ワインに合う料理の選び方! マリアージュの基本を知ろう

ワインに合う料理の選び方! マリアージュの基本を知ろう
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一般的に「ワインは料理に合わせる」もので「料理が主でワインは従」ですが、主従が逆転し、「最初に飲みたいワインがあって、そのワインに合う料理選び」をすることってありますよね。今回は「ワインを主にしたマリアージュ」のポイントや、ペアリングの幅が広いワインのタイプなどを紹介します。

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ワインに合う料理を選ぶポイント

ワインに合う料理を選ぶポイント

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ワインに合う料理は「マリアージュ」を意識して選ぼう

ワインに合う料理を選ぶ際に気をつけたいのが、「マリアージュ」です。「マリアージュ」とはフランス語で「結婚」という意味で、ワインと相性のよい料理を組み合わせる(ペアリングする)と、おいしい「マリアージュ」が生まれるといわれています。

かつて「肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワイン」という認識が一般的だったこともありましたが、じつは一概にそうとはいいきれません。ペアリングのポイントを意識して、相性のよいワインと料理を組み合わせれば、多彩なマリアージュをたのしむことができます。

ワインに合う料理には、ワインとの共通点がある

マリアージュが生まれやすいペアリングのポイントは「共通点」です。以下のような点に注目して、ワインと料理をペアリングしてみましょう。

【味つけの重さを合わせる】
フレッシュな白ワインには、レモンやハーブで味つけしたさっぱりした料理、コクのある赤ワインには、デミグラスソースを使用したこってりとした料理など、ワインの重さと料理の味つけの濃さを合わせると、調和した味わいをたのしめます。

【産地を合わせる】
日本ワインには和食、ブルゴーニュワインにはブルゴーニュの郷土料理というように、産地を合わせるのもポイント。気候や土壌など、似たような環境のなかで生まれたワインと料理(食材)は相性がよく、安定感のある組み合わせを実現することができます

【色を合わせる】
ワインと料理の色を合わせるのも、ペアリングの基本として知られる方法です。たとえば、赤ワインにはハンバーグやトマト煮込みのような茶色や赤色の料理、白ワインには白身魚のムニエルやクリームシチューなどの白い料理が合います。

【格を合わせる】
テーブルワインを飲むなら日常でたのしめる家庭料理、高級ワインをたのしむなら高級レストランの料理というように、料理とワインの“格”を合わせるのも、ワインと料理のペアリングの大切なポイントです。

赤ワイン・白ワインの特徴と相性のよい料理

赤ワイン・白ワインの特徴と相性のよい料理

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赤ワインに合う料理

赤ワインに料理を合わせる場合は、赤ワインのコクや濃厚さを示す「ボディ」に注目してペアリングすると、マリアージュが生まれやすくなります。

【フルボディの赤ワインに合う料理】
タンニンが強く濃厚な香りと味わいを持つフルボディの赤ワインには、ビーフステーキやビーフシチュー、ジビエなど、脂っぽい料理やこってりしていて濃厚な味つけの料理がよく合います。

【ミディアムボディの赤ワインに合う料理】
コクと酸味のバランスがほどよいミディアムボディの赤ワインには、照り焼きや味噌煮などの和食、トマト煮込みなどの洋食、オイスターソースを使用した中華など、比較的どんな料理も合います。

【ライトボディの赤ワインに合う料理】
渋味が穏やかで軽めのライトボディの赤ワインには、シンプルな味つけの料理のほか、カレーやペッパーソースなどを使用した、スパイシーな料理もよく合います。

白ワインに合う料理

白ワインに合う料理の条件は、ワインが辛口か甘口かによって違ってきます。また、辛口はワインの重さ、甘口はワインの甘さに合わせるのもポイントです。

【辛口の白ワインに合う料理】
すっきりとした辛口の白ワインには、素材の味を活かした料理やさっぱりした味つけの料理がよく合います。和食との相性も抜群。また、樽香(たるこう)の強い濃厚な白ワインには、バターソースやクリームソースなど、しっかりした味つけのソースがよく合います。

【甘口の白ワインに合う料理】
甘口の白ワインには、こってりしたフォアグラやクセのあるブルーチーズ、甘めの味つけの和食などが合います。また、ワインの甘さに合わせて、フルーツやケーキ、チョコレートなどの甘いデザートを合わせるのもおすすめです。

さまざまな料理に合わせやすいワインとは

さまざまな料理に合わせやすいワインとは

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ロゼワイン・オレンジワインは料理に合わせやすい

料理を主役にたのしみたいときは、ロゼワインやオレンジワインもおすすめです。それぞれの特徴と、マリアージュを生むペアリングのポイントを紹介しましょう。

【ロゼワイン】
美しいピンク色をしたロゼワインは、黒ブドウを原料に造られます。赤ワインと白ワインの特徴を併せ持つため、和食、洋食、中華、イタリアンなど幅広い料理に合わせやすいのが魅力。
その際、薄いピンク色にはあっさりした料理、濃いピンク色にはこってりした料理と、ワインの色の濃さと料理の味つけの濃さを合わせると、よりマッチします。サーモンやベーコンなどピンク色の食材を選ぶのも手。

【オレンジワイン】
近年、世界的に人気の高まっているオレンジワインは、白ブドウを原料に赤ワインの製法で造られるワインです。料理にとても合わせやすく、肉料理とも魚料理とも調和します。
オレンジワインはとくにエスニック料理との相性がよく、中華料理やタイ料理のほか、インド料理や韓国料理など、一般的にワインと合わせにくいといわれる料理ともマッチするのが魅力です。

辛口スパークリングワインもおすすめ

料理に合わせるワイン選びに迷ったときは、スパークリングワインを選ぶのもよい方法です。

スパークリングワインにもさまざまな味わいのものがありますが、幅広い料理と合わせるなら、フルーティーで甘口のものより、すっきりとした辛口のものがおすすめ。さわやかな口当たりとほどよいシュワシュワ感で、どんな料理とも合わせやすく、マリアージュが生まれやすいといえます。


ワインと料理のペアリングのコツを知っていれば、初心者でもワインに合う料理を見つけやすくなります。ぜひ今回紹介したポイントを意識して、おいしいマリアージュをたのしんでみてください。

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