「骨酒(こつざけ)」の魅力をご紹介。作り方から相性の良い魚や日本酒の選び方まで、骨酒をおいしくたのしむポイントを解説。新しい日本酒のたのしみ方を見つけましょう。

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「骨酒」は魚の旨味がおいしい日本酒の飲み方

「骨酒」は魚の旨味がおいしい日本酒の飲み方

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「骨酒」の定義を知ろう

「骨酒」は、一般的に「こつざけ」と読みますが、「こつしゅ」と読まれる場合もあるようです。
焼いた魚の骨や鰭(ヒレ)に、熱燗にした日本酒を注いて味わうもので、「ふぐのヒレ酒」も「骨酒」の一種です。
魚の旨味が日本酒に溶け出し、まるで出汁スープの感覚でたのしめるのが「骨酒」の魅力。酒と肴が合体した、“ひと粒で二度おいしい”お酒の飲み方といえるでしょう。

「骨酒」の作り方

「骨酒」のおいしさの秘密は、魚の骨から溶け出る旨味成分です。まずは魚そのものや、骨、ヒレを干して、旨味を凝縮させます。干すことでアミノ酸が増え、おいしさが倍増。それらを弱火で焼くことで、魚の生臭さが抑えられ、香ばしく仕上がります。
焼きあがった魚を入れた器に、熱々の日本酒を注いで、味が溶け出すのを数分待ちます。お酒が徐々に黄金色に変化し、芳ばしい香りが立ち上がってきたらできあがり。お好みで濃さを調整しましょう。

「骨酒」に向く魚は?

「骨酒」に向く魚は?

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「骨酒」に向く魚、向かない魚

「骨酒」にする魚の種類は決まっておらず、「この魚でなければだめ」といったルールはありません。
とはいえ、「骨酒」にするのは淡泊な白身魚が多いようです。脂の多い魚が避けられる理由としては、日本酒が脂くさくなってしまうことなどが考えられます。

「骨酒」といえば淡水魚系の魚

「骨酒」の代表格とも言えるのが、イワナ、鮎、ヤマメなど、清流に住む川の魚です。
とくに鮎は香りが高く、骨酒向きの魚と言えるでしょう。骨だけでなく、鮎そのものを姿焼きにして骨酒を作ることも多く、一尾丸ごと入れられるよう、魚をかたどった鮎の骨酒専用の徳利もあるほどです。

「骨酒」にあう白身の海水魚

「骨酒」の王道といえば鯛(タイ)でしょう。あら汁など骨で出汁(ダシ)をとっておいしい魚なら「骨酒」にして間違いなし。鯛のアラは比較的手に入りやすいので、自宅でも挑戦しやすいでしょう。
フグの場合はヒレ酒が有名ですが、骨からもよい味が出ます。

青魚も意外と「骨酒」に合う!

鯵(アジ)や秋刀魚(サンマ)などの青魚も、「骨酒」にしてみると、なかなかよいお味に。ただし、これらの身は比較的、脂が多いので、そのままでなく、骨だけ焼いてから骨酒にするのがオススメ。干物を食べ終わったあとの骨で作っても、よいダシが出ます。

「骨酒」にあう日本酒は?

「骨酒」にあう日本酒は?

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「骨酒」に合う日本酒は甘口? 辛口?

「骨酒」にする日本酒は、魚から出る旨味を活かすため、辛口のドライな日本酒がよく合います。もちろん、好みもありますが、溶け出した旨味を堪能できるよう、日本酒自体の主張が控えめな、スッキリとした辛口がオススメです。
燗をつけることによって引き出される、日本酒のほどよい甘味とのハーモニーをたのしみましょう。香りも穏やかなタイプのほうが、魚の芳ばしさが引き立ちますよ。

「骨酒」は大吟醸よりも普通酒があう!?

「骨酒」に使う日本酒を選ぶ際、高価であればよいというものではありません。魚の旨味や香りを堪能するには、香りや繊細な味が魅力の大吟醸や吟醸酒よりも、クセの少ない普通酒や本醸造が合うでしょう。
コンビニなどで手軽に買えるカップ酒も、そのままレンジで温めることもでき、「骨酒」にピッタリです。

「骨酒」について、いろいろと解説してきましたが、「こうでなければ」というルールはないので、いろいろな魚や日本酒の組み合わせにチャレンジしてみるのも、おもしろいでしょう。

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