ビールのアルコール分の「分解時間」はどのくらい?計算する方法もご紹介!

ビールのアルコール分の「分解時間」はどのくらい?計算する方法もご紹介!
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ビールを飲んだ人の体内からアルコールが抜けるのに必要な時間(ビールのアルコール分の分解時間)をご存じですか?この記事では、アルコールの分解のしくみや、分解時間を計算する方法、分解に影響するさまざまな要因について紹介します。

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ビールが体内で分解されるまでには何時間かかる?

ビールが体内で分解されるまでには何時間かかる?

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ビールの分解時間を知る前に、まず、アルコールが体内で分解される仕組みをおさえておきましょう。

ビールなどのアルコール飲料を摂取した場合、血中のアルコール濃度が上昇します。この数値は酔いの程度を推定するための指標で、高ければ高いほど酔いが回っている証拠です。
血中アルコール濃度が一定のレベルに達すると、肝臓がアルコールを分解し始めますが、分解に要する時間には個人差があり、とくに性別による差が大きいとされています。350ミリリットル缶のビールを飲んだ場合の分解時間の目安で比較すると、成人男性は約2~3時間に対し、女性は3~4時間かかるといわれています。

同じ量のお酒を飲んでも、女性のほうがアルコールを分解するまでに時間がかかるのはなぜでしょう? その理由は、厚生労働省のホームページ「アルコールの吸収と分解」を見ると、
“アルコールは体内の水分のある所に拡散して分布します。女性は平均的な体重も軽いうえに体脂肪率が高く総水分量も少ないので、男性と同じ量のアルコールを摂取すれば血中アルコール濃度が高くなります。肝臓の大きさにも個体差が大きく、飲酒後のアルコール濃度の個人差が大きい背景です。”と記載されています。

引用:厚生労働省ホームページ「アルコールの吸収と分解」

ビールの分解時間を計算する方法

ビールの分解時間を計算する方法

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ビールの分解時間の目安は、簡単な計算式から算出できます。以下の計算式に体重と飲酒量と当てはめてください。

まず、1時間に分解できるアルコール量は「体重(キログラム)×0.1=A(グラム)」で計算できます。
次に、飲んだ純アルコール量は「飲んだビールの量(ミリリットル)×(アルコール度数÷100)×0.8(=アルコール比重)=B(グラム)」で計算できます。
BをAで割れば、飲んだ純アルコール量を分解するために要する時間が導かれます。

体重70キログラムの人が、350ミリリットルのビール(アルコール度数5%)を飲んだ場合で考えてみましょう。
1時間に分解できるアルコール量は70×0.1=7グラム。飲んだ純アルコール量は350×0.05×0.8=で14グラムとなります。
ここから、14÷7=2時間という分解時間が導かれるというわけです。

ビールの分解時間には個人差も

ビールの分解時間には個人差も

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ビールの分解時間を調べる計算方法を紹介しましたが、前述した計算式によって導き出された結果は、あくまで目安であって、個人差が大きいことを理解しておきましょう。
厚生労働省のホームページでは、“汗をたくさんかいたり、水をたくさん飲んだりすると、アルコールが速くぬけると勘違いしている人もいます。確かにわずかの量のアルコールは呼気(0.7%)、汗(0.1%)、尿(0.3~0.4%)からも排泄されますが、代謝のほとんどは肝臓で行われます。“と記載されています。

引用:厚生労働省ホームページ「アルコールの吸収と分解」

もともとお酒が弱い体質の人は、アルコールを分解する速度が遅く、目安よりも時間がかかる傾向があります。

また、アルコールの分解には肝臓の状態が関連しているため、その日の体調によっても変化します。いつもより酔いが回りやすい、二日酔いになりやすいと感じた場合は、肝臓が弱っている可能性を疑ったほうがよいかもしれません。

アルコールの分解時間は、体質や体調、飲酒時間など、さまざまな要因で変わることを忘れないようにしてください。あくまでも簡単な目安として参考にすることをおすすめします。

ビールの分解時間には個人差があります。体質や体調を把握したうえで、健康な飲酒ライフをたのしみましょう。

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