【人気の地ウイスキー】「長濱ニューメイク」は蒸溜したての荒々しさをたのしめる、まさに“原酒”
「ニューメイク」とは、まだ熟成や調整を施す前の、蒸溜したてのウイスキーの原液のこと。ウイスキー造りの原点を感じさせる、ニューメイクの味わいをたのしんでもらおうと商品化したのが「長濱ニューメイク」です。その魅力を紹介しましょう。
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「ニューメイク」とは、蒸溜したてのウイスキーの原液
出典:長濱蒸溜所サイト
「ニューメイク(ニューメイク・スピリッツ)」とは、「ニューポット」とも呼ばれ、ポットスチル(蒸溜釜)から得られるウイスキーの原液を指します。
通常のウイスキー造りでは、この原液に加水してアルコール度数を調整した上で、樽のなかで数年掛けて熟成された後に、ようやく瓶詰め、出荷されます。
通常、ウイスキー造りの世界では「原酒」といえば、樽に貯蔵された瓶詰め前のものを指しますが、そのさらに原型となるニューメイクこそ、文字通り「原酒」といえるかもしれません。
ニューメイクは、まだ調整や熟成を経ていないため、ウイスキーのような琥珀色ではなく、アルコール本来の透明な液体です。
本来なら商品として提供されることはありませんが、近年では、ウイスキーとして完成される前の、荒々しい原液ならではの味わいをたのしんでもらおうと、ニューメイクを瓶詰めして商品化する動きが広がりつつあります。
その1つが、琵琶湖のほとり、長浜にある「長濱蒸溜所」で造られる「長濱ニューメイク」。1回あたりの生産量は約100リットルという、国内最小規模のポットスチルから得られた、アルコール度数59度の原液をそのまま瓶詰めしたものです。
ポルトガル製のポットスチルは、内部の液体が銅に触れやすいようひょうたん型。容量の小ささもあって、繊細かつ贅沢な味わいを生み出し、熟成を経ていないがゆえの荒々しい味わいをためしめます。
「ニューメイク」を商品化した、地ビールメーカーの挑戦
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ニューメイクをそのまま商品化するという、大胆な挑戦を始めたのは、長濱蒸溜所を経営するクラフトビールメーカー、長濱浪漫ビール(株)です。
同社は、びわ湖の北部に位置する歴史情緒豊かな地、長浜において1996年に誕生。以来、約20年にわたり、地域の企業や市民からの支援のもと、この地を代表するクラフトビール造りを続け、醸造所に併設する直営レストランやオンラインショップで提供しています。
そんな長濱浪漫ビールが、地ビール造りに続く新たな挑戦として、ウイスキーの製造免許を取得したのは2016年のこと。「長浜の地で造られたウイスキーを、100年後も多くのウイスキーファンに喜んでもらいたい」と、レストランの敷地内にポットスチルを設置し、長浜ならではの地ウイスキー造りに取り組み始めました。
同年末にはウイスキーの蒸溜がスタートし、商品化第1号として、ニューメイクを使ったハイボール「長濱ハイ」をレストランで提供開始。地元産の獅子柚子で風味づけした独特の味わいで、人気メニューとなっています。
その翌年には、いよいよニューメイクを商品化。ドイツ産のモルトと、英国産のピートモルト、そしてアメリカ産の酵母を原料に、小規模蒸溜ならではの緻密な作業で生み出したウイスキーの原液を、「長濱ニューメイク59°」として販売。限定生産というプレミア感もあって、全国のウイスキー好きから注目を集めました。
「ニューメイク」商品を次々とラインナップ
出典:長濱蒸溜所サイト
ニューメイクの商品化はウイスキーファンのあいだで大きな反響を呼び、熟成後のウイスキーを樽単位で購入できる「カスクオーナー」を発表したところ、2017年度分はまたたく間に完売となりました。
その後も長濱蒸溜所の創意工夫は続き、その成果を次々とニューメイク商品として発表。現在では、「長濱ニューメイク59°」に加えて、4商品がラインナップされています。
いぶしたモルトを多めに用いて、ほのかなスモーキーさを感じさせる「長濱ニューメイク59° ライトリーピーテッド」。ピートの香りをより力強くした「長濱ニューメイク59° ピーテッド」。そして最もピート香の強いモルトを使用した「長濱ニューメイク59° ヘビーリーピーテッド」と、それぞれ独特の個性があります。
これらニューメイク商品は、ネット販売のほか、併設のレストランでもたのしめます。店内では、ビール醸造設備とウイスキー蒸溜設備を間近に見ることができ、ライブ感を存分に味わいながら、まさにできたてのニューメイクをたのしめます。
「長濱ニューメイク」を口にすれば、「これが熟成を経て、本当のウイスキーになればどれほどのおいしさだろう」と、まだ見ぬ「長濱ウイスキー」への期待が膨らむはず。それもまた、製造元の深い戦略なのかもしれません。
製造元:長濱浪漫ビール株式会社 長濱蒸溜所
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運営・販売元:長濱浪漫ビール株式会社
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