春シーズンに最適な日本生まれのカクテル「チェリー・ブロッサム」
春といえばお花が美しく咲き誇る季節ですが、そんな華やかなシーズンに合うカクテルを知っていますか? 今回紹介するのは、その名の通り “桜”をイメージしたカクテル「チェリー・ブロッサム」です。日本で生まれたこのカクテルの魅力とレシピを紹介します。
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「チェリー・ブロッサム」は横浜生まれのカクテル
「チェリー・ブロッサム」は、その名のとおり桜の花をイメージして作られました。横浜の名門「バー・カフェ・ド・パリ(現在はパリ)」のオーナー・田尾多三郎氏が考案したカクテルです。なんと、1930年に欧米で刊行された『The Savoy Cocktail Book』にも収録されたという歴史を持つ、日本生まれのカクテルです。
まずは、そのオリジナルレシピを見てみましょう。
<レシピ>「チェリー・ブロッサム」
【材料】
チェリー・ブランデー…30ml
ブランデー…30ml
オレンジキュラソー…2tsp※
レモンジュース…2tsp※
グレナデンシロップ…2tsp※
※ ティー・スプーンはおおよそ小さじ1杯
【作り方】
1.材料をすべてシェーカーに入れる。
2.「1」をシェークして、カクテルグラスに注いで完成!
「チェリー・ブロッサム」は、よくアメリカンチェリーのような鮮やかな色合いだと例えられます。日本の桜と比べると少し派手な色の印象を受けるかもしれません。
なお、少しブランデーの味が強いと感じる場合には、チェリー・ブランデーの比率を増やしてみましょう。より甘い味わいに変化し、いくぶん飲みやすくなります。
海外では同名の別カクテルが一般的
SARIN KUNTHONG/ Shutterstock.com
大正時代に誕生したカクテル「チェリー・ブロッサム」は、すでに100年以上の歴史があります。
1930年に刊行された海外のカクテルブックにも登場しているように、海外でも知名度が高い日本生まれのカクテルですが、欧米ではブランデーがジンに代わっていて、異なるレシピの「チェリー・ブロッサム」が提供されることが多いといいます。それでは、レシピの違いを見てみましょう。
<レシピ>「チェリー・ブロッサム」(欧米)
【材料】
ドライ・ジン…30m
ラズベリー・シロップ…2tsp※
オレンジ・ビターズ…2tsp※
卵白…1個
※ ティー・スプーンはおおよそ小さじ1杯
【作り方】
1.材料をすべてシェーカーに入れる。
2. 「1」をシェークして、カクテルグラスに注いで完成!
卵白が入っているため、日本の「チェリー・ブロッサム」よりも色合いが日本の桜に近いと感じる人もいるかもしれません。また、卵が入っているため、よりマイルドな味わいになっています。
春シーズンにぴったりのカクテル
世界でも、桜を特別な花だと感じるのは日本人だけといいます。そんな日本人が考案したカクテルだからこそ、桜が美しく咲く季節に合わせて、ぜひ日本と欧米の「チェリー・ブロッサム」を飲み比べてみてはいかがでしょうか。