ワインと焼肉のペアリング! 肉の旨味を引き出す鉄則
ワインと焼肉は、「赤ワインには肉料理」と言われるように、定番の組み合わせのひとつ。「ワインも焼肉も大好き」という人にとっては、天国のようなペアリングです。今回は、ワインと焼肉が好相性な理由や、焼肉に合うワインの選び方について紹介します。
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ワインと焼肉は相性抜群
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ワインをたのしむうえで、料理との組み合わせは重要テーマ
ワインの産地であるフランスやイタリアでは、ワインと料理の組み合わせは常に考えられてきました。「赤ワインには肉料理、白ワインには魚介料理」とよく言われますが、これはワインと食事の組み合わせのなかでも定番中の定番です。
赤ワインと肉料理が好相性な理由
「赤ワインには肉料理が合う」と言われるのには、しっかりとした理由があります。
料理のおいしさは、旨味、甘味、塩味、酸味、苦味、渋味などの味覚のバランスによって生み出されるもの。このうち、肉には旨味と甘味が含まれ、赤ワインには渋味成分であるタンニンが多く含まれています。
つまり、肉料理に赤ワインを添えると、味覚の要素が3つ揃うため、相性がよいというわけです。そして、これは焼肉とワインの組み合わせにも同じことが言えます。
肉料理のなかでも、焼肉ならではのワイン選びが大切
ただし、欧州の肉料理であるステーキや煮込み料理と、日本の焼肉とでは、肉の調理方法も味わい方も異なります。
ステーキや煮込み料理は、旨味を内側に閉じ込めるようにじっくりと火を通し、咀嚼しながら旨味を味わうのが特徴。一方、焼肉は肉を直火でさっと炙り、タレなどを付けて食べるため、口に入れた瞬間から肉汁とタレの旨味がダイレクトに味覚を刺激します。
このように、同じ肉料理でも味わい方に違いがあるため、焼肉にあったワイン選びがポイントになってきます。
ワインを焼肉に合わせるなら、赤かスパークリングが鉄板
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さまざまなワインのなかで、焼肉に合うのはどのワイン?
ワインには赤ワインに白ワイン、ロゼワインやスパークリングワインなど、さまざまな種類があります。どのワインが焼肉との相性がよいのか、詳しくみていきましょう。
赤ワインの豊かな果実味が焼肉に最適
焼肉の持つ、ストレートな肉の旨味に負けることなく調和するワインは、ふくよかな果実味とスパイシーな風味を持つ赤ワインです。
ポイントは、渋味が強すぎないこと。焼肉は脂身やタレの甘味が強いため、タンニンが多すぎるとワインの渋味が強調され、心地よい余韻をたのしめなくなるためです。
焼肉には赤のスパークリングワインを合わせたい
さわやかな余韻を味わいたいときにおすすめなのが、赤のスパークリングです。
赤ワインの芳醇さがありつつ、泡の爽快さがすっきりとした切れ味をもたらします。よく冷えたスパークリングはのどごしもよいため、熱々の焼肉との相性もばっちりです。
焼肉店のドリンクメニューに赤のスパークリングがあったら、ぜひ試してみてください。
ワインの種類別・肉の部位とタレの組み合わせ
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ワインだけでなく、焼肉にも幅広い種類が
ワインと同様に、焼肉にもいろいろな部位やタレがあります。部位とタレとの相性も、ワイン選びの重要なポイントです。
白ワインと合うのは、タンや豚トロなど塩・レモンで味わう焼肉
シンプルに塩やレモンでいただく牛タン塩や豚トロなどは、やや酸味のある、辛口の白ワインとの相性が抜群です。
キリッと冷えた白ワインの酸味が、タンや豚特有の食感を活かしてくれます。シマチョウなどの脂身の多いホルモンも、白ワインでさっぱりといただくのがいいでしょう。
もっとすっきりいただきたい場合は、白のスパークリングがオススメ。とくに牛タン塩などは最初に食べる場合が多いですから、キレがよく、あと味がさわやかなスパークリングはぴったりです。
赤ワインに合うのは、個性が強く、ジューシーな部位
同じ塩でも、ホルモンやレバーなどクセが強い肉には、丸みのある赤ワインのほうが合うようです。適度に酸味のある、ミディアムボディの赤ワインを選ぶとよいでしょう。
ロースやカルビ、ハラミなどのジューシーな肉をタレでいただく場合も、やはり赤ワインがオススメ。肉の脂が適度なタンニンの渋味によって切られ、ほどよい旨味が残ります。
また、味噌ダレなど強い味わいのタレには、果実味のある赤ワインや、甘味とさわやかさのあるロゼがおすすめ。タレの味の強さを支えつつ、あと味をすっきりとまとめてくれます。
飲み物にワインを揃えている焼肉店は徐々に増えているようです。焼肉とワイン、それぞれの味わいの特徴を押さえておけば、ワインと焼肉の両方をおいしくいただけます。今回紹介したポイントを参考に、ぜひ焼肉店でワインを堪能してみてください。