「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」違いってちゃんと知ってる?

「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」違いってちゃんと知ってる?

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3つの違いは原料と税金

ビールは飲みたいけれど、糖質やアルコールの量が気になるなど健康を気にする人は多いでしょう。そんな人のために、最近では糖質ゼロやカロリーゼロ、といった健康志向の強いビール類が販売されています。でも、缶や瓶を見ると表示は「発泡酒」や「リキュール」。味はビールとあまり遜色ないのに、何が違うのでしょうか?(この記事ではすべて日本国内でのことをお伝えします)

「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」の違いの本質を一言で表すとすれば「日本の酒税法上での分類の違い」です。日本ではビールのほかに、それに類似する主なアルコール飲料は「発泡酒」と「第三のビール」や「新ジャンル」と呼ばれる飲料です。そもそも、どんな違いがあるのでしょうか? 3つの違いは、主に「麦芽の使用量と麦芽以外に使用する副原料」です。

2018年4月に酒税法が改正され自由度が高まりましたが、「ビール」は麦芽の使用量が50%以上であることが必要条件。また同改正で「ビール」の原料として新たに使用が認められた副原料(果実、コリアンダーなどのスパイスやハーブ、はちみつ、みそ、牡蠣、かつお節など)の使用割合も、重量比で麦芽の5%までと制限されています。

「発泡酒」は日本特有の分類で、副原料の使用割合が制限を超えたものや、麦芽比率が50%未満のビール風味酒類が該当します。

「第三のビール」や「新ジャンル」は、麦芽比率50%未満の発泡酒に麦由来のスピリッツを加えたもの、または、糖類、ホップ、水及び麦芽以外のもの(穀物など政令で定めるもの)を原料として発酵させたものなどをいいます。

2018年11月現在「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」で、それぞれ酒税が異なります。ちなみに350mlあたりの酒税はそれぞれ約77円、47円、28円となっています。

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そもそも、なぜ発泡酒と新ジャンルの人気がでたのか?

さまざまなお酒の中でも、とくに日本人に愛飲されているビールですが、税率の高いことでも有名。日本ではワインなどに比べビールの税率が突出して高いのです。90年代初頭にビールの低価格競争が始まったのち、ビールに課せられる高い酒税を回避して、少しでも安い価格を実現しようと、1994年に低税率の発泡酒「サントリーホップス<生>」が生まれ、注目を集めました。当時、ビールの半額程度の値段で飲める発泡酒は家計の救世主として他社も追随し、人気を博しました。

しかし、低い税率で人気であった発泡酒は狙い撃ちされ、税率が10年で2度も改訂された影響で値上げされていきます。「発泡酒」の税率アップに対抗し、販売価格を安くするために、さらに安い税率が適用されるように開発され、2003年に新たに生まれたのが「第三のビール」や「新ジャンル」と呼ばれる分類なのです。元祖は「サッポロ ドラフトワン」。こちらも大人気となり他社も追随し、現在までに、家庭用で大きなマーケットを占めるようになりました。

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世界の有名”ビール”も日本では発泡酒?

上記のように日本では、酒税法上のひとつの基準として麦芽の量によって「ビール」といえるかどうかが決まっていましたが、ベルギーなど世界には麦芽以外の原料が入ったビールが多数あります。しかし、日本では従来麦芽、水、ホップのほかに副原料として使える原料が決まっており、オレンジピールやチェリーなどのフルーツ、ナツメグやコリアンダーなどのスパイスの風味を活かしたビールは、ビールではないとみなされてきました。(例えば人気のヒューガルデン・ホワイトなどは酒税は「ビール」と同一なのに分類・表示は「発泡酒」となっていた)。

このような問題が2018年4月の酒税法改正で解消され、「ヒューガルデン」など多くのベルギービールや個性的なビールが、晴れて「ビール」を名乗れるようになったのです。

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