瓶ビールは何ミリリットル?瓶の容量や容器による味わいの違いを解説!

瓶ビールは何ミリリットル?瓶の容量や容器による味わいの違いを解説!
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ビール好きにはとてもなじみ深い「瓶ビール」。しかし、種類や容量など、意外と知られていないことも多いようです。今回は、瓶の種類や缶ビール・樽詰めビールとの味わいの違い、さらに国内外の瓶ビール事情についてもご紹介します。

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ビール瓶にはどんな種類がある?

ビール瓶にはどんな種類がある?

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瓶ビール普及の歴史

世界で瓶ビールが普及したのは、ビールが世界中に広まった19世紀ごろのことです。遠隔地への輸送が活発化したことに加えて、低温殺菌法が考案されてビール瓶での長期保存が可能になったこと、瓶の口を密閉できる王冠が発明されたことなどが後押しして、瓶ビールが急速に広まっていきました。

一方、日本国内では、1888年(明治21年)に品川硝子製造所が国内で初めてビール瓶を製造したことで、瓶ビールが普及します。それまで、瓶ビールは高価な輸入品で庶民は手が出せませんでしたが、ビール瓶の国産化によって値段が下がり、大正から昭和にかけて一般家庭でも飲まれるようになっていったといわれています。

日本国内の大手ビールメーカーの瓶ビールの容量はおもに3種類

日本の大手ビールメーカーの瓶ビールは、大瓶・中瓶・小瓶の3種類が流通しています。容量などは以下のとおりです。

【大瓶】

容量633ミリリットル。1940年(昭和15年)の酒税法改正時に、当時市販されていた大瓶の最少の瓶の容量3.51合(約633ミリリットル)に統一されたことに由来しています。

【中瓶】

容量500ミリリットル。1957年(昭和32年)に、宝酒造がちょうど100円になる500ミリリットルの瓶を販売し、各社がこれに追従したことで、統一規格として定着していきました。

【小瓶】

容量334ミリリットル。大瓶と同様に、最少の容量に合わせて規格が統一されました。

なお、ビール瓶の材質や形状はメーカーによって異なります。

日本の大手メーカーのビール瓶はリターナブル瓶が主流

アサヒビール、キリンビール、サッポロビール、サントリー、オリオンビールの大手5社は、おもにリターナブル瓶を使用しています。リターナブル瓶とは、使用済みの瓶を再使用するために、返却や回収できる瓶のこと。年に3回転の使用頻度で、8年ほどの耐久性があるといわれています。

リターナブル瓶の空瓶は、購入した店舗に持っていくと、回収、および1本につき5円を返却してくれる場合があります。ただし、回収が義務化されているわけではないので、返却する前に店舗への確認が必要です。

なお、商品によっては、1回使い切りで資源(カレット)となる、ワンウェイ瓶が使われています。

瓶ビール、缶ビール、樽詰めビールの味わいは違うの?

瓶ビール、缶ビール、樽詰めビールの味わいは違うの?

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瓶ビールと缶ビールの味わいは異なる?

瓶ビールも缶ビールも、銘柄が同じであれば中身は同じです。当然、味わいも同じはず。しかしながら、「瓶と缶では味が違う」という声もあるようです。これには、少なからず飲み方が関係しています。

瓶ビールはたいていグラスに注いで飲みますが、缶ビールは多くの場合そのまま飲みます。缶から直接飲むと泡が立たず、炭酸ガスもほとんど抜けないため、グラスに注いだときと比べて炭酸の刺激や苦味などが強く感じられます。そのため、瓶と缶ではビールの味が違って感じられることがあるのではないかと考えられています。

瓶ビールも缶ビールも、グラスに注いで飲めば「味が違う」と感じることはあまりないはずなのですが、ビジュアルや持った際の質感などもふくめ、飲む側の心理的な影響が大きいのかもしれません。

また、瓶ビールや日本酒には茶色い瓶やグリーンの瓶が多いですよね。ビールや日本酒は直射日光や蛍光灯の紫外線を浴びると品質劣化が進み、美味しさが損なわれてしまいます。その影響を少しでも軽減させる効果があるのが茶色やグリーンの瓶だと言われています。

瓶ビールよりも樽詰めビールのほうがおいしい?

家庭で飲む瓶ビールとお店で飲む樽詰めビールでは、「お店で飲むほうがおいしい」と感じている人が多いかもしれませんが、容器が瓶であろうと樽であろうと、やはり銘柄が同じなら中身も同じです。それでも「お店で飲むビールのほうがおいしい」と感じられるのは、お店側がビールの品質を適切に管理しているからです。

また、適正なガス圧で清潔に管理されたビールサーバーから、適切に洗浄されたグラスにビールを注ぐと、クリーミーな泡を作れます。きめ細やかな泡は口当たりをよくするほか、炭酸が抜けたり味が変化したりするのを防ぎ、ビールのおいしさを長く保つのに役立ちます。そのため、泡は、お店のビールをおいしいと感じるひとつの要因だと考えられています。

なお、家庭で飲む瓶ビールでも、注ぎ方を工夫したり、家庭用のビールサーバーを使ったりすれば、お店で飲むのに近い味わいをたのしむことができるので、ぜひ研究・チャレンジしてみましょう。

海外の瓶ビール事情

海外の瓶ビール事情

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ドイツはデポジット制の瓶ビールが主流

海外の瓶ビールについても見ていきましょう。

ビールの本場ドイツでは缶ビールは少数派。家庭用ビールの、なんと約90%が瓶ビールであるといわれています。瓶には8セント(約12円)の預かり金(デポジット)が課せられていて、お店に瓶を返却するとお金が戻ってくる仕組みになっています。なお、回収された瓶は洗浄されて、40~50回ほど再利用されるそうです。

ビールを飲んだあとに瓶を返却するのは、ドイツの人たちにとっては当然のことで、「瓶は捨てるものではない」という意識が定着しています。なお、ドイツではビール瓶だけでなく、ミネラルウォーターや炭酸飲料水などの使い捨て容器にもデポジット制が導入されています。

日本では、持ち運びやゴミ捨てがラクな缶ビールが家庭用ビールの主流ですが、ドイツではこのような事情・国民意識のため、缶ビールがほとんど普及していないのですね。

アメリカでは瓶ビールのラッパ飲みもOK

日本では、瓶ビールはグラスに注いで飲むのが基本ですが、アメリカでは、瓶ビールをラッパ飲みしている場面を見かけることがあります。アメリカではグラスに移さず、瓶から直接飲むのもひとつのスタイルなのです。

また、アメリカで広く流通している「ロングネック」と呼ばれる355ミリリットル瓶は、サイズや形がラッパ飲みに適しているといわれています。瓶から直接飲むと炭酸が抜けにくく、よりダイレクトにビールの味わいをたのしめるのも魅力です。

ただし、いつでもラッパ飲みをしてよいわけではありません。バーなどで立ち飲みする場合はカジュアルにラッパ飲みでもOKですが、レストランなどで着席して飲む場合など、提供される場所が変わればビールの飲み方も変わります。とくにフォーマルな場では、テーブルに小瓶が運ばれてきても直接口をつけて飲むのはNG。グラスが出てくるのを待って、そこに注いで飲むのがマナーですよね。

瓶ビールについて深く知ると、改めて瓶ビールを飲みたくなってきますね。次からはぜひ瓶そのものにも注目して、おいしい瓶ビールをより深くたのしんでみてください。

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