ビールを美味しいと感じるのはなぜ?味、香り、泡にこだわって美味しく!

ビールを美味しいと感じるのはなぜ?味、香り、泡にこだわって美味しく!

冷えたビールを喉に流し込むときの喉ごし、口に広がるほのかな甘味と苦味のコラボレーションは、文字で表すより、飲んだ人の顔を見たほうがそのおいしさが伝わるかもしれません。あらためてビールのおいしさを紐解くと同時に、おいしい飲み方なども紹介します。

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味、香り、泡…、ビールのおいしさをあらためて感じる

味、香り、泡…、ビールのおいしさをあらためて感じる

Bon Appetit/ Shutterstock.com

ビールを「おいしい」と感じるのはどうしてなのか、考えたことはありますか? 「そんなことは飲めばわかる!」と誰もが思うでしょう。でも、ビールのおいしさはいくつかのおいしさの要素が組み合わさったときにできあがりますよね。そのおいしい要素の中で、ここでは味と香り、そして泡の役割をお伝えします。

一つめは味。一般的にシュワッとした炭酸の適度な刺激と、爽やかな苦味や甘味などがビールの旨味となります。ビールの味わいは、味と香りのふたつが融合しあって生まれ、ビール特有の苦味のほか、酸味や甘味なども感じられるはずです。酸味は発酵時に生まれる有機酸、甘味は酵母に取り込まれずに残った多糖類などによるものです。ビールが苦手な人は、どうしても特有な苦味が気になるようです。ビールの苦味はいつまでも口に残るような苦さではなく、すっと消える苦味のものもあります。

二つめは、味と共にビールのおいしさを表現する香り。ビールの香りを表す言葉には、「アロマ」と「アフターフレーバー」があります。「アロマ」は栓を抜き、グラスにビールを注ぐときに広がる香りのこと。口に含む前に鼻で感じる香りです。「アフターフレーバー」は、ビールを口に含み、口から鼻に抜ける香り。口と鼻で感じる香りのこと。ビールの香りはホップなどの原料に由来する香りと発酵に由来する香り、成分の変化により生まれた香りで構成されています。香りの成分は、確認されているだけでも200以上あるといわれています。

三つめは泡です。キメの細かいふわふわの泡は、見た目にも口にあたった瞬間にも「おいしい」と感じさせてくれます。泡の正体は炭酸ガス。通常だとフワッと消えてしまう泡の持ちをよくしている成分は、麦芽由来のタンパク質とホップ由来のイソアルファ酸です。そのため、このふたつを原料に多く使っているビールは、泡持ちがよいとされています。

ほかにも、ビールの色、外観などもおいしさを表現する要素。見た目の美しさもですが、色は、品質を見極める重要なサインのひとつでもあります。

ビールのおいしい注ぎ方

ビールのおいしい注ぎ方

Nitr/ Shutterstock.com

ここでは、ビールのおいしさをさらにアップさせるための注ぎ方を覚えましょう。

おいしい要素のひとつに「泡」を上げましたが、注ぎ方もこの泡がキーポイント。なぜ、泡があるビールはおいしいと感じるのでしょうか? それは、クリーミーな泡が口当りをやわらかくし、ビールが空気と触れ合わないようフタの役割を果たしてくれるからです。ビールのスタイル(種類)や好みにもよりますが、基本とされる注ぎ方をふたつ紹介します。

ビールを注ぐときは、まず、グラスをまっすぐ立てて。きれいな泡を作るには、グラスに高い位置から勢いよくビールを注ぎ、まず泡を作ります。その泡を持ち上げるイメージで、グラスの縁からゆっくりビールを注ぎます。泡とビールの比率は3対7ほどにしましょう。

よりビールの香りや旨味をたのしみたいなら、「三度注ぎ」。最初に泡をグラスいっぱいに作り、数分待って泡が半分くらいに落ち着いたらやさしく注ぎ足し、グラスから1センチほど泡が盛り上がるようにして再び待ちます。盛り上がった泡がグラスの縁より下がる前に最後のビールを注ぎ足し、グラスから2センチ程度泡を盛り上げてさらに待てば素晴らしい泡の極上ビールの完成です。

そして、ビールをグラスに注ぐ前に忘れてならないのは汚れの残っていないきれいに洗浄されたグラスを使うこと。これは必要最低条件です。

ビールがおいしく飲めるグラス

ビールがおいしく飲めるグラス

Neamov/ Shutterstock.com

もっとビールをおいしく飲みたい、と思ったらグラス選びにもこだわりたいですね。でも、それはなぜでしょうか? 

それは、グラスのデザインを選ぶことによって、ビールそれぞれの特徴を感じやすくなり、さらにおいしく飲めるからです。1000種類以上もあるといわれるベルギービールの多くは、銘柄専用のグラスがあるそうです。それぞれ特定のデザインにロゴが入った専用グラスで、ビールの味、香り、泡立ち、温度などさまざまな観点からビールをおいしく飲んでもらえるように配慮されています。

ちなみに、ビールの本場ドイツで生まれ500年の歴史を誇るグラスブランド「シュピゲラウ」では、ビールのスタイルによってさまざまなグラスが用意されています。お値段も比較的手頃なので自宅で使うのにいくつか揃えてもいいですね。
シュピゲラウ

ビールのおいしい飲み方の基本は抑えられましたか?これで、いつものビールがもっともっとおいしくなること請け合いです。

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