ワインをランク付けするパーカー・ポイントって何ですか?
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世界で最も有名なワイン評論家ロバート・パーカーとは
「パーカー・ポイント○点獲得!」というコメントを、ワインショップなどで見かけたことがあるのでは?パーカー・ポイントとは、100点満点でワインを評価する方法で、アメリカのワイン評論家、ロバート・パーカーJr.氏が編み出しました。
パーカー氏は1947年メリーランド州生まれ、ワイン好きが高じて78年にワイン小売業者向けのワイン情報誌「ザ・ボルチモア・ワシントンワイン・アドヴォケート(現ザ・ワイン・アドヴォケート)」を発行します。そこで用いられた彼の 100点法によるワインの評価は、それまでのワイン業界の常識を覆すほどの衝撃でした。
確かなテイスティング能力とスポンサーを持たない中立の姿勢で評価されるパーカー・ポイントは、ワインの価格に関係なく、公平なワインの選択に欠かせないものとなりました。高得点をつけられたワインは宣伝、広告なしで自然にワインが売れるので、パーカーは世界で最も影響力のあるワイン評論家といわれるようになりました。
パーカー・ポイントの採点方法とは?
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ではこのパーカー・ポイントについて詳しく見てみましょう。まず評価に値するワインであれば、すべて50点の持ち点が与えられます。それに次のような評価点が加えられます。
◆ワインの総合的な色と外見(1~5点)
◆アロマ(原料ブドウの香り)とブーケ(熟成してできた香り)の強さと複雑さ、清潔さ(1~15点)
◆風味の強さと調和・清潔さ、後味の深さと長さ(1~20点)
◆全体の質のレベル、また若いワインの場合は将来の熟成と進歩の可能性(1~10点)
これら全て最高点を獲得すれば100点が与えられます。
パーカー・ポイントで85点以上を獲得する割合は世界中のワインの中でわずか1%と言われています。90点以上の高得点ワインはさすがに高価なものが多いですが、88点以上で1000円代までのお値頃&高得点ワインをみつけたら、いちど試してみる価値はありそうです。
ちなみに、パーカー・ポイントが高いワインは、果実味が強く、樽熟成、特に新樽熟成風味が強い傾向があるといわれています。
2016年には日本酒の格付けも
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近年、人気が高まる「SAKE」に注目して、「ザ・ワイン・アドヴォケート」は世界初の日本酒の格付け評価を2016年9月1日に発表しています。パーカー・ポイントを元にした評価方式で、あらかじめ厳選した約800種の純米大吟醸酒、純米吟醸酒をテイスティング、100点満点で採点しました。その結果、78種類の日本酒に90点以上のポイントが与えられました。
ちなみに、上位3位は、【98点】三年熟成 純米大吟醸「亀の翁」(久須美酒造)、【95点】純米大吟醸「暁」(勝山酒造)、【95点】純米大吟醸「岩の井 山廃」(岩瀬酒造)となっています。お店でみかけたら、手に取って飲んでみたいですね。