群馬のビール【四万温泉エール】水がおいしい温泉郷の酒店「わしの屋」が手掛ける地ビールブランド

群馬のビール【四万温泉エール】水がおいしい温泉郷の酒店「わしの屋」が手掛ける地ビールブランド
出典 : 四万温泉エールファクトリーサイト

「四万(しま)温泉エール」は、群馬県の四万温泉(しまおんせん)唯一の醸造所「四万温泉エールファクトリー」で誕生した地ビールブランドです。ここでは、豊かな自然とおいしい水、ブルワリーの情熱が生み出した四万温泉エールの成り立ちと、豊富な商品ラインナップを紹介します。

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「四万温泉エール」は、四万温泉唯一のコンビニ&ワインショップ「わしの屋酒店」が手掛ける発泡酒。お酒の魅力を知る酒店がなぜビールではなく発泡酒の免許を取得したのか、その理由を探りながら、「四万温泉エール」の魅力に迫ります。

四万温泉エールファクトリーは酒店が運営するクラフトビール醸造所

四万温泉エールを手掛ける「わしの屋酒店」

出典:四万温泉エールファクトリーサイト

「四万温泉エール」のふるさとは、群馬県の北西で新潟県の県境に近く、上信越国立公園の東部に位置する四万温泉。山々に囲まれた立地で、年間をとおして涼しく、避暑地としても知られる温泉地です。

山間地だけに平地が少なく、特産物はほとんどありません。それでも温泉が豊富で、水質もよいという魅力を活かして、名物となるものが作れないか。そう思案したのは、「四万温泉エール」の生みの親である「わしの屋酒店」の店主・山田博史氏。考えた末、四万温泉のおいしい水を使ったクラフトビール造りに着手しました。

山田氏は酒店を営むかたわら、平成23年(2011年)、ビール造りのために株式会社小春日和という会社を設立しますが、取得した酒類製造免許は、なぜか発泡酒の免許でした。理由は、酒税が安いから。高い酒税を支払うためには、商品の価格を上げざるをえません。山田氏が発泡酒の免許を選んだのは、おいしいビールを手ごろな価格で提供するためでした。

ところが、2018年(平成30年)の4月に酒税法が改正され、発泡酒の区分だったものの一部が「ビール」に分類されることに。ただし、新酒税法で「ビール」と定義されるものでも、免許を取得した時点で発泡酒とされていた場合は引き続き、発泡酒免許で製造・販売が可能となり、これが四万温泉エールファクトリーのようなマイクロブルワリーにとって追い風となりました。

現在は、発泡酒の免許で造れる範囲のビールを1本1本手作業で、丹精込めて造っています。

四万温泉エールの特徴とおいしさの秘密

四万温泉エールの特徴とおいしさの秘密

Vaclav Mach / Shutterstock.com

四万温泉エールは、小さな醸造所でていねいに、愛情を込めて造られています。大量生産ではないからこその、こだわりの製法をみていきましょう。

四万温泉エール=(四万温泉の清らかな水+麦+ホップ)×酵母+熟成

「四万温泉エール」の造り方はいたってシンプル。麦とホップと四万温泉の水で麦汁を造り、酵母を加えて発酵。その後熟成の時を経て、やさしい炭酸とコクのある味わい、そして豊かなホップの香りを特徴に持つおいしいビールに仕上がります。

「四万温泉エール」のおいしさの秘密は、なんといっても地元の清らかな水。そこに酵母が発酵するときにもたらされる天然の炭酸が加わり、きめの細かいやさしい泡が生まれます。

ラガービールを飲み慣れた人にとって、天然の炭酸は少し弱く感じられるかもしれませんが、このまろやかでやさしい口当たりこそが、四万温泉エールの魅力だといえるでしょう。

四万温泉エールのビール造り

出典:四万温泉エールファクトリーサイト

四万温泉エールのこだわり

「四万温泉エール」を手掛ける「四万温泉エールファクトリー」のビール造りのこだわりをみていきましょう。

群馬の温泉郷・四万温泉のおいしい水

おいしい水のあるところに、おいしいお酒あり。前述したように、四万温泉は清らかな水の生まれる水源の地でもあり、水道水がおいしいことでも知られています。

四万温泉エールファクトリーでは、四万温泉の一番上流で汲み入れたおいしい水を、四万温泉エールの仕込みに使用。土地の自然の恩恵によって、そのおいしさが成り立っています。

ホップ以外の原料は麦のみ

四万温泉エールの原料は、麦100%。コーンスターチなどの副原料は使わず、発酵に必要な糖分は麦を直接糖化して造り出しています。だからこそ、深いモルトの味わいがたのしめるのです。試行錯誤しながら、四万温泉エールらしい芳醇な香りや深い味わいを引き出しています。

群馬県産の素材を使ったフレーバー

発泡酒として出発した四万温泉エールの特徴に、豊富な種類のフレーバーがあげられます。群馬県の名産である梅や、地元で生産されているイチゴ、リンゴ、ブルーベリーなどの季節の果物を使って、シーズンごとに特色ある発泡酒を醸造しています。

四万温泉エールのバリエーションをたのしむ

四万温泉エール レギュラー3種

出典:四万温泉わしの屋酒店サイト

「四万温泉エール」のレギュラー品3種と期間限定品を紹介します。

四万温泉エール 摩耶姫(まやひめ) [ペールエール]

四万温泉エール 摩耶姫

出典:四万温泉エールファクトリーサイト

イングリッシュエールスタイルを目指して造られたペールエール。ホップのハーバルな香りとやや甘めな印象のモルトの風味が特徴に持ち、マイルドなコクがたのしめます。「四万温泉エール」のなかではもっとも色の薄い、一番人気の定番商品です。

四万温泉エール おう穴(おうけつ)[アンバーエール]

四万温泉エール おう穴

出典:四万温泉エールファクトリーサイト

ペールエールに続く看板商品は、褐色のアンバーエールスタイル。ホップの香りを活かすべく、アメリカ産ホップの代表格カスケードを使用。ホップを長時間煮込むことで、複雑な風味を引き出しながら、やや強めの苦味を加えています。

四万温泉 月見橋[ポーター]

四万温泉エール月見橋

出典:四万温泉エールファクトリーサイト

通年販売の「月見橋」は、やや赤みがかった濃褐色のエール・ポータースタイル。ポーターとは、18世紀はじめにロンドンで流行したスタイルのこと。ポーター(荷役運搬人)が好んだことから、その名前がついたとされています。ローストモルトの風味と、その裏に隠れたプラムを想わせる果実香、ほのかな酸味が特徴のゴクゴク飲める1本です。

四万温泉エール 高野山(たかやさん)[セッションIPA]

四万温泉エール 高野山

出典:四万温泉エールファクトリーサイト

通常のペールエールの3倍のホップを使用して造ったセッションIPA。アメリカンホップを数種類配合することで、華やかなホップの香りとパンチのある苦味が広がるIPAらしさを引き出しています。
※限定醸造商品(ほぼ常時販売中)

四万温泉 御夢想(ごむそう)[柚子エール]

四万温泉エール 御夢想 柚子エール

出典:四万温泉エールファクトリーサイト

群馬県産の柚子をたっぷりと使って醸造した、口当たりのよいペールエール。マリスオッター麦芽をメインに、麦芽化していない小麦も使用。柚子の実をひとつひとつ手搾りし、「柚子の味がするビール」に仕上げています。
※限定醸造商品

四万温泉エール 四万[ブルーエール]

四万温泉エール 四万

出典:四万温泉エールファクトリーサイト

四万温泉の一番奥にある、奥四万湖の神秘的な青い水の色をイメージして造られたのが、「四万ブルー」の愛称で親しまれる「四万」。小麦と大麦麦芽をほぼ同量使用して、ヴァイツェン酵母で発酵。ホップの苦味を抑えた、飲みやすいビールです。
※限定醸造商品(ほぼ常時販売中)

美野原隧道(みのばらずいどう) 【りんごエール】

美野原隧道 りんごエール

出典:四万温泉エールファクトリーサイト

地元、中之条町内の特産品であるリンゴをたっぷり加えて仕込んだペールエール。1回の仕込み180リットルほどに対し、30キログラム以上ものリンゴを使用しています。リンゴの風味はほのかながら、飲みやすくさわやかな後口に仕上がっています。

四万温泉エール 木の根宿(きのねじゅく)[生姜ペールエール]

四万温泉エール 木の根宿

出典:四万温泉エールファクトリーサイト

中之条町内の農園で生産された生姜で仕込んだ、ジンジャーペールエール。生姜とエールの相性は抜群で、生姜の香りと辛味がしっかりと感じられるインパクトある1本です。

「四万温泉エール」は、「わしの屋酒店」で直売しています。店内では生ビールも提供しているので、現地に足を運んでみてはいかがでしょう。

「四万温泉エール」は、地元愛あふれるマイクロブルワリーによって生み出された、個性豊かなクラフトビール。良質の水とこだわりの材料で醸造し、1本ずつていねいに瓶詰めされているので、現地を訪れた際にはぜひ、温泉を堪能しながら、こだわりの味をたのしんでみてください。

製造元:四万温泉エールファクトリー
公式サイトはこちら

直売所:わしの屋酒店
群馬県吾妻郡中之条町大字四万3894-1
TEL.0279-64-2608
公式サイトはこちら

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