リキュールのおいしい飲み方【ゴールドワッサー編】
ゴールドワッサーは、「金の水」というその名のとおり、金粉が入った薬草系のリキュール。金粉がきらめくゴージャスな印象も魅力となり、古くからヨーロッパを中心に親しまれてきました。ここでは、その歴史やたのしみ方を紹介します。
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ゴールドワッサーは「金の水」を意味するリキュール
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ゴールドワッサーは、ポーランドの港湾都市グダニスクで生まれた、ハーブ系リキュールです。
材料は、アニスやキャラウェイといったセリ科の植物をはじめ、10種類以上のハーブやスパイス。約40度とアルコール度数は高めですが、添加された糖分の甘味が風味をやわらげています。
ゴールドワッサーを特徴づけているのは、ドイツ語で「金の水」を意味するその名のとおり、金粉が入っていること。日本酒にも金箔の入ったものがありますが、ゴールドワッサーもボトルのなかで金粉が輝き、なんとも華やかな印象です。
その歴史はリキュールのなかでも古く、16世紀末、ヨーロッパ各地に広がったのだとか。
「太陽王」の別称で知られるフランス王ルイ14世や、ロシアの女帝エカチェリーナ2世といった世界の名だたる王族、貴族もそのゴージャスな見た目を好み、愛飲したという逸話が残っています。
約400年にわたって受け継がれて、現在もグダニスク名物として親しまれているゴールドワッサー。ちなみに、入っている金粉の純度は、純金といわれる24金に次ぐ22~23金。にもかかわらず、グダニスクではリーズナブルな価格で手に入るのも、長く愛されている理由のようです。
ゴールドワッサーを使ったデザートカクテルの代表格
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ゴールドワッサーを使ったカクテルのなかでも、デザートカクテルの傑作として名高いのが「ゴールデンスリッパー」。
デザートカクテルとは、食後、デザート代わりに味わう甘めのカクテルのことですが、ゴールデンスリッパーもコクのある甘味で好まれています。
このカクテルでゴールドワッサーと組み合わせるのは“リキュールの女王”と称され、ハチミツのような甘味が特徴のハーブ系リキュール「シャルトルーズ(シャルトリューズ) イエロー」。さらに卵黄を加えるので、やさしくクリーミーな口当たりになり、ナイトキャップとしてもオススメです。
作り方は、1対1の割合のゴールドワッサーとシャルトルーズ イエロー、卵黄1個分、氷をよくシェークして、シャンパングラスに注ぎます。
うまく作るコツは、しっかりとシェークすること。卵黄がきちんと混ざり、なめらかに仕上がります。
ゴールドワッサーは冬も夏も手軽にたのしめる
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ゴールドワッサーは、アルコール度数が約40度と高めなので、お酒以外のドリンクなどで割って味わうのが、ポピュラーなたのしみ方です。
本場のグダニスクでは、寒くなるとゴールドワッサーをお湯で割り、好みの量のハチミツとレモン果汁を加えてたのしむのだそうです。
さわやかなレモンの風味がほどよいアクセントになって飲みやすく、カラダが芯から温まりそうです。肌寒い季節に、ぜひ試してみてください。
汗ばむ季節なら、ソーダやトニックウォーターで割るのがオススメ。柑橘系のジュースとも好相性なので、オレンジジュースやグレープフルーツジュースなど、好みのジュースと組み合わせてみてはいかがでしょう。
ゴールドワッサーは日本でも洋酒専門店などで販売されていますが、あまり多くは出回ってないようです。ポーランドへ出かける機会があれば、探してみてはいかがでしょう。金粉入りというリッチな印象のお酒なので、お土産にも喜ばれることウケアイです。