ビールのロング缶の魅力に迫る! もっとおいしい飲み方も紹介
ビールの「ロング缶」といえば、ビール好きにはおなじみの存在ですが、なかには「ロング缶が何のことか知らない」という人もいるでしょう。今回は、ビールのロング缶にフォーカスして、ロング缶の歴史や容量などの基礎的な情報やおいしい飲み方を解説します。
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ビールのロング缶とは?
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ビールのロング缶の魅力
「ロング缶」とは、容量500ミリリットルの缶入りビールのこと。ビールの中瓶と同じ容量ですが、ロング缶は瓶よりも軽量で持ち運びがかんたんなため、より身近な存在として親しまれています。
缶ビールの主流は容量350ミリリットル缶ですが、ロングセラー商品やファンの多いブランドは、必ずといっていいほど店頭にロング缶が並んでいるのも特徴です。ロング缶は、人気のバロメーターともいえるでしょう。
なぜロング缶は500ミリリットルなの?
缶ビールの350ミリリットル、500ミリリットルという容量は、アメリカの缶サイズが基になっているといわれています。
缶の先進国であるアメリカではかつて、12オンス(約355ミリリットル)と16オンス(約473ミリリットル)の缶が主流でした。その容量が決められた経緯は不明です。日本ではもともと200ミリリットル缶と250ミリリットル缶が流通していましたが、アメリカ製の製缶機が日本に輸入されると、それに合わせてアメリカンサイズ缶が普及していきました。
その後、現在のようなキリのよい数値に変更されました。それが、350ミリリットルと500ミリリットルというわけです。
なお、これらの缶サイズはビール以外にも使われています。
ビールのロング缶の容量は1日の適度な飲酒量の目安と同じ?
厚生労働省が推進する「健康日本21」によると、男性の適度な飲酒量は1日あたり平均20グラムが目安とされています。
アルコール度数5%のロング缶(500ミリリットル)の場合、1本あたりの純アルコール量は約20グラムです。つまり、健康的にビールをたしなむには、1日にロング缶1本程度に抑えておくのがよいということになります。
ただし、女性の場合はこの3分の2が適量とされています。また、男性でも健康状態によって適量は変化するので、くれぐれも飲みすぎには注意しましょう。
ビールのロング缶はなぜ生まれたの?
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缶ビールはレジャーブームに乗って誕生
1960年代に入ると、日本ではレジャーブームが到来します。このころから、海や山、映画館、遊園地などのレジャースポットでもビールが飲まれるようになりました。また野球場でも、売店で生ビールを飲んだり、瓶ビールを買って、紙コップに注ぎながら試合を観戦したりする光景がよく見られるようになりました。
缶ビールは、そんなレジャーブームのさなかに誕生したのです。
1958年、朝日麦酒(現アサヒビール)が日本初の缶ビールを発売したのを皮切りに、翌年1959年には日本麦酒(現サッポロビール)、1960年には麒麟麦酒(現キリンビール)からも缶ビールがリリースされました。
人々のニーズの多様化でロング缶が誕生
500ミリリットルのロング缶が登場したのは1972年で、最初にリリースしたのはキリンビールです。ビールのロング缶がリリースされた理由は、当時、ビール全体の消費量に占める缶ビールの割合は2.8%程度でしたが、アメリカなどではすでに売上げの過半数が缶ビールとなっていて、日本でもさらに消費が増えることが予想されたからです。
キリンビールが販売を開始すると、ほかのメーカーも追随。ロング缶は350ミリリットル缶よりも割安なこともあり、人気を集めるようになりました。
その後、1リットル缶や135ミリリットル容量の「ミニ缶」など、缶のバリエーションが増えていきます。こうした缶の容量の変化には、高度経済成長期に入り、人々のニーズが個性化・多様化したことが関係していると考えられています。
ロング缶ビールをもっとおいしく飲むコツ
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ビールのロング缶は、グラスに注いで飲むのがおすすめ
ロング缶はジョッキなどのグラスに注ぐと、よりいっそうおいしくたのしめます。
グラスに入れて飲めば、お店でごくごく飲むような満足感が得られるのが魅力。ガラス製以外にも、銅製や陶器製、ステンレス製などさまざまな種類があるので、好みの容器を選んでみてはいかがでしょう。
また、グラスに注ぐと「泡」を作れるのもポイントです。クリーミーできめの細かい泡は口当たりをよくするほか、ビールの風味が損なわれたり、劣化したりするのを防ぐ役割を果たすため、おいしさを長く保つことができます。
ビールのロング缶のおいしさを格上げする注ぎ方
しっかり泡を作っておいしく飲むには、注ぎ方にも気を配りたいところ。おすすめは、ビールを3回に分けて注ぐ「三度注ぎ」です。
1回目は勢いよく、2回目は泡の下に滑り込ませるように注ぎ、3回目は泡が盛り上がるように注ぐと、理想的な泡の乗った、お店で飲むような1杯がたのしめます。
もっとかんたんに、上手に泡を作るなら、ビアサーバーやビアフォーマーを使ってもよいでしょう。より本格的な泡にこだわるなら卓上タイプのビアサーバーが、手軽においしい泡を作りたいならハンディタイプのビアサーバーやビアフォーマーがおすすめです。
ビールのロング缶のおいしさをキープするために、保存方法にも気を配ろう
ビール全般にいえることですが、ロング缶をおいしくたのしむには保存方法も大事です。ビールの保存時に注意したい点をおさらいしましょう。
まず、冷やしすぎたり凍らせたりするのはNGです。とくに冷凍庫などで凍らせると、ビールが著しく劣化するだけでなく、容積が増えて缶が破損する恐れもあるため止めましょう。
反対に、温度が高くなりすぎてもビールの酸化が進み、劣化が早まります。ビールは暗所に保管するようにして、夏場は高温になる室内では保管せず、冷蔵庫に入れるようにしましょう。
なお、冷蔵庫に保管する場合は、振動や衝撃にも注意。開閉時の振動などが味わいに影響することもあるので、ドアポケットではなく、本体側に入れましょう。
ふだん親しんでいるビールのロング缶にも、意外に知らないことがたくさんあったのではないでしょうか? 適度な飲酒を心がけつつ、ロング缶をおいしくたのしんでくださいね。