ワイン造りの起源は紀元前!!ギリシャ独自のワイン
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ギリシャ神話にも登場?! 紀元前3000年からワインは造られていた
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ギリシャはヨーロッパの国々の中でももっとも古くからワイン造りが行われてきた国です。紀元前3000年にはクレタ島やサントリーニ島でワインが取引されていた証拠が見つかっており、ギリシャ神話に登場するディオソニスは、芸術、歓喜、そして酒(ワイン)の神として、ワインの歴史上欠かせない存在として知られています。
長い歴史の中でワイン造りは独自の発展を遂げ、オスマントルコ時代に一時衰退するものの、第2次大戦後にギリシャの発展に並行するようにおもにブレンド用のワインの輸出が伸びました。
1990年代には技術革新が導入され、生産者たちの懸命な努力が実り、国際的にも評価されるワインが造られるようになりました。北部ギリシャ、テッサリア地方、イピロス地方、中央ギリシャ地方、ペロポネソス半島、サントリーニ島などのエーゲ海に浮かぶ島々と、産地も多岐に渡っています。
サヴァティアノなど土着のブドウ品種の宝庫
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ブドウ品種のバラエティがじつに豊かなギリシャ。固有品種だけでも300種にのぼり、その中には古代から伝わる貴重な品種も数多く見られます。
ギリシャでもっともポピュラーな白ブドウはサヴァティアノで、濃厚で強い香りとジューシーさを持つバランスのよさが特徴。松脂ワインのレッツィーナの主要品種です。
赤ワイン用の品種でギリシャを代表するのはクシノマヴロ。明るいルビー、しっかりした酸味とタンニン、骨組みを備え、熟成すると優れたワインとなります。若いうちはチェリーなど赤い果実の風味があり、ピノ・ノワールやネッビオーロと類似性があるとされています。
松脂の香りを付けた白ワイン「レッツィーナ」とは
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コルクがなかった古代ギリシャ時代、ワインを貯蔵する甕の蓋に松脂を塗って封をしていました。その松脂の香りが付いたワインのことをレッツィーナと呼びます。現在もヨーロッパではギリシャでのみ造られており、松の樹脂をティーバックのような袋に入れて醸造しています。独特の香りがあるため、好みが分かれますが、紀元前に思いを馳せながら味わってみるのもよいでしょう。
他の国とはちょっと違う個性あふれるギリシャワイン。ぜひ試してみてくださいね。