「ビール」の「エール」とは?答えはイギリスにあった!

「ビール」の「エール」とは?答えはイギリスにあった!

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エールビールとはどんなビールか?

ビールの種類を語るときには「スタイル」というのが一般的です。ビールのスタイルは大きく3つの発酵方法に分けられます。「ラガー(下面発酵ビール)」、「エール(上面発酵ビール)」、「自然発酵ビール」の3スタイルです。

ここでは、「エール(上面発酵ビール)」について詳しく紹介します。

「エール(上面発酵ビール)」とは、下面発酵より高めの温度(15~25℃)で発酵する香り高いビールのことです。豊かな味わいと芳醇な香りが特徴で、香りを感じながら、じっくりたのしむのに適しているといえます。

エールビールはビールの元祖?!

下面発酵より高めの温度で発酵、製造される「エール」は、歴史的にみても上記3つのスタイルの中で古くからあるビールです。

イギリスには中世以前から、「ビール」と「エール」のふたつがありました。イギリスでは、どちらかというと強く香りづけされた「エール」が主流でした。15世紀にはじめてホップ入りのビールが輸入されてからは、ホップの入っているものを「ビール」、入っていないものを「エール」と区別していたそうです。

1697年にビール麦芽への課税が始まったため、醸造家たちは麦芽を減らしホップを増やした「ペールエール」を作り出しました。1722年には濃色麦芽を使用し、ホップが3倍以上でアルコール度数の高い「ポータービール」が生まれます。1778年には、ギネス社が「スタウトポーター」を発売。やがて、現在のスタウトと呼ばれるようになります。スタウトは、「強い」という意味で麦芽もホップもポータービール以上に使用しています。

エールビールはビールの元祖?!

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香りを楽しむエールビールの飲み方

豊かな味わいとともに香りが特徴のエールは、各ビール特有の香りをたのしみながら飲みたいものです。ビールをグラスに注いだら、まず、目でたのしみましょう。例えば、スタウトは漆黒の液体と泡のコントラストを見て味を想像してみます。次に、エールビールの最大の特徴である香り=アロマを感じてみましょう。香りには、麦芽やホップの香りの中に果実香なども感じられるでしょう。最後に泡の口当りや口の中に広がる炭酸の刺激、豊かな味わいをたのしみましょう。冷え冷えでない、香りを感じられる温度でゆっくり飲むのが、エールビールのたのしみ方です。

最近、イギリスのパブで人気が出てきたビールに「リアル(本物の)エール」(パブ文化を生んだイギリスとアイルランドのビール記事参照)があります。リアルエールは、醸造所で樽に詰められた後、パブの地下等にある約12度に保たれたセラーで樽内二次発酵をさせたビールのこと。流通と管理が難しかったのですが、近年、伝統的なビールを復活させる動きの中、人気が高まってきたようです。

香りを楽しむエールビールの飲み方

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