大人のカクテル「ゴッドファーザー」は、映画『ゴッドファーザー』を観ながらたのしもう!

大人のカクテル「ゴッドファーザー」は、映画『ゴッドファーザー』を観ながらたのしもう!
出典 : Alp Aksoy/ Shutterstock.com

「ゴッドファーザー」は、映画史に残る不朽の名作『ゴッドファーザー』をモチーフにした、スコッチウイスキーとアマレットによるカクテルです。劇中で描かれたイタリアン・マフィアの苛烈な人生さながらの重厚な味わいは、まさに大人の嗜み。そんなゴッドファーザーの魅力を紹介します。

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「ゴッドファーザー」はマフィア映画の金字塔から生まれたカクテル

「ゴッドファーザー」はマフィア映画の金字塔から生まれたカクテル

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「ゴッドファーザー」は映画をモチーフに生まれたカクテル

「ゴッドファーザー」と聞くと、カクテル名よりも、まず映画のタイトルを思い出す人も多いかもしれません。
じつは、両者は無関係ではありません。カクテル「ゴッドファーザー」は、マフィア映画の傑作『ゴッドファーザー』の公開を記念して、その魅力を表現すべく生まれたカクテルです。
映画の世界観を再現したカクテルだけあって、「ゴッドファーザー」のカクテル言葉は「偉大」。イタリアン・マフィアの世界に君臨した主人公の圧倒的な存在感を想起させます。

『ゴッドファーザー』は映画史上に残るマフィア映画の傑作!

「ゴッドファーザー」がモチーフとする映画『ゴッドファーザー』は、マフィアの世界を克明に描いたマリオ・プーゾのベストセラー小説を原作としたもの。脚本・監督を務めたのは、当時まだ32歳だった巨匠、フランシス・フォード・コッポラです。
マーロン・ブランドやアル・パチーノをはじめとした名優の演技、スリリングかつ重厚な脚本、巨匠ニーノ・ロータの美しく切ない音楽、そして何より、劇中で描かれるイタリアン・マフィアの壮絶な生きざまと深い家族愛が観客の心を打ち、興行収入記録を塗り替えるほどの大ヒットを記録しました。
1972年に公開された第1作『ゴッドファーザー』に続き、1974年には『ゴッドファーザーPART2』、1990年には『ゴッドファーザーPART3』が公開され、3部作合わせて一大叙事詩となる壮大なストーリーは、今もなお多くの映画ファンを惹きつけています。

「ゴッドファーザー」の基本レシピと、その味わい

「ゴッドファーザー」の基本レシピと、その味わい

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「ゴッドファーザー」はスコッチウイスキーとアマレットで作る

「ゴッドファーザー」のレシピは、非常にシンプル。氷を入れたグラスに、スコッチウイスキーとアマレット(イタリア産の杏仁・アンニンのリキュール)を3対1の割合で注ぎ、軽くかきまぜるだけなので、材料があれば自宅でもたのしめます。

【ゴッドファーザーの基本レシピ】

(1)オールドファッションドグラスに氷を入れます。
(2)スコッチウイスキー45ミリリットル、アマレット15ミリリットルを注ぎます。
(3)軽くステアすれば完成です!

「ゴッドファーザー」の濃厚な味わいをじっくりたのしもう!

「ゴッドファーザー」の味わいは、モチーフとした映画さながらに重厚。スコッチウイスキーならではのキリっとした風味と、アマレットの持つアーモンドの香りが絶妙に絡み合う、濃厚な味わいが魅力です。
アルコール度数も25度以上とかなり高めなので、氷が溶けるとともに変わっていく味わいを感じなから、時間をかけてゆっくりとたのしみたいカクテルです。

「ゴッドファーザー」に欠かせない「アマレット」とはどんなお酒?

「ゴッドファーザー」に欠かせない「アマレット」とはどんなお酒?

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「ゴッドファーザー」で描かれるイタリア人を象徴するお酒

「ゴッドファーザー」の魅力は、ウイスキーの濃厚な風味のなかに潜む、アーモンドのような甘味。その甘味のもととなるのが「アマレット」です。
アマレットは、アンズ(杏)の種子にある杏仁(アンニン)を主原料に、10種類以上のハーブや果実を加え、ブランデーに漬け込んで熟成させた琥珀色のリキュールです。なぜ「ゴッドファーザー」にアマレットが用いられるのかと言うと、イタリアで誕生したリキュールだから。
映画『ゴッドファーザー』はアメリカ社会におけるイタリアン・マフィアの興亡を描いたもの。イタリア生まれのアマレットが用いられるのは必然と言えるでしょう。

「アマレット」はイタリアンモチーフのカクテルで活躍

アマレットは、今から約500年前にイタリアのミラノ北部の教会で誕生したリキュールと言われています。
もともと「アマレット」とはイタリア語で「少し苦いもの」を意味していて、アーモンドのような甘味のなかに、ちょっぴり苦味も感じさせる大人の味わいが魅力。イタリアを代表するリキュールとして世界中で愛飲されていて、「ゴッドファーザー」以外にも、ココナッツリキュール「マリブ」と合わせた「イタリアン・サーファー」や、ピーチリキュール「サザンカンフォート」と合わせた「シシリアン・キッス」など、イタリアにまつわるカクテル名が多くつけられています。

「ゴッドファーザー」にスコッチウイスキーが用いられる理由

「ゴッドファーザー」にスコッチウイスキーが用いられる理由

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『ゴッドファーザー』とスコッチウイスキーの深い関係

『ゴッドファーザー』第1作の舞台は1940年代のアメリカで、主役となるのはイタリア系移民。一見すると、スコッチウイスキーの産地となるスコットランドとは接点がないように思われます。
ところが、スコッチウイスキーは、映画の舞台となるアメリカの裏社会において特別な意味を持っています。そのキーワードとなるのが1920年代の「禁酒法時代」です。

『ゴッドファーザー』の栄光を支えたスコッチウイスキー

『ゴッドファーザー』で活躍するコルレオーネファミリーの初代ドン、ヴィトー・コルレオーネは、イタリアからアメリカに移住し、一代で財を築いたという設定です。その時代背景からすると、禁酒法の網をくぐってスコッチウイスキーを密輸していたと想像できます。
直接的には描かれていないものの、スコッチウイスキーは『ゴッドファーザー』の登場人物たちにとっては、その繁栄の基礎を築いた重要な資金源。だからこそ、カクテル「ゴッドファーザー」のベースはスコッチウイスキーがふさわしいのです。

「ゴッドファーザー」のバリエーションをたのしむ

「ゴッドファーザー」のバリエーションをたのしむ

Brent Hofacker/ Shutterstock.com

「ゴッドファーザー」のベースを替えると違うカクテルに

「ゴッドファーザー」には、いくつかのバリエーションとなるカクテルがあります。いずれもベースとなるスコッチウイスキーを別のお酒に替えたもので、アマレットの甘い香りは共通しています。

【ゴッドマザー】

「ゴッドマザー」は「ゴッドファーザー」のバリエーションとして生まれたカクテルで、スコッチウイスキーではなく、ウォッカをベースにしています。無味無臭のウォッカを使うことで、「ゴッドファーザー」に比べてアマレットのやさしい甘味が引き立ち、より飲みやすくなっています。

【フレンチ・コネクション】

「ゴッドファーザー」と同様、映画『フレンチ・コネクション』にちなんで命名されたカクテルです。アメリカ映画ですが、タイトルどおりフランスをモチーフとしているだけに、ベースとなるのは「コニャック」や「アルマニャック」などフランス産が有名なブランデー。アマレットの風味とブランデーの香り高さが絶妙なハーモニーを奏でます。

映画『ゴッドファーザー』は、3部作がそれぞれ約3時間という大作ですが、時間を忘れること請け合いの傑作です。カクテル「ゴッドファーザー」をゆっくりと味わいながら、映画の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

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