カクテル「アレキサンダー」にナツメグは入れるべきか?

カクテル「アレキサンダー」にナツメグは入れるべきか?
出典 : smspsy/shutterstock.com

甘い口当たりながらアルコール度数の高いカクテルとして知られる「アレキサンダー」。映画『酒とバラの日々』でストーリーを決定づけるカクテルとして登場し、知名度が高くなりました。じつはこのカクテル、ナツメグを入れるか否かでときどきバーテンダーの間で議論の的になるのです。

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ナツメグを入れる派の主張は?

ナツメグを入れる派の主張は?

Julia Sudnitskaya/shutterstock.com

オーセンティック・バーでアレキサンダーを注文すると、目の前でナツメグをすりおろしてカクテルに入れるバーテンダーを見ることがあります。手慣れた仕草で、さも当然のように入れるので、アレキサンダーとはナツメグを入れるものだと思ってしまいますが、じつはナツメグを入れるのは日本だけのようです。

アレキサンダーは生クリームを使うのですが、終戦直後の日本では質の悪い生クリームが出回っていました。そのため生クリームの生臭さが強烈で、臭いに耐えられなかった人も多かったと言います。そこで、臭み消しのために使われたのがナツメグでした。

現代では生クリームの品質も向上したため、不快な臭みを感じることは少なくなりました。わざわざナツメグを入れなくても、おいしいアレキサンダーが飲めるわけです。

ナツメグの有無を決めつけないのが本当のツウ

ナツメグの有無を決めつけないのが本当のツウ

xpixel/shutterstock.com

アレキサンダーにナツメグを入れるか否かの解釈は、バーテンダーによって異なります。生クリームの臭みを消す必要もなく、かえってナツメグ独特の香りが苦手という人もいるため、あえてナツメグを抜くようオーダーする人も増えました。

筆者の経験上、オーセンティック・バーのほうがナツメグを入れるバーテンダーが多いように感じます。ただ、複数のバーやバーテンダーに聞いても、ナツメグを入れることが絶対の正解ではなく、店や人ごとに考え方が異なっていました。

ナツメグを入れるアレキサンダーのレシピ

さて、アレキサンダーのレシピを見てみましょう。ナツメグは臭み消しと独特な苦味が特徴。アレキサンダーの甘味が強すぎると感じるなら、ナツメグの量でバランスを整えるとよいでしょう。

<レシピ>ナツメグを入れるアレキサンダー

【材料】

ブランデー…30ml
クレーム・ド・カカオ…15ml
生クリーム…15ml
ナツメグ…適量

【作り方】

1.ブランデー、クレーム・ド・カカオ、生クリームをシェーカーに入れてシェーク。
2.カクテルグラスに注いだら、すりおろしたナツメグを浮かべて完成!

生クリームも入っているため、甘く飲みやすいのですが、アルコール度数は25度前後とやや高め。このカクテルが「レディ・キラー」と呼ばれるのもうなずけますね。

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