伊勢の地ビールから世界一のビールへ 「発酵野郎!世界一のビールを野生酵母でつくる」を刊行
著者の鈴木成宗氏は1575年創業の餅屋に生まれ、21代目として後を継ぐ。ビール製造免許の条件緩和後の1997年にビール製造に乗り出したものの業績不振でどん底を経験。5年で世界大会優勝を目指すことを宣言して改革を実行。いまや、世界のビールコンペティションで数々の賞を獲得するまでになった伊勢角屋麦酒の秘密がここに。
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伊勢角屋麦酒の鈴木社長が「発酵野郎!世界一のビールを野生酵母でつくる」を刊行
「発酵野郎!世界一のビールを野生酵母でつくる」の刊行にあたり、発行元の株式会社新潮社主催で神楽坂にあるラガクにて著者の有限会社 二軒茶屋餅角屋本店(伊勢角屋麦酒)代表取締役社長の鈴木成宗氏をお招きして7月29日(月)に刊行イベントが開催されました。
著者の鈴木成宗社長
鈴木社長とイベントで乾杯!
刊行イベントでは、乾杯用に伊勢角屋麦酒の“伊勢ぺ”の愛称で親しまれる「ペールエール」と鈴木社長が伊勢市内で採取した天然酵母を使って醸された「ヒメホワイト」が用意され参加者全員で乾杯!
鈴木社長の発酵愛、酵母愛が溢れるお話しに参加者全員が引き込まれ釘付けとなりました。
鈴木社長のお話しの概要
三重県伊勢市にある二軒茶屋餅角屋本店。創業は1575年で、現在でも伊勢神宮の参拝客や地元の方々に「きなこ餅」を販売。今年で444年続く老舗中の老舗。約100年前に曾祖父が始めた味噌、醤油製造業も営んでいる。
社長の鈴木成宗氏は1967年生まれ。東北大学農学部時代に微生物について勉強。大学卒業後に実家に戻り家業の餅屋を手伝う。
1994年の酒税法改正でビールの小規模醸造が可能になったことで、酵母を使ったビール醸造に自身の微生物の知識が生かせるとビールの製造免許を取得し1997年にビールの製造を開始。自社のビールを販売するためにレストラン経営にも乗り出すもののうまくいかずどん底の時代を経験。
鈴木社長は当時の正社員に「伊勢角屋麦酒は5年間で世界大会優勝を目指す」と宣言し、2003年には世界のビアコンテストの4大大会の一つである豪州の「オーストラリアン・インターナショナル・ビア・アワーズ(AIBA)」で金賞を受賞。その後も数々受賞し、世界で最も歴史あるビール審査会「インターナショナル・ブルーイングアワーズ2019(IBA)」で「ペールエール」が2大会連続で金賞に輝いた。
2018年には新工場を稼働。地元の伊勢をベースに世界を見据えた取組みを今後も続けていく。
書籍「発酵野郎!世界一のビールを野生酵母でつくる」の概要は
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