焼酎の飲み方あれこれ! さまざまな飲み方ごとのポイントを知ろう

焼酎の飲み方あれこれ! さまざまな飲み方ごとのポイントを知ろう
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「焼酎の飲み方」と聞いて、どんな飲み方を思い浮かべるでしょうか? ストレート、ロック、お湯割りなど、好みや銘柄、シチュエーションなどに応じて、さまざまな飲み方がたのしめるのも焼酎の大きな魅力。ここでは、焼酎のさまざまな飲み方と、それぞれのポイントを紹介しましょう。

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焼酎の飲み方はじつにさまざま

焼酎の飲み方はじつにさまざま

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焼酎の飲み方は、ストレートやロック、水割り、お湯割りなど多種多様です。
焼酎本来の味や香りをたのしみたいのであれば、やはりストレートで。冷やすことで引き締まるキレを味わいたいならロックで。アルコール度数を抑えながら、ゆっくり味わうなら水割りで。温度を上げるとともに立ち上がってくる香りをたのしみたければお湯割りで、といったように、焼酎をどうたのしみたいかによって飲み方は変わります。
これだけ幅広いたのしみ方ができるのも、焼酎の大きな魅力のひとつと言えるでしょう。

焼酎には地域ごとの特徴がありますが、焼酎の飲み方にも、その地域の焼酎に合わせた、地域ごとの定番の飲み方があります。
たとえば鹿児島の薩摩焼酎(芋焼酎)は、その特徴的な香りを存分にたのしめるお湯割りが定番。同じ鹿児島でも、とくに若い世代には、独特の甘味と香味を味わえるよう、ストレートやロックが好まれているようです。
一方、熊本の球磨焼酎(米焼酎)は、繊細な香りをたのしめるようロックが推奨される銘柄が多く、長崎の壱岐焼酎(麦焼酎)は、お湯割りにすることで香ばしさが引き立ちます。

最近では、焼酎造りにおいて、あらかじめ飲み方を想定して最適な酒質を決定する造り手も増えているようです。その場合、焼酎のラベルや製造元のホームページなどに、その銘柄におすすめの飲み方が紹介されていることが多いので、参考にするとよいでしょう。

焼酎の飲み方指南1 焼酎をロックや水割りでたのしむ

焼酎の飲み方指南1 焼酎をロックや水割りでたのしむ

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焼酎の飲み方はさまざまですが、なかでも定番と言えるのがロックではないでしょうか?
焼酎が氷によって冷やされることで、そのまま飲むよりも甘味が引き締まり、キレが増すことはよく知られています。また、グラスのなかで少しずつ氷が溶けて焼酎と混ざり合うことで、ストレートに近い状態から水割りになるまでの、味の変化もたのしめます。

焼酎をロックでたのしむ際のポイントは、すぐに水っぽくならないよう、氷を溶けにくくすること。
グラスをあらかじめ冷やしておくのがおすすめですが、最初にグラスに氷だけを入れて軽く回して、溶けた水を捨てるだけでも、グラスの温度を下げることができます。また、氷も大きめの市販のものを使えば、溶け方がゆっくりになります。

焼酎の注ぎ方は、焼酎が氷の表面に当たるように意識することがポイント。これだけで、焼酎のよい香りが立ちやすくなります。その上で、グラスを軽く振りながら氷を回転させると、氷と焼酎がよくなじみます。グラスを揺らすたびに、大きめの氷とグラスがぶつかって奏でる音も、ロックの味わいのひとつです。

水割りにする際のポイントは、先に焼酎をグラスに入れ、後から水を注ぐこと。水は焼酎よりも比重が高いので、こうすることで自然に対流が発生して混ざりやすくなります。

焼酎の飲み方指南2 焼酎をお湯割りでたのしむ

焼酎の飲み方指南2 焼酎をお湯割りでたのしむ

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焼酎の飲み方について、「ロックよりもお湯割りが王道」という人は、豊かな香りが特徴的な芋焼酎やそば焼酎の愛好家が多いようです。
焼酎に限らず、一般的にお酒は温めることで香りが広がるとされていて、芋焼酎の力強くてやさしい香りや、そば焼酎の風味豊かな香りをたのしむには最適です。
もちろん、米焼酎の吟醸酒を思わせるような華やかな香りや、麦焼酎の香ばしい香りも、お湯割りによってさらに引き立ちます。

お湯割りをたのしむためのポイントは、先に60〜70度くらいのお湯を注ぎ、その上に置くようなイメージで焼酎を足します。先にお湯を注ぐことでグラスが温まり、対流効果が促進され、焼酎とお湯がよくなじむからと言われています。
また、お湯を先に入れると、グラスのなかでお湯の温度も下がって適温になり、アルコールのツンとした刺激も抑えられ、マイルドに感じられるのもメリットです。

焼酎とお湯の割合はお好み次第。一般的には6:4(ロクヨン)が目安と言われていますが、焼酎を増やして7対3(シチサン)、お湯を増やして5対5(ゴーゴー)など、お好みで調整しながら、自分にとって最適な香りと味のバランスを探してみましょう。

焼酎の飲み方指南3 焼酎を前割りでたのしむ

焼酎の飲み方指南3 焼酎を前割りでたのしむ

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焼酎の飲み方で、お湯割りや水割りは知っていても、「前割り」というのは聞いたことがないという人もいるかもしれません。

前割りは、芋焼酎の本場である鹿児島や宮崎で古くから伝わる、地元秘伝の飲み方です。といっても特段、難しいものではなく、前もって焼酎と水を混ぜておき、しばらく(最低でも一晩)寝かせておいてから飲むというもの。寝かせることで焼酎と水がなじみ、普通に水割りで飲むよりも、まろやかな味わいがたのしめます。

鹿児島や宮崎では、来客を迎える際に、あらかじめ焼酎を前割りにしておくのがポピュラーなおもてなしなのだとか。
近年では、メディアなどで紹介される機会も多く、この飲み方が全国的に知られるようになっています。なかには製造元自らが、相性のよい水で前割りにした商品を販売しているケースもあります。

前割りした焼酎は、そのままでもおいしく飲めますが、本場では弱火でぬるめに温めて飲むのが定番なのだとか。温度を高くし過ぎると、せっかくの香りや旨味が飛んでしまうので注意が必要です。人肌に温めた前割焼酎ならではの、ふっくらとした香りとまろやかな味わいをたのしんでください。

焼酎の飲み方指南4 焼酎をさまざまな割り方でたのしむ

焼酎の飲み方指南4 焼酎をさまざまな割り方でたのしむ

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焼酎の飲み方は、これまで紹介した以外にもさまざまなものがあります。
焼酎を炭酸で割って焼酎ハイボールにしたり、ウーロン茶割りにしたりと、各種の飲み物と合わせれば、お好み次第で多種多様なたのしみ方ができます。

焼酎は蒸溜方法によって「乙類焼酎」と「甲類焼酎」とに分けられます。
単式蒸溜による乙類焼酎は、芋、麦、米など原料ごとの味わいがはっきりするため、割り方によっては、かえって風味を損ねることもあります。お湯割りや水割り、ソーダ割りなど、焼酎の味わいに影響を与えない飲み物と割るのが好まれます。
一方、連続式蒸溜による甲類焼酎は、クセの少ないクリアな味わいが持ち味のため、緑茶やウーロン茶などのお茶類、レモンやグレープフルーツなどの果汁、さらにはジュースやコーラと、さまざまな飲料で割ってたのしめます。

なかでも近年、健康に気を使う人に人気なのが、トマトジュース割りやウコン茶割りです。
トマトはビタミンやミネラルをバランスよく含んでいて、酸化を防ぐとされる栄養素「リコピン」も豊富。加えて、トマトの甘酸っぱさが焼酎の味わいを引き立てます。
ウコンはカレーに使われるスパイス、ターメリックとしても知られ、ポリフェノールの一種「クルクミン」という黄色い色素を主成分としています。食欲増進や肝機能を助ける効果があると言われ、さっぱりとした飲み口がたのしめます。

焼酎の飲み方は、じつに多種多様。お好みの焼酎銘柄を探すと同時に、その銘柄に合った最適な飲み方を探してみるのも、焼酎のたのしみ方。自分にとってベストな焼酎の飲み方を、じっくりと追求してみてはいかがでしょう。

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