ワインに氷を入れてもOK? かち割りワインというカジュアルな飲み方の魅力を徹底分析

ワインに氷を入れてもOK? かち割りワインというカジュアルな飲み方の魅力を徹底分析
出典 : JP WALLET / Shutterstock.com

「かち割りワイン」とは、ワインに氷を入れて飲むたのしみ方のこと。フランスのプロヴァンスでも、初夏から夏にかけて、とくに人気のあるスタイルです。ここでは、かち割りワインの概要や、氷を入れて飲むメリット、おいしいかち割りワインの作り方について紹介します。

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ワインに氷を入れるのはNGと考えている人もいるかもしれませんが、オン・ザ・ロックでたのしむ「かち割りワイン」という飲み方も人気です。

かち割りワインとは?

ロゼワインに氷を入れて

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「かち割りワイン」とはどのようなワインなのでしょうか。まずは基本情報からみていきます。

かち割りワインはロックでたのしむワインの飲み方

「かち割りワイン」とは、氷を入れてたのしむワインの飲み方。ワインに氷というと違和感を抱く人がいるかもしれませんが、暑い季節にぴったりのカジュアルな飲み方として注目を集めています。

氷を入れることで香りや味が薄くなったり、冷やすことで味がわかりにくくなるといった声もあり、本来の飲み方ではないという見方があるのも事実です。

一方で、氷を入れることでワインの苦味が和らぎ、飲みやすくなるというメリットもあります。なかには、冷やすことでスッキリとのどごしがよくなり、ワインをあまり飲み慣れていなかった人がワインをたのしむきっかけにもなったという声も。また、氷が溶けて適度に低くなったアルコール度数をメリットに挙げる人もいるようです。

とはいえ、「かち割りワイン」はいつでも好きなときにたのしめるものではありません。

ワインは本来適切な環境下で保管され、商品ごとの魅力が最大限に引き出される温度で供されるものです。レストランのように、多くの人がマナーを守ってたのしむ場所では、周囲に合わせてワインそのものの味わいをたのしむのが得策かもしれません。ホームパーティーや家飲み、屋外などのカジュアルなシーンなら、心おきなくかち割りワインをたのしめそうですね。

また、すべてのワインがかち割りワインに向いているわけでもありません。ワインはもともと、そのまま飲むために造られるお酒。「かち割りワイン」にするワインは、醸造家が飲み方まで想定して造り上げた高価なワインではなく、お手頃価格のものがおすすめです。カジュアルな席で、カジュアルにたのしめるのが「かち割りワイン」の魅力といえるでしょう。

「かち割りワイン」は濃厚なワインの香りや味をたのしむというよりは、オン・ザ・ロックにすることによって生まれる、スッキリと爽快な口当たりをたのしむ飲み方。夏の季節には、ワインの本場でもカジュアルにたのしまれているので、ぜひ一度試してみてください。

かち割りんワインを屋外で

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かち割りワインのルーツはワインの本場にあり!?

フランスやイタリア、スペインといったワインの本場にも「かち割りワイン」の文化があります。

「かち割りワイン」のルーツは定かではありませんが、世に広めたのはなんと、シャンパーニュ地方のメゾンで270年以上もの歴史を誇るモエ・エ・シャンドン。2015年の6月に世界で唯一の、氷を浮かべて初めて完成するシャンパン「モエ・エ・シャンドン アイス アンペリアル」を夏季限定で発売しました。

あらかじめ7〜8度に冷やし、口の広いワイングラスで大きめの氷を入れてたのしむ「モエ・エ・シャンドン アイス アンペリアル」は、まさに氷を入れることを前提に造られた「かち割りワイン専用」シャンパンとして注目を集めました。

かち割りワインのアルコール度数は低め?

氷を入れて飲む「かち割りワイン」は、グラスの氷が溶けていくにつれて、アルコール度数が変化します。氷を入れた瞬間は、味やアルコール度数にほとんど変化はありませんが、時間の経過とともに味が薄まり、それにともなってアルコール度数も低くなっていきます。

「かち割りワイン」のこの変化をメリットととるかデメリットととるかは飲む人次第です。氷で薄まって残念に思う人もいれば、薄まったくらいがちょうどいいと感じる人もいるでしょう。アルコールに強くない人や、夏の渇いたのどを潤すべくゴクゴク飲みたい人なら、おいしいと感じるかもしれません。

かち割りワインを英語にすると?

「かち割りワイン」は、ワインをオン・ザ・ロックで飲むということなので、英語にすると「wine on the rocks」、もしくは「wine on ice」といった表現になります。「on the rocks」はそのまま「氷の上に」という意味で、アルコール飲料を氷とともにたのしむ方法を指します。

英語圏のレストランやバーで、おもにウイスキーやブランデーをオーダーするときに使う表現ですが、「かち割りワイン」、つまり氷を入れたグラスで冷やしたワインをたのしみたいときにも、同じ表現でオーダーするとよいでしょう。

かち割りワインに合うのはどんなワイン?

赤ワインでかち割りワイン

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ワインには赤、白、ロゼといった種類があり、基本的にどれも「かち割りワイン」としてたのしむことができます。ここでは選び方のポイントをみていきましょう。

しっかりとした味わいの赤ワイン

暑い季節に飲むのにおすすめしたいのは、しっかりとした味わいの赤ワイン。なかでもアルコール度数が高めの赤ワインは度数が低いものに比べて、氷が溶けても薄まりにくいので、夏場にはとくにおいしくいただけます。

タンニンを多く含む赤ワインは冷やすことで渋味が強調されやすいといわれていますが、氷でさらに冷やすことで、タンニンや酸味が引き締まり、スッキリとした味わいがたのしめます。

しっかりとした味わいの赤ワインというと高価な印象を抱く人もいるかもしれませんが、なかにはお手頃価格で手に入るデイリーワインもあります。

やや甘口の白ワイン

もともと冷やして飲む白ワインに氷を入れてたのしむ場合は、やや甘口のものがおすすめ。白ワインはよく冷やすことで甘味が抑えられてスッキリとした味わいになります。甘すぎるワインもほどよい甘さに、やや甘口ならほんのり感じられる甘さをたのしめます。

白ワインは氷を入れることで、甘味と同時に香りや果実味も抑えられますが、ほどよく酸味が増すため、フレッシュな味わいになります。

香りや果実味が強めのスパークリングワインやロゼワインも

夏限定で発売された、氷を浮かべて初めて完成する「モエ・エ・シャンドン アイス アンペリアル」は、マンゴーやグアバなどトロピカルフルーツを想わせるの力強い香りと、果実の凝縮感、ふくよかさ、フレッシュさが魅力の逸品。「モエ・エ・シャンドン アイス アンペリアル」はシャンパンですが、香りや果実味が強めのスパークリングワインもまた、氷といっしょにおいしくいただけます。

そして、一度は試してみたいのが、赤ワインの力強さと白ワインの飲みやすさを兼ね備えたロゼワイン。ワインの本場フランスにおいて、「かち割りワイン」スタイルで当たり前のように飲まれているのだそう。こちらもさまざまなタイプがありますが、果実味が強めのものを選ぶのがおすすめです。

氷を満たしたグラスに注ぐだけ! かち割りワインの作り方

かち割りワインの作り方

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「かち割りワイン」は、ワイングラスにたっぷりの、または好みの分量の氷を入れて、そこに好きなワインを注ぎ入れれば完成。ウイスキーと同じ要領なので、とてもかんたんです。

ここでは、さらにおいしく飲むためのコツをみていきましょう。

ワインを素早く冷やしたいときや、アルコール度数を下げたい、重すぎる味わいを少し軽くしたいという場合は、粒の細かいクラッシュドアイスを使うとよいでしょう。
冷たい状態を長く保ちつつ、味も損ないたくないという場合は、大きめのかち割り氷を使ってみてください。
いずれも、家庭用の製氷機で凍らせた氷より、市販の氷がおすすめです。

数時間後に飲むというのであれば、ワインをあらかじめ冷蔵庫で冷やしておくのもひとつの手。温度差が少なく、氷が溶けるスピードが遅くなり、冷たい状態が長く続きます。

味が氷によって薄まるのが気になるという人は、飲むワインの1/3ほどをあらかじめ凍らせて、氷の代わりとして使用しても、おいしくたのしめます。ただし、瓶ごと冷凍庫に入れるのはNG。ワインを凍らせるときは必ず、凍らせるための容器を用意し、使用できる温度の範囲を確認してから、移し替えて冷凍庫に入れましょう。

気温が高くなり、冷たい飲み物がおいしく感じられる季節こそ、「かち割りワイン」の出番です。カジュアルに、お手頃価格のワインでたのしめるのが、「かち割りワイン」の魅力。いつものワインとはひと味違う、夏ワインのたのしさをぜひ味わってみてください。

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