エールビールを味わう、香ばしいポーターとアルコール度数が高いスタウト

エールビールを味わう、香ばしいポーターとアルコール度数が高いスタウト

  • 更新日:

ポーターが生まれた理由

ポーターが生まれた理由

CapturePB/ Shutterstock.com

イギリスのビールといえば、エールビール(上面発酵)です。ペールエールは、1630年頃に造られていたといわれています。

18世紀に入ると、「ポーター」が登場します。当時、よく飲まれていたエールが3種類ありましたが、それをブレンドして飲むのが人気でした。毎回、注文ごとにブレンドをしていましたが、その人気ぶりをみたロンドンのパブのオーナー、ラルフ・ハーウッドが、1722年にすでにブレンドをした「エンタイア」というビールを販売しました。すぐ飲め、しかもお手頃な価格のこのビールは、当日の荷役運搬人(ポーター)たちの間で大人気に。そのため、このビールのことを「ポーター」と呼ぶようになったという説や、パブの樽が到着したときに「ポーター(届いた)」と叫んだためという説があります。ポーターには2種類あり、やや濃い茶色でコクのある「ブラウン・ポーター」と黒色でシャープな「ロブスト・ポーター」があります。リッチでクリーミーな泡、苦味とほのかな甘味が絶妙な味わいです。

ポーターの研究からできたスタウト

のかな甘味が絶妙な味わいです。 ポーターの研究からできたスタウト

Impact Photography/ Shutterstock.com

スタウトは、イギリスで人気を博したポーターが海を渡りアイルランドで進化したビールです。1778年に、アーサー・ギネスが考案、ポーターよりもアルコール度数の高い「スタウトポーター」を発売し、のちに「スタウト」と呼ばれるようになりました。

当時はビールの税金は麦芽にかけられていたため、アーサー・ギネスは麦芽化していない大麦を直接ローストして、原料に追加、ホップの苦味とは違う香ばしくてシャープな苦味のあるビールは、人気の的となります。

ちなみに、スタウトとは「強い」という意味。スタウトにもいくつか種類があり、「ドライスタウト、スイート・スタウト」、甘味とアルコール度数を高めた「フォーリンスタイル・スタウト」などがあります。

ポーターとスタウトの代表銘柄

ポーターとスタウトの代表銘柄

Anton_Ivanov/ Shutterstock.com

現在もイギリスやアイルランドのパブで人気のポーターとスタウト。日本で買える代表的な銘柄を紹介します。

◆スワンレイクビール・ポーター/新潟県
ワールド・ビア・カップでも各賞を受賞している人気のポーター。きめの細かい泡と濃い茶色、香ばしい香りに芳醇でリッチな味わい。飲みごたえのあるビールです。

◆ギネス・スタウト/アイルランド
スタウトといえばこれ!ベルベットのような細かい泡の口当たり、香ばしい香りは飲んだ人を至福の時間に連れていってくれます。真っ黒な見た目から想像するほど重くなく、飲めてしまいます。

ポーターもスタウトも、サーバーからゆっくりと注がれるときを待つのも醍醐味。機会があればパブのカウンターに座って、注がれる過程もたのしみたいですね。

おすすめ情報

関連情報

ビア検(日本ビール検定)情報

ビールの基礎知識
広告掲載について

ビア検(日本ビール検定)情報

イベント情報

おすすめ情報

Ranking ランキング

おすすめの記事