ウイスキーの熟成は自宅でもできる? できない?
ワイン好きの人なら、大切な一本をワインセラー(クーラー)に保管しながら飲むタイミングを見計らうことも多いと思います。では、ウイスキーは自宅でどのように保管するのがベストなのでしょうか? また、樽で長期熟成されたウイスキーを自宅でさらに熟成させることはできるのでしょうか?
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ウイスキーをおいしく飲むための保存方法
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ワインの場合は「ワインセラー」が市販されているので、ワイン好きの人が自宅で保存することはさほど難しくないように感じます。しかしながら、ウイスキーはそういった専用保管庫というのはあまり聞いたことがありません。では、ウイスキーはどのように保管するのがよいのでしょうか?
ウイスキーは、アルコール度数が高い蒸溜酒なのでワインほどデリケートではありませんが、高温多湿、紫外線、匂いが苦手です。直射日光が当たる窓際や、ガスコンロのそば、エアコンの温風が直接当たるような場所は避けてなるべく冷暗所に保管しましょう。
また、ワインのように瓶を寝かせず、立てて保管するのが基本。アルコール度の高いウイスキーは未開栓であれば長期保存も可能で、実際、法律で製造日や賞味期限表示は義務づけられていないことからも保存の効くお酒であることがわかります。
開栓後も基本的には同じですが、空気に触れてアルコール分が抜けて香味バランスも劣化していくので、なるべく早く飲んだほうがベター。ボトルの半分以下になるようなら小さなガラス瓶に移し替えると、より保存時に空気に触れることが少なくなるので安心です。
ウイスキーは保存中でも熟成するのか?
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長期熟成させるウイスキーですから、自宅で保存中によりよい状態に熟成するようにも思いますが、ガラスのボトルの中では基本的には熟成度は進みません。ボトリングされた時点がもっともよい状態と考え、開栓したら、なるべく早く飲んだほうがよいようです。
ただ、近年は自宅熟成をたのしむ製品も登場。蒸留所のような樽を模したミニ樽や木製のボトルが市販されており、そこに移し替えて熟成させるという方法も。飲み慣れたリーズナブルなウイスキーを自宅熟成してその変化を楽しむというウイスキー好きもいるようです。
古いウイスキーは飲んで大丈夫?
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強い紫外線に常時さらされたり、温度変化が激しいなど、よほど劣悪な環境でない限り、未開栓であれば基本的にはさほど劣化することはないといわれているウイスキー。年代もののウイスキーが家の物置から見つかるというケースもあるかもしれませんが、前述のような環境でなければ、意外と長持ちすることが多いようです。
色や香り、沈殿の有無を確認して明らかにおかしくなければ、もちろん飲むことは可能です。もし判断がつかず、かといって捨てるのも惜しいのであれば料理やお菓子づくりなどに使うのもひとつの手。ステーキやシチューなど肉料理に幅広く利用できますよ。