甘口の赤ワインは初心者におすすめのワイン
赤ワインの甘口が、近年、さらに注目を高めています。赤ワインと言えば渋味のある大人の味わいのイメージが強いようですが、じつは甘口のものも少なくありません。ワイン初心者でも飲みやすく、新たなお酒の世界を広げてくれる甘口の赤ワインについて紹介します。
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赤ワインの甘口は、ワインのなかでも飲みやすさがピカイチ
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赤ワインの甘口は珍しい?
赤ワインの甘口は、最近では珍しくありませんが、世界的には赤ワインは辛口に造るのが一般的となっています。
近年、スーパーやデパートなどで甘口の赤ワインをよく見かけるようになってきた背景には、その飲みやすさゆえの人気の高まりがあるのでしょう。
甘口の赤ワインには、どのようなものがある?
甘口のワインとしては、貴腐ブドウから造られる「貴腐ワイン」が有名です。甘味たっぷりの高級ワインですが、その名のとおり貴重なものですし、赤ワインよりも白ワインが主体です。
それに対して日本で多く飲まれている甘口の赤ワインは、発酵をコントロールしてブドウの甘味を残したタイプになっているのが特徴的です。赤ワインの味の深みや厚みをあらわす「ボディ」で言えば「ライトボディ」が主流でしたが、近年は「ミディアムボディ」や「フルボディ」を謳う商品も目立つようになってきました。
赤ワインの甘口、どんな味わい?
甘口の赤ワインは、辛口のものに比べて口当たりが軽く、アルコール度数も低めのものが多いため、ワイン初心者でも飲みやすいようです。お酒が苦手な人や、甘いものが好きな人にも好まれる味と言えるでしょう。
辛口の赤ワインは常温で飲むのが一般的ですが、甘口の赤ワインは少し冷蔵庫などで冷やして飲むと、おいしさや香りが引き立ちます。
甘口の赤ワインとのマリアージュがオススメの食事は?
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赤ワインの甘口に合う味わいって?
甘口の赤ワインに合うのは、脂が少なめの食材に醤油やトマトソースを合わせた軽めの料理。たとえば「鶏肉のトマト煮」「肉じゃが」などもマッチします。
また、白ワインと合わせることが多い魚介や甲殻類の料理とも、意外な好相性を見せます。「エビのチリソース」など一緒に飲んでも、おいしくいただけます。
赤ワインの甘口は和食とともに
甘口の赤ワインは和食との相性もよく、日常の食事にも気軽に取り入れられます。
和食には、みりんや砂糖などの甘味が使われることが多く、甘口の赤ワインの酸味と、ほのかな甘さと調和して、食事を引き立ててくれます。焼鳥や甘辛い煮物など、季節やシーンを問わず活躍する惣菜とも合わせやすいですよ。
赤ワインの甘口はデザートとも合う?
甘口の赤ワインは、甘いデザートとも好相性です。クリームやフルーツで甘酸っぱく仕上げたデザートに添えると、少し大人な感覚でいただくことができます。
甘口の赤ワイン、おすすめの国産銘柄3選
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赤ワインの甘口は国産ワインにも多くの名品が
赤ワインの甘口は、近年、世界中の多くのワイナリーが力を入れていますが、日本も例外ではありません。
国内で人気を集めている甘口の赤ワインには、日本のワイナリーが、日本人の口に合う味わいをめざして造られたものが多いので、一度試してほしいものです。
【ハラモアジロン】
山梨県勝沼産の「アジロン・ダック」という香り高いブドウを使った赤ワインです。フルーティーな香りに、自然なやさしい甘さが魅力的。甘いタレのかかった焼鳥とは相性がよく、気軽にたのしめます。
製造元:原茂ワイン株式会社
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【まほろばの貴婦人】
ブドウの名産地として知られる、山形県南東部の高畠町を代表するワインです。バラやカシス、ベリー、マスカットなどの香りが絡み合い、ハチミツのような甘さに、ビターなチョコレートのような深みが加わった大人の甘口赤ワイン。すき焼きなどの肉料理にもよく合います。
製造元:株式会社高畠ワイナリー
公式サイトはこちら
【赤玉スイートワイン】
明治40年(1907年)に誕生した国産ワインの先駆け「赤玉ポートワイン」は、100年以上にわたって日本人に親しまれてきました。現在では「赤玉スイートワイン」として、その名のとおりの甘さで人気を集めています。かなり甘味が強いので、炭酸などで割って飲むのもおすすめです。
「赤玉スイートワイン」には赤と白があり、「甘未果実酒」に分類されています。
製造元:サントリーワインインターナショナル株式会社
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ワインを飲み慣れていない人でも飲みやすく、おいしくいただける甘口の赤ワイン。ワイン初心者の人は、まずここから入ってみてはいかがでしょうか。