ワインの分類を知って、ワイン選びに役立てよう!

ワインの分類を知って、ワイン選びに役立てよう!
出典 : Anton Balazh/ Shutterstock.com

ワインの分類方法を知っていますか? ワインは赤、白、ロゼといった見た目の色による分類のほかにも、さまざまな観点から分類されます。ワインの分類方法を知っておくと、ワイン選びの参考になるかもしれません。ここではざっくりと、おもなワインの分類の仕方を紹介します。

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ワインの分類方法1:見た目の色による分類

ワインの分類方法1:見た目の色による分類

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赤・白・ロゼワインは色だけでなく原料や製造法も違う

ワインの分類のうち、赤・白・ロゼといったワインの色による分類は、もっともわかりやすい分類の仕方といえるでしょう。
ただし、「見た目の色による分類」という表現は、じつは正確ではありません。赤ワインと白ワイン、ロゼワインは、色だけでなく、原料となるブドウや製造法も異なります。その違いを見ていきましょう。

【赤ワインの原料と製造法】

赤ワインの場合、黒ブドウを使用し、果皮や種子を果汁と一緒に発酵させて造られます。
果皮に含まれるアントシアニンや種子に含まれるタンニンによって引き出される赤い色と渋味が、赤ワインの大きな特徴です。

【白ワインの原料と製造法】

白ワインは、おもに白ブドウの果汁のみを使用して造られますが、まれに黒ブドウを原料する場合もあります。
ブドウ果汁には赤い色素のアントシアニンがほとんど含まれないため、黄色味を帯びた色調になります。また、ポリフェノール類も多くは含まないため、渋味も少なく、フレッシュな酸味と香りが特徴です。

【ロゼワインの原料と製造法】

ピンク色の美しい色合いが特徴のロゼワインは、黒ブドウのみから造る製法と、黒ブドウと白ブドウを混ぜて造る製法があります。
日本では赤ワインや白ワインほどポピュラーではないかもしれませんが、ロゼワインは味わいの幅が広く、料理にも合わせやすいワインです。

ワインの分類方法2:製造法による分類

ワインの分類方法2:製造法による分類

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ワインは製造法による分類で4種類に大別される

ワインの分類方法のひとつに、製造法による分類があり、大きく4種類に分けられます。赤・白・ロゼの分類でも、それぞれ製造法が異なりましたが、こちらの分類は、より大きな括りとなります。

【スティルワイン】

炭酸ガスを含まないワインのこと。一般的な赤・白・ロゼワインは、すべてここに含まれます。

【スパークリングワイン】

炭酸ガスを含んだ発泡性ワインの総称です。フランスの「シャンパーニュ」が有名ですが、国や地域によって、それぞれ製法や名前が異なります。

【フォーティファイド・ワイン】

「酒精強化ワイン」とも呼ばれ、シェリーやポートワインなど、ワインにアルコールを加えて全体のアルコール度数を高めたものです。

【フレーバード・ワイン】

スティルワインに薬草や果汁、甘味料やスパイスなどを加えて風味づけしたものを指します。

ワインの分類方法3:産地による分類

ワインの分類方法3:産地による分類

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ワインの産地は「旧世界」と「新世界」に分けられる

ワインは産地によって味わいが大きく異なるため、フランスワイン、イタリアワインなど、産地による分類もあります。
より大きな括りとして、「旧世界(オールドワールド)」と「新世界(ニューワールド)」という区分もあります。この呼び方は、大航海時代にヨーロッパ人が新たに発見した大陸を「新世界」と呼んだことに由来し、旧世界は古くからワインを造ってきたヨーロッパ諸国、新世界は大航海時代以降にワイン造りが開始されたアメリカやチリ、ニュージーランド、オーストラリアなどを指します。
ごく大まかに言えば、旧世界のワインは伝統的で格式高いイメージが強い傾向があり、新世界のワインは値段が手頃で初心者にも親しみやすい傾向があります。

ワインは国ごとに異なる特徴が! ワインと原産国の関係とは?

ワインは産地ごとに格付けがある

ワインの分類には、国や地域ごとに定められた格付けによるものもあります。
たとえばフランスの場合、ワインは特定の産地で生産される上級ワインである「AOP」、生産地域を表示できるテーブルワイン「IGP」、特定の生産地域の表示がない「テーブルワイン」の3カテゴリーに分類されます。上級のワインほど、品質評価の基準が厳しくなるだけでなく、産地の個性を現したワインであることが求められるのだとか。
フランスに限らず、イタリアやドイツ、スペインなどでも独自の基準にもとづく格付けがあり、調べてみると、それぞれの国や地域の考え方でワインの奥深さが垣間見れるかもしれません。

ワインは、製法や色、産地や格付けなど、さまざまな方法で分類できます。ワイン初心者の人は、このような分類も参考にしながら、自分好みのワインを選べるようになるとよいですね。

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